五里夢中於札幌菊水 

野戦病院へ出向予定。
医療崩壊に対して国民全てと共闘を夢想。
北海道の医療崩壊をなんとか防ぎたい。

人口対比医師数ワーストは根室支庁

2007-04-15 12:15:12 | 道内医療問題
北海道を支庁別に見ると根室、宗谷、日高、留萌が全国都道府県の人口対比医師数ワースト1埼玉県の129.4人/10万人を抑えている。
北海道の支庁は面積的に県に匹敵するので、北海道全体ではなく、支庁ごとに評価する必要がある。

ちなみにこの朝日新聞の道内版の資料、2004年度末段階なので、
根室は今、100人/10万人を切っていると思われる。

この日の朝日新聞の道内版には、
「岩内・古宇郡の人口2万6千人をカバーする唯一の総合病院岩内協会病院(240床)の常勤内科医が1人に」という記事もあった。

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【ルポ・常勤内科医1人の岩内病院】

 後任なく重責ずしり 院長は24時間365日態勢

 後志支庁岩内町の北海道社会事業協会岩内病院の奥山修兒院長(53)はこの4月から、内科でただ1人の常勤医になった。24時間365日、非番でも非常時に病院にかけつけなくてはならない「オンコール」状態。旭川の自宅では妻と娘が老いた両親を介護しているが、1カ月に1度帰るのも難しい。
 同院では昨年8~9月、常勤の4人の内科医のうち2人が相次いで辞職。この春、整形外科医2人、内科医1人も去る。常勤医師が数年で地方病院をやめることは別に珍しくない。しかし、これまでと違うのは、後任のあてがないことだ。
 岩内・古宇郡の2町2村、約2万6千人の生命と健康を預かる240床の地域唯一の総合病院だ。
 岩内古宇郡医師会は24時間体制の救急医療を維持するため3月、8人の医師が同院の夜間当直に協力することを決めた。4月には、奥山院長が担当する内科外来の負担を減らすねらいで総合診療科も新設。出張医がかぜや腹痛など軽い不調の治療を奥山院長にかわって受け持つほか、専門科の診療が必要かどうかも判断する。

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 医師育成の計画 国家として欠如

 地域医療にくわしい札幌医科大・山本和利教授(地域医療総合医学)の話
 何科の医師をどのくらい育てるか、という国全体の医師育成計画や政策が日本は欠如している。どこで何科を開いてもいいなら、都会の病院や駅前クリニックに若手が流れるのは当然だ。そうしないための政策的誘導が必要だ。
 今まで大学の医学教育はあしき専門偏重だ。実際に95%以上の人たちが必要とする基礎的な医療を軽視してきた。日常的な病気を処置し、患者に健康のアドバイスをしながら、重大な病気を発見して先端の専門家へ橋渡しする「総合診療」に強い医師を育てる必要がある。地方病院はそうした医師を育てる場所になるはずだ。
 国の政策や制度で医師を地方へ行かせることも必要だが、大学の医局が崩壊したとたん、地方に医者が行かなくなったのは、どんな医療体制を整え、どんな医者に何をしてもらいたいかという地域側のビジョンがなかったのも原因だと思う。

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