アニメーション監督の出崎統さんの訃報を聞いた。
名前は知らなくても、手がけた作品名を見れば、誰でも一度は見たことがあるはず。
「ムーミン」「あしたのジョー」「ベルサイユのばら」「ガンバの冒険」「家なき子」「宝島」「エースをねらえ!」「とっとこハム太郎」…
(「ハム太郎」を演出されてたとは知りませんでした)
原作を上回る、劇画タッチようなドラマティックな独特の演出が、子供心に強烈に印象付けられています。
(ベルばらなんて、原作は結構軽いですよ)
陰影の深い表現、画面の分割…なんていうんでしょうね。正直、怖かった
「ガンバの冒険」のノロイなんて、登場しただけで泣きそうでしたよ
今思えば、登場シーンは画面全体が暗く、波が経ちガンバたちの前に立ちはだかる、まさに高い壁でした。
「宝島」のシルバー船長は、貫録と迫力で、「男らしさ」をアピール。背景はいつも嵐だったような。
「家なき子」のレミは、とことん切なく。そういえばいつも雪雲で、暗かったなぁ…
そういう、心情や性格を、背景や陰影で表現するように感じていました。
それが、ドラマティックさを高めていたような…
現代の、目のくりっとした可愛いらしい女子や小っちゃい子供ばかりが活躍するアニメと違って、大人が楽しめる、カッコいい作品を次々監督されてた出崎さん。
まだ67歳。早い死が惜しまれます。
ご冥福をお祈りします。