フランスに揺られながら DANS LE HAMAC DE FRANCE

フランス的なものから呼び覚まされることを観察するブログ

J'OBSERVE DONC JE SUIS

今日は待つ身の・・・ JE SUIS UN HOMME QUI ATTEND....

2007-04-12 20:32:39 | 哲学

今日は先日依頼された推薦状を書き終える。そして今取り掛かっている案件の必要書類の到着を待つ。しかし未だ来たらず。少しだけ苛々する。落ち着かないと言った方がよいだろう。通り過ぎないとすっきりしないのは、いつものこと。

移動中にデカルトの 「方法序説」 を日本語訳で読み始めている。ネットからフランス語版も手に入れているので、これからそちらとも読み合わせたいものだ。今、第3部あたりに入っているが、彼の言いたいところがよくわかる。ほとんど違和感がない。自分の中のどこかが共振する。まさに、「人生経験を経た後に哲学を」 である。

    "Primum vivere, deinde philosophari"
    (Vivre d'abord, philosopher ensuite)

人生経験なしに哲学書を理解するのは、なかなか大変ではないだろうか。高校時代に頭に浮かんだこちらの道に突進しなかったのは、ひょっとすると正解だったのかもしれない。それが最近の偽らざる感想である。そして、これからが philosopher する最良の時になるという確信に近いものを感じる。

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5 コメント

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哲学する (ミコ)
2007-04-13 11:15:16
お早うございます。

「人生経験をしたのちに哲学を」ーー。しかし長い人生で「哲学」なるものと無縁だったわたしなど、まずphilosophieの言葉に萎縮してしまいますね。周りの男たちも、医者を除きほぼ現業を終えましたが「千の風になって」や「老子」に横並びに過剰反応し、とてもそれが「哲学的」とは思えないし。

今沖縄で伝道している芸術的な説教をするT牧師は、中学時代に「歎異抄」を読了する早熟でしたが、永平寺に修業に行き、僧らの俗っぽさに絶望してキリスト教に転じました。この場合はあまりにも人生経験浅いうちに「哲学」に触れ過ぎたということでしょうか。

明日京都である「生命倫理研究会」というのに参加したいと思っています。「哲学」の問題とどこかで繋がるかもしれません。

4月27日まで東京都写真美術館ホールで公開中の「パラダイス・ナウ」をご覧頂きたいです。何故パレスティナの1青年が自爆テロを志願したか?「哲学」に突きつけられた現代の断片とも感じました。
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Unknown (yu)
2007-04-14 04:08:13
 私は、数十年前に哲学を学ぼう試みたことがあります。しかし、言葉の通り「人生経験を経た後に哲学を」すぐさま挫折した記憶があります。
 今、この文章を読んでですが思い返せば当たり前の事のように思えます。
 今、私がこの時点であやふやに感じているものを、paul様が確信に近く感じられているのは、経験の差なのでしょうか?
 
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ミコ様へ (paul-ailleurs)
2007-04-14 05:34:37
以前にも触れていますが、哲学ということを少し違う角度から捉えるようになってから身近なものになりました。例えば、次のような言葉に勇気付けられています。

「古代人にとって、哲学とは体系の確立ではなく、生きる選択であり、変化の必要性である。・・・私はいつも哲学を世界の捉え方の変容と考えてきた。」 (ピエール・アドー)


「哲学とは体系の確立ではなく、自分自身の内、自分を取り巻く世界を何ものにもとらわれることなく観ることを一度決意することである。」 (ベルクソン:アドーによる引用)

http://blog.goo.ne.jp/paul-ailleurs/e/1f3d2e42d4f049969786f06cd4fc7c3f

これも以前の駄句を一句。

 なぜ哲学それ人生と先人(ひと)の説き

  pourquoi la philosophie ?
   « c'est la vie même »
     disent nos ancêstres

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yu様へ (paul-ailleurs)
2007-04-14 05:37:44
若き日に気にはなっていましたが、あっさり諦めたことが今頃になり蘇ってきたように感じています。全く抵抗なく、哲学書の中に入っていけることに驚いています。人生経験の差というよりも、それぞれの人生における相(フェーズ)の違いなのかもしれません。もちろん興味がなければ始らないのですが、私の場合、今この時期だからこそ考えざるを得なくなり、私を取り巻いているあらゆるものに注意を払う(先入観なしに観る)という作業に向かわせたのではないかと思っています。上の引用にある言葉に強く反応した理由がそこにあるように思います。この変化は私自身にとっても大きな驚きになっています。

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ミコ様へ (paul-ailleurs)
2007-04-14 05:41:13
追加です。また新しい映画のご紹介、ありがとうございます。今までのものはなかなか見る機会がありませんでしたが、今回はどうなりますでしょうか。

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