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元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

DS『ゴースト トリック』 ファーストインプレッション

2010年06月22日 20時50分18秒 | 【旧】購入・レビュー話


ゴースト トリック
対応ハード : DS
開発・発売元 : カプコン
発売日 : 2010/06/19
希望小売価格 : 5,040円(税込)
ジャンル : ミステリー
プレイ人数 : 1人
CERO : B(12歳以上対象)

参考データ--------------------------
購入価格:4,032円(新品)
プレイ時間:約4時間
実績:第10章までクリア(平均20~30分)
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●「死者のチカラ」で運命を変えろ!
今作は、『逆転裁判』シリーズでプロデューサーを務めた巧 舟氏による、完全新作のミステリーアドベンチャーです。

◆あらすじ
気が付くと、私はゴミ捨て場にいた。
その場には、女性が1人。たぶん知らない女。
そして、その女を銃で狙う男が1人。こっちも…たぶん知らない。
私としては女性を助けたいのは山々だったが、そうもいかない事情があった。

私は、すでに死んでいるからだ。

死者にはどうすることもできない。
ただ見守るしかないと思った…。その時!

「寝ている場合ではございませんよ?」

ここから、「死者のチカラ」で真相を追い求める一夜が始まる…。


●そもそも、どういうゲーム?
あなたは、死んでしまった主人公の「タマシイ」を操作して、あらゆるものに「とり憑いたり」「操ったり」することで、様々な情報を得たり、時には死者の運命を変えたりして、自らに関わる真相へと近づいていくという流れになっています。
物語は、時間軸ごとに「章」として分けられており、その時間軸での物語を正しく進められると、次の章へと進むことができます。


●「トリツク」(とり憑く)
まず、現実の世界が表示されている状態で、画面左下にある「トリツク」アイコンをタッチします。すると世界が赤いグラフィックに変わり、「トリツクビジョン」へと移動します。
この間、現実の世界では時間が止まっています。

「トリツクビジョン」では、あらゆる「モノ」に「コア」と呼ばれる青い点が表示されます。これが、とり憑くことができる「モノ」を表しています。
タマシイをタッチして、とり憑きたい「コア」にスライドすることで、「モノ」から「モノ」へ移動していくことができます。

ただし。一度に移動できる距離には制限があり、遠いところにある「コア」には1回で移動することはできません。こういう場合は、他の「コア」を通っていったり、あるいは動いているものを利用して近づくことが必要になります。
先ほども言いましたが、「トリツクビジョン」では時間が止まっています。しかし、現実世界に戻せば時間が動き始めます。なので…例えば、歩行者の持っている「モノ」にとり憑いて、現実世界に戻ります。そして歩行者が移動して目的の「コア」に近づいたところで、再び「トリツクビジョン」に移動すれば…目的の「コア」に移動できるわけです。


●「アヤツル」(操る)
「モノ」にとり憑くと、上画面には「モノ」の名称と、それを操った時にどういった行動をするか?(開く・鳴らす・スイッチオンなど)が表示されています。
※何も書かれていない場合もあります。

現実世界の状態で、右下の「アヤツル」アイコンをタッチすると、今とり憑いている「モノ」を操ることが出来ます。
それによって、「コア」の位置が変わることもありますし、付近にいる人間や「モノ」などに影響を与えることもあります。(ビックリして「モノ」を落とすとか)
とにかく、色々と試してみるといいでしょう。


●吹き出しアイコンについて
吹き出しアイコンには、現実世界の人間が話している「…」アイコンと、主人公の思ったことが文章となっている「×××」アイコンがあります。
「×××」アイコンをタッチすれば、主人公の考えを知ることができ、先に進めるヒントになるかもしれません。また「…」アイコンをタッチすることで、会話を盗み聞きすることができます。
ただし、「…」アイコンについては、会話している人物がタマシイから遠すぎると聞こえません。(その場合「…」アイコンは少し暗く表示されます)聞こえないようなら、「トリツク」で近づいてみましょう。


●電話について
本来、「コア」から「コア」へしか移動することができないタマシイですが、唯一、遠くへ移動できる手段があります。それが電話です。
電話にとり憑いて「アヤツル」をタッチすると、行き先としてこれまで入手した電話番号の行き先が表示されます。行きたい場所をタッチすると、電話を通して瞬間移動することができます。

電話番号を知るには、実際に電話をしている場面を目撃しないといけません。
誰かが電話で話している時に、電話に「トリツク」と、会話内容に加え、相手側の電話を知ることができます。これが、初めて見る電話だった場合、新たに行き先を入手することになります。


●「死の4分前」
死亡してしまった人(動物)に「トリツク」と、その人と会話ができるほか、その人物の「死から4分前の世界」を見ることができます。
人の「コア」に「トリツク」で移動して「過去に戻る」をタッチすることで「死の4分前」に戻ります。

まず、その人物の「死の4分前」から「死亡」までの行動を見ます。
それを参考に、その人物が死なないように「トリツク」「アヤツル」を駆使して、運命を変えてください。随所で、行動が以前のものと変わると「運命更新」と表示され、それは正しい道を進んでいる証拠でもあるので、ドンドン次へ進んでいってみましょう。
最終的に、「死亡してしまった」という結末を「死亡しなかった」に変えることができれば「更新完了」となり、「死亡しなかった」状態で現実の世界へ戻ることができます。
ちなみに、「死の4分間」の間、電話は自由に使用できません。「通話している最中」に、その「通話している相手の電話のほうに移動する」ことしかできません。もちろん、これが重要な場合もあるので、よく考えて判断しましょう。

「死の4分間」は、失敗しても何度でもやり直すことができます。最初からやり直すこともできますし、最後に「運命更新」と表示された場面から再開することもできます。

なお、物語の決まりとして…一度「死んだ」人物は、その記憶が残っているらしく、以後はその人物の「コア」に「トリツク」ことで、会話をすることができます。
そこから、重要な情報を得たり、お互いを知ったり出来ます。ここらへんは『逆転裁判』っぽいです。


●操作説明
一応このゲーム、ボタン操作とタッチ操作のどちらでもプレイできます。

◆タッチ操作
現実世界でタッチスライド…画面をスクロール
「トリツクビジョン」でタマシイをタッチスライド…タマシイの移動
各アイコンをタッチ…アイコンに対応した内容が発生

「…」アイコンや「×××」アイコンなどですね。
ちなみに、画面左上にノートのようなアイコンがあります。これはメニュー画面(このゲームではキオク画面と呼びます)です。
あと、「死の4分間」の間だけ、画面右上に砂時計のようなアイコンがあります。これは、やり直したいときにタッチしましょう。

◆ボタン操作
現実世界で十字ボタン…画面をスクロール
Bボタン…視点を主人公に戻す
「トリツクビション」で十字ボタン…タマシイの移動
Lボタン…「トリツク」アイコンと同様の内容
Aボタン…「アヤツル」アイコンと同様の内容
Yボタン…「…」アイコンの会話を聞く
Xボタン…「×××」アイコンの会話を聞く
Rボタン…砂時計アイコンと同様の内容
STARTボタン…メニュー画面を開く



◆partygameの評価◆…86点(100点満点)
ストーリーを楽しむついででアクションパズルを楽しんでいる、という感じです

ストーリー自体は、いわゆる「自分がなぜ死んだのか?」を追い求めるということで王道なミステリーって感じがしますが、その進めかたというのはこれまでになかったスタイルです。

その場にある様々な「モノ」を利用して、情報を入手したり、運命を変えたり。謎解きというよりは、いわゆるアクションパズルみたいな感覚に近いかもしれません。アクションパズルを進めると、ストーリーが進んでいく、と。
なので、わりとやっていることは「その場しのぎ」みたいなことが多いんですよね。例えばヒロインが死んでしまったら「ヒロインが死なないようにする」というのが目的で、それを達成することで、何らかの形で次につながる物語が現れる…みたいな。
そして、そのアクションパズルもどんどん難しくなっていきます。2~3回は失敗覚悟で色々試してみたりしないと、答えが出てこないかもしれません。あとは「まさか、そんなことがあるわけが…」と思うようなことも、考えられるかどうか?ですかね。

この感覚というのは、いわゆる『レイトン教授』シリーズにちょっと近いものがあるかもしれません。レイトンシリーズでも、謎解きそのものがストーリーに絡んでいることはほとんどありません。(全くではないですが)謎解きを楽しみつつ、それとは別にストーリーも楽しむ、と。
この作品もそうで、「トリツク」「アヤツル」などによるアクションは、目的を達成するうえでの行動でしかなく、そのアクションパズル行為自体がストーリーと強いつながりがあるわけではありません。
なので、『逆転裁判』のように、ストーリーに直結した謎解きを楽しみたいという人には、この作品はあまり合わない可能性があります。だって「なんでこの「モノ」にはとり憑けないの?」とか言い出したら、キリがありませんから。「そこはそういうものだ」と割り切れる人とそうでない人とで、この作品の価値観は変わってくるでしょう。

あと、しっかり作りこまれている印象があります。
3Dのキャラクターたちはけっこう細かく動きますし、相変わらず濃いメンツです。
登場キャラクターがけっこう多いですが、メニュー画面でいつでも確認できますので、名前が覚えられなくても大丈夫です。というか、名前もいつも通り特長あるものが多いので、覚えやすいほうかと思います。


『逆転裁判』とはまた違う形のミステリーで、基本的には、良く出来ていると思います。ストーリーも大事ですが、そのアクションパズル風なギミックを解くのが楽しめるかどうかで、この作品が楽しめるかどうかが決まるでしょう。
『逆転裁判』の、時には熱く、時にはノリがよく。そんなインパクトを求めている人にはちょっと物足りないかもしれませんが…まあ、ストーリーについては、最後までプレイしてみないと何とも言えませんね。

というわけで、シナリオクリア後、セカンドインプレッションを書きます。


関連記事:
DS版逆転裁判2 GBA版と比較してみたりする(2007/01/15)
DS『逆転裁判4』インプレッション(2007/04/15)

その他のタイトルの評価は、こちらからどうぞ

※ストーリー内容など、ネタバレになるコメントはご遠慮ください。
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