セグメントゲームズ

元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

3DS『ゼルダの伝説 神々のトライフォース2』 ファーストインプレッション

2013年12月27日 11時51分37秒 | 【旧】購入・レビュー話
終始、懐かしがっています(笑)




ゼルダの伝説 神々のトライフォース2
対応ゲーム機 ―→ 3DS
発売日 ―→ 2013/12/26
希望小売価格 ―→ 4,800円(税込)
ジャンル ―→ アクションアドベンチャー
プレイ人数 ―→ 1人
すれちがい通信 ―→ 相手プレイヤーの分身と対戦
CERO ―→ A(全年齢対象)




■====== 簡単なご紹介 ======■

1991年にスーパーファミコンで発売された『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』の世界観を受け継ぐ、『ゼルダの伝説』シリーズ最新作です。
3Dグラフィックですが、カメラ視点は”あの頃”と同じく、ほぼ真上からの視点になっています。世界観は『神々のトライフォース』そのままですが、ダンジョンの中身や仕掛けは完全一新。高低差を活用した謎解きや、壁に潜って移動できる”壁画リンク”による謎解き。道具を”借りる”という概念など、新しい要素も取り入れられています。

スタイルは至ってシンプルなアクションゲームですし、基本的なスタイルはいつもの『ゼルダの伝説』ということで、今回は、前作『神々のトライフォース』と違う主なポイントをピックアップしてみます。


・中盤、というかけっこう早い段階から”道具を借りる”ということができるようになります。
リンクの家に住み着いた「ラヴィオ」から借ります。ブーメランやハンマー、爆弾、フックショットといったおなじみの道具を借りることができます。借りるにはお金が必要です。何種類でも借りることができます。
ゲームオーバーになってしまうと、借りた道具は全て返してしまうので、注意しましょう。
後半からは、道具を”借りる”のではなく”買い取る”こともできるようになります。買い取れば、ゲームオーバーになっても返す必要はありません。お値段は、借りる時のだいたい12~15倍くらいです。

・借りた道具の使用について。
今作には、爆弾や矢に弾数制限がありません。その代わり、今作では「がんばりゲージ」というものがあり、道具を使うたびに消費。時間とともに回復し、ゲージが0になるとしばらく道具が使えなくなります。
ゲージの消費量は、矢でだいたい4分の1。爆弾でだいたい2分の1です。けっこう消費するので、連続でポンポン使用するのは難しいでしょう。よく考えて利用しましょう。

・途中から”壁にもぐる”ということができるようになります。
高さのある壁に接してAボタンで”壁画リンク”に変身。壁にもぐり、壁の中を横に移動することができます。壁にルピー(お金)やハートが描かれていれば、取ることができます。狭いスキマなんかを通ることも、できたりします。
岩や柵など、壁に埋まっていたりくっ付いていたりする物体があるところは、通れません。上下移動もできません。
変身中は「がんばりゲージ」を消費します。ゼロになると強制解除です。

・ダンジョン内でいつもと違う内容として「ダンジョンマップというアイテムがない」ことと「ダンジョン内で新しい道具が手に入らない」というのがあります。後者は、もしかしたら今度のダンジョンで例外があるかもしれませんが。
ダンジョンの大まかなマップは最初から下画面に出ており、「コンパス」を取ることで宝箱やボスの位置が分かります。

・セーブと瞬間移動について。
今作では、いたるところに「風見鶏」があり、調べることでセーブできます。前作のようにどこでもセーブできるわけではないので、ご注意ください。
また、途中から「アイリン」という魔女が登場し、一度でも行ったことのある風見鶏のもとへ、どこからでも連れてってくれるようになります。存分に、こき使ってやってください(苦笑)

・前作にも登場した「ハチ」について。
前作では、捕まえてもそんなに需要がありませんでしたが、今作ではこのハチを買い取ってくれる場所があります。捕まえたハチの”種類”によって買い取り価格が変わるほか、とある”特別なハチ”を捕まえてくれば、良いものがもらえるかも?余裕があったら、挑戦してみてください。

・前作は、ルピー(この世界のお金)の持てる量に制限があり、大きなサイフとかを手に入れることで増えていきましたが、今作にはそんなのありません。
最初から、4ケタまで稼げちゃいます。

・ヒントオバケについて。
ハイラルのどこかで、ヒントオバケが見えるようになるアイテムがもらえます。ヒントオバケに話しかけることで、次にするべきことなどのヒントをドドーンと教えてくれます。
ただし、1回の利用にはゲームコイン1枚が必要です。
※ゲームコインとは? … 本体に内蔵されている歩数計で、100歩ごとに1枚獲得できるコインです。最大300枚まで貯まります。

・カカリコ村の”とある人物”に話しかけることで、すれちがい通信を登録することができます。
すれちがいが発生すると、すれちがった相手のリンクとタイマン勝負ができます。相手の手にしている道具に応じて、勝った時の報酬も変わってくるようです。
すれちがい登録をする時は、(相手と戦う時に)自分が持っている道具の設定も、お忘れなく。



■====== partygameの感想 ======■

=良い  =まあまあ or ちょっと気になる  ×=悪い

◆=== 参考データ ===◆

 購入価格 ―→ 3,894円(新品)
 プレイ時間 ―→ 約6時間
 プレイ内容 ―→ とりあえず”もう1つの世界”とやらを冒険中
 これまでのシリーズ作品 ―→ 前作にあたる『神々のトライフォース』も含め、ほぼ全ての『ゼルダの伝説』シリーズを遊んでいます。


○ ―→ 世界の姿も、効果音も、モンスターも”あの頃”のままです。
さすがに微妙な違いはあるだろう…と思っていたら、細かいところまで、わりとそのままです。さすがに、仕掛けとか建物の中身は、変わっているところも多いですけどね。カカリコ村の位置とか、魔法おばばの家の位置とか、山頂にあった”メガネ岩”とか。一部を除き、木の並んでいる位置関係までもが、そのまんまです。あの頃の世界がそのまま3Dになったということで、前作がお好きだった人にとっては嬉しいでしょうね。私も含め。

登場するモンスターも、基本的には前作と同じ。前作と同じモンスターが、3Dグラフィックになって細かく動くようになり、これまたちょっとニヤリとしちゃいます。
ボスは、変わっていないダンジョンもあれば、変わっているダンジョンもあります。


○ ―→ 立体視の有用性が、存分に活きています。
ここらへんは、『スーパーマリオ 3Dランド』で真上からの視点があったことに通ずるお話ですが、真上からの視点により全ての物体の高さを感じることができ、本当に立体的な世界を感じることができるな~と思いました。
あとは、リンクが崖からジャンプしたり、盾で弾いた敵の攻撃武器が上に飛んできたり。立体視を意識しているであろう演出も多く見受けられます。もちろん、立体視OFFでも楽しめることは楽しめますが、かなりの高さから大ジャンプして着地する場面もあったりするので、立体視があったほうが遊びやすいとは思います。


○ ―→ BGMのアレンジも、いい感じ。
最初はちょっと違う感じの曲が流れ、きっかけとなるイベントが発生したあとは”おなじみ”の曲のアレンジが流れ。さらに、また別でターニングポイントとなるイベントが発生すると、さらに豪華な感じになったり。この、曲を上手く操っている感じは、いかにも任天堂らしいと思いました。


○ ―→ ストーリー展開も、なんとなく前作を意識?
前作を知らなくても全く問題ないですし、理解できます。しかし、前作を知っていると「あ~、前作もこんな感じの展開だったかも」と思えるところが多々あります。これはこれで、ちょっとニヤリとしちゃいます(苦笑)


○ ―→ スピーディーな展開や謎解きが、気持ちいいです。
思い出してみれば前作って、スーパーファミコンでしたから8方向にしか移動できませんでしたよね。今回は3Dということもあって、自由な向きで移動できますし、移動速度や攻撃速度なんかも上がっているので、あの頃のままでありながら、操作に対する違和感が一切なくなり、とても気持ちよく操作できるようになっています。
高低差を活かした謎解きも新鮮ですし、場面によっては階層移動が、黒画面を挟まずそのままスッと移動するので、展開がとてもスピーディーに感じました。


△ ―→ 壁絵リンクの仕掛けも面白いですが、たま~に納得できない部分も。
これはこれで新しい試みですし、今までになかった謎解きや頭の使い方ができて楽しいのですが、いわゆる”壁画リンクでこれ以上先に進めないポイント”みたいなのがあるんですね。
例えば、地面に埋まっている岩とか柵とか。そういうのがあるから通れないというのは分かる気がするんです。しかし”壁に隣接してはいるけど、埋まっているわけではない岩”があって通れないのは、なんか納得がいきませんでした。そんなに何度もあったわけではなく、岩があっても通れる場面はあったので、こういうケースが”まれ”なのかもしれませんが、やっぱりちょっと気になりました。


△ ―→ ”道具を借りる”という概念について思ったことを。
借りていた道具は、一度ゲームオーバーになっちゃうと手元から無くなります。つまり、たくさん借りれば借りるほど、多くの状況に対応できる反面、ゲームオーバーのリスクが高まるわけです。
このへんのバランスは良いと思ったのですが…その反面で、いくつか気になることもありました。

まず、ダンジョンの仕掛けがいつもより分かりやすい気がしました。
”道具を借りる”という概念が生まれ、それによって”必ず持っている道具”というのがほとんど無いことになっちゃいます。そうなるとダンジョンの構造も、あまり多く道具を使わなくても済むようなダンジョンになりがちなんだと思います。まだ前半なので、余計にそういう作りになっているのかもしれませんね。
かといって、たくさん道具を持っていないと突破できないようにすれば、持っていない時点でダンジョンを脱出→借りにいく→またダンジョンを最初(途中)から攻略ってことになり、二度手間になりそうですしね。

ましてや、今作のダンジョンでは、今までのように”ダンジョン内で重要な道具が手に入る”ということもなくなってしまい、その点でなんとなく物足りなさを感じるユーザーは多そうだな~と思いました。
個人的にはそこまで気にならなかったというか、むしろボス部屋の目の前でボス部屋のカギが手に入るダンジョンがあったことのほうが、気になったわけですが(苦笑)

それと、ゲームオーバーによるリスクを補おうとするためなのか、前半でもけっこうザックザクとお金が手に入ります。しかも、それなりに上手い人ならゲームオーバーにならずに済むので、わりと早い段階でお金が”手持ちぶさた”になります。
いや、別にそれはそれで良いんですけどね。いつもと違うバランスだからなのか、ちょっとだけ気になったのです。


いずれにしても、何というか…「道具の貸し借りという自由度」が生まれたおかげで、「開発者側がダンジョンの仕掛けを考える自由度」が狭まってしまったって感じがしたのです。
バランスの落としどころを決めるのがいつもより難しかったでしょうし、そのくせ、いつもより何か物足りなさを感じてしまうという、開発者にとってもユーザーにとってもあまりメリットのない結果になっちゃっている気がしたんですよね。
「ゼルダのアタリマエを見直す」という思想のもとに取り入れた”道具の貸し借り”という概念が、今のところは、あまり良い方向に作用していない気がしました。ま、長年のシリーズでこびりついてしまった”アタリマエ”ですし、ましてや、ほぼ全シリーズ遊んでいる私は余計に”アタリマエ”がこびりついているんでしょうね。仕方ありません。だって、好きなんだもの(笑)


× ―→ 位置関係によって、攻撃が当たらないことがあります。
見つけたのは、”とある城”での一場面。
ちょっとした階段があり、今作ではその階段もちゃんと高低差が表現されているんですけど…敵が階段の上に乗っていて、リンクが階段のすぐ下にいると、高さに違いが生まれますよね?そうなると、剣を振っても当たらないのです。すぐ目の前に敵がいるのに、当たらないのです。でも、敵の攻撃は当たるんです。まあ、敵は体当たりなんでね(苦笑)

すごく些細ですし、こんな場面にそう何度も出くわすわけではありませんが、ちょっといただけないな~と思いました。ちょっと上にもアタリ判定を作っておけばいいだけの話なのに。
誰も気付かなかったのかもしれませんし、剣そのものが当たっていないのは確かなので「当たってないんだから、これでいいじゃん」ってことになったのかもしれませんが。そこで高低差の概念を悪いように捉えられてもな~って感じはしました。そこは、融通を利かせて欲しかったです。



■====== まとめ ======■
●●●●●●●●○○ … 8点(10点満点)


『神々のトライフォース』らしさをたっぷり残しつつ、現代風に遊びやすくなったアクションゲームになっています。
世界観やモンスターなど、前作から変えていない設定が思いのほか多い一方で、新しい要素もしっかり取り入れていられますし、操作性も向上。まあ、22年前のゲームと操作性を比べるというのもアレですけど(苦笑)
前作を知っている人は知っている人で懐かしく感じられますし、知らないなら知らないで新鮮な体験が楽しめるでしょう。何だかんだで、任天堂らしい丁寧な作りが、しっかり光っている作品。伊達に、何十年もシリーズ化をしているわけではないと感じました。

ほぼ全てのシリーズを遊んできた私としても、それはそれは懐かしいですし、やっぱり『ゼルダの伝説』は『ゼルダの伝説』だよな~って思いながら、楽しんでいます。それだけに、攻撃が当たらない場面があったのが気になりましたし、”道具を借りる”という概念も今のところ、新しい面白さにつながっているかどうかピンと来ていないところがあります。
ま、ここらへんはシナリオクリアまで遊んでから判断しても、遅くないでしょう。

シナリオクリアしたら、セカンドインプレッションを書きます。来年になると思いますけど(苦笑)

万人向け ← ○○○●○○○○○○ → 熟練者向け
手軽に ← ○○○○●○○○○○ → じっくり
思考タイプ ← ○○○○○●○○○○ → 感覚タイプ
 爽快感重視 ← ○○○○○○○●○○ → 達成感重視 


その他のタイトルのインプレッション記事は、こちらからどうぞ
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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
手触りがすごくいい! (こひきち)
2013-12-27 15:57:33
自分も神トラ2買いました!

移動するときの動きとか剣を振った時の動きがすごく滑らかで動かしててとても気持ちいいです。

特に斜め移動がSFCと違って速度が落ちないのですごく快適になりましたね。

神トラ1が初めてのゼルダだったので続編が作られて大変嬉しいです。
返信する
どうなる? (甘味屋)
2013-12-27 20:03:47
今日、買ってきました。
この後、楽しむ予定です。

新しい試みと私のスタイルにマッチする事が出来れば御の字です。
リンクの冒険の例もあるから後半の難度が・・・。
返信する
Unknown (partygame(管理人))
2013-12-27 21:04:06
>こひきちさん
全てがわりと思い通りに動かせるので、良いですよね。さすがに、フックショットなど一部の道具は8方向固定のようですが。
私も『神々のトライフォース』が初めてのシリーズプレイ作品。お互い、懐かしみながら楽しみましょう。
返信する
Unknown (partygame(管理人))
2013-12-27 21:06:50
>甘味屋さん
とりあえず今のところ、ゲームオーバーになっていないです。
といっても、妖精(HPなくなると自動で回復)を消費したことは何度かあるので、決してヌルいわけでもないみたいです。

ま、プレイの仕方しだいでどんなに難しくもなりますし、一方でヒントオバケなどの救済処置もあるので、ラクに進めることもできますし。難易度がどうこうというよりは、難易度の幅が広いように思います。
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