ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

樫本大進 vs 山田和樹

2014年09月03日 | レッスンメモ
7月に東京のサントリーホールで「山田和樹指揮 スイス・ロマンド管弦楽団」の来日公演が行われました。チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を、ベルリンフィルのコンマス樫本大進さんと共演するということで、これは絶対聴きたいと思っていたのですが、果たせませんでした。ところが嬉しいことに、NHKがその演奏会をバッチリ放送してくれました。すかさず録画して、わくわくしながら鑑賞しました。

実は私、樫本大進さんの大ファンなのです。2009年に別府のビーコンプラザにやってきたときのことは忘れられません。なんと、その公演の直前に「樫本大進、ベルリンフィルのコンマスに内定!」というビッグニュースが飛び込んできたのです(チケットはその前に買ってあったのでラッキーでした)。当日のステージで樫本さん自身が、「この知らせを受け取って最初のコンサートが今日のコンサートなんです」とおっしゃっていました。その日の演奏会は樫本さんにとっても忘れられない演奏会になったのではないでしょうか。

さて、番組では山田和樹さんのインタビューやオケとの練習風景なども紹介されていてとても興味深かったです。山田さんの英語は決して流暢ではないのですが、そんなことに全然臆することなく、サクサクと小気味よく、簡潔に指示を出して自分の意図を的確に伝えていました。伝統あるヨーロッパのオケを指揮するのですから楽団員からの信頼を得るために相当な気苦労があるのでしょうけど、そこはもちろん合点承知。指揮者にとって欠かせない人心掌握術もしっかり心得ているようで、頼もしいなあと感心しました。

樫本さんのヴァイオリン協奏曲は迫力満点、堂々たるものでした。聴いていてぐいぐい引き込まれていく、そんな熱演でした。一方の山田さんは樫本さんの様子を細心の注意をもって見守りながら、しかも大らかに包み込む、そんな指揮ぶりでした。樫本さんはほとんど眼をつむった状態でバリバリ演奏しているのですが、ときおり指揮者の山田さんと素早くアイコンタクトを交わします。その瞬間、二人の間に何かがビビッと通じ合うのが感じられ、心打たれるものがありました。世界で活躍する日本の若手音楽家二人の熱演。本当に素晴らしかったです!

池上直哉氏撮影(朝日新聞)

番組の解説によると樫本大進さんと山田和樹さんはどちらも1979年生まれの同い年。しかも現在はどちらもドイツにお住まいで、家族ぐるみのお付き合いをしている間柄なのだそうです。まだ若いし、これからますます世界中で活躍してくれそうです。お二人ともがんばれー、と声を大にして応援したいです!

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2 コメント

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樫本大進、わたしも好きです (noix)
2014-09-04 00:20:50
愛野様も樫本大進のファンなんですか!
わたしも大好きで、勝手に「大ちゃん」と呼んでいます。
専門的なことは何もわかりませんが、
情感のゆたかさ、情熱の籠もった演奏に惹かれます。
NHKの番組は見損ないました。
2011年10月25日、福岡のシンフォニーフォールに
「ベルリン・バロック・コンサート」を観に行って感激しましたが、
その後は聴く機会がないままでした。
たくましくなった容貌に驚きました。
愛野様のファンでもあるわたしは、5日を楽しみにしています!
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noixさん (yumiko)
2014-09-04 07:12:43
樫本大進さんのファン、同じですね。グイグイ音楽を引っ張っていく牽引力には、本当に魅了させられます。
明日は、コンサート。私は私なりに頑張りたいと思います。お気をつけていらしてください。
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