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元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

PS3『メルルのアトリエ ~アーランドの錬金術士3~』 インプレッション

2013年10月09日 06時50分02秒 | 【旧】購入・レビュー話
どれもこれも、個性たっぷりながら愛着を持てる人たちばかりでした。
ただしアストリッドさん。あんたは許さん(苦笑)




メルルのアトリエ ~アーランドの錬金術士3~
対応ゲーム機 ―→ PS3
 ※PS Vitaでも、リメイク作品となる『メルルのアトリエ Plus』が発売されています
発売日 ―→ 2011/06/23
希望小売価格 ―→ 3,990円(税込・廉価版の価格です)
ジャンル ―→ 新約錬金術RPG
プレイ人数 ―→ 1人
CERO ―→ B(12才以上対象)
 └→ CEROに影響した内容 ―→ セクシャル




■====== 簡単なご紹介 ======■

錬金術によるアイテム作成が中心のRPG『アトリエ』シリーズ。今作はPS3で発売された”アーランド編三部作”の3作目です。
錬金術で様々なアイテムを作成して、それで依頼をこなしてお金を儲けたり開拓するためのポイントをもらったりして進めていきます。
錬金の素材はモンスターだらけのフィールドに出て採取する必要があり、本格的なRPGさながらの戦闘も楽しめます。

|== あらすじ ==|
アーランド共和国の辺境にある小さな王国「アールズ」。数年後にアーランド共和国との合併を控えていますが、課題が山積みでした。そんななか、アールズの姫であるメルルは、トトリ(前作の主人公)と出会い、錬金術に感動!半ばムリヤリ、トトリの弟子を志願することになります。
しかし、国王デジエがそれに反発。トトリの説得の結果、錬金術を許す代わりに、3年の間に錬金術を活用してアールズ王国を発展させることを命令します。はたして、メルルはアールズ王国を盛り上げていくことができるでしょうか?


|== 目的 ==|
プレイヤーは、3年の間にアールズ王国の人口を3万人以上にすることが、ひとまずの目的となります。
人口を増やすために必要なのが”開拓”です。手紙による依頼や住人からの依頼を受けて、それに必要なアイテムを必要とされている場所に持っていくことで「開拓ポイント」を入手。そして、開拓ポイントを消費して新しい建造物を建てることで、人口が増えたり、何らかのボーナスが得られるようになります。依頼によっては、特定のモンスターの討伐なんてものもありますよ。
依頼をこなすこと自体でも人口が増えるきっかけになるので、とにかく依頼を次々とこなしていくことが開拓への近道です。

また、開拓のための依頼とは別に、酒場で依頼を受けることもできます。
こちらの依頼は、達成することでお金がもらえます。状態の良いものを持ってくれば、報酬アップ!
お金なくしては色々大変なので、キッチリお金を稼いでおくのも大切ですよ。

そして、「人気」を上げていったり維持していったりすることも大事です。
依頼をこなしていれば人気は上がり、冒険ばかりに明け暮れていたりすると人気が下がっていきます。依頼をキャンセルしたり、あまり質の良くないものを依頼に使ったりするのも要注意。人気があまりに下がりすぎると、大変なことになってしまうかも…?

|== 調合について ==|
最初は作れるものが少ないですが、レベルが上がっていくことで増えていきます。新しい調合書を買うことでも増えていきます。
また、今回は調合するアイテムに「特殊能力」を付けることができます。素材として使ったアイテムに備わっている特殊能力から最大5つを、調合して完成したアイテムに引き継ぐことができます。
依頼によっては、特定の条件(品質が良い、特定の特殊能力が付いている、など)を満たすことで必要な数が少なくて済む場合があるので、そういう場合は品質や特殊能力を見ながら調合してみましょう。

|== 探索について ==|
国の外へ探索に出る際は、メルル以外に最大2人のパートナーを連れて行けます。
行きたい場所を選択すれば、場所に応じた日数が経過し、その場所へ移動。フィールド内では自由に移動することができ、アイテムを採取したり敵との接触で戦闘したりします。

|== 戦闘について ==|
敵味方入り混じって、素早さの高い順に行動していく、コマンド式戦闘となっています。
攻撃したりスキルを使用したりなど、シンプルなシステムになっていますが、手持ちのアイテムは、錬金術士(メルルやトトリなど)にしか使用できないので注意しましょう。

もちろん、装備品という概念もありますので。武器屋で買ったり鍛えたり、錬金術で装飾品を作って装備したりして、強化しましょう。
アイテムも、錬金で回復アイテムや攻撃アイテムを色々揃えておきたいところですね。

|== 戦闘でのゲージシステム ==|
パートナーには「アシストゲージ」というものがあり、行動するたびに増えていきます。
で、メルルが攻撃対象になった時に、ゲージを消費してパートナーが代わりに攻撃を受けることができます。

また、メルルが特定の攻撃アイテムを使用した時、攻撃アニメーション中にR1ボタン・L1ボタンを押すと、ゲージを消費してアシスト攻撃をしてくれます。
アシストによる連続攻撃は、ゲージのたまり具合や攻撃アイテムの使用回数によっては、けっこう長いこと繋げることができます。私が確認できた限りでは、
 メルルが攻撃アイテムを使用
 └→ パートナー1人目がアシスト攻撃
  └→ パートナー2人目がアシスト攻撃
   └→ メルルが攻撃アイテムをパワーアップさせて使用
    └→ パートナー2人が再アシスト攻撃
     └→ メルルが攻撃アイテムをさらにパワーアップさせて使用
…くらいまでできたと記憶しています。

さらに、特定のキャラクターによっては「必殺技ゲージ」も存在し、溜まると一発逆転の必殺技が使用できます。



■====== partygameの感想 ======■

=良い  =まあまあ or ちょっと気になる  ×=悪い

◆=== 参考データ ===◆

 購入価格 ―→ 2,479円(中古・送料別)
 プレイ内容 ―→ エンディングを迎える(最も無難なエンディングでした)
 エンディングまでにかかったプレイ時間の目安 ―→ ●●●○○
  ●○○○○ = 10時間未満
  ●●○○○ = 10~20時間
  ●●●○○ = 20~30時間
  ●●●●○ = 30~50時間
  ●●●●● = 50時間以上
 これまでのシリーズ作品 ―→ 『マリーのアトリエ』は2周プレイし、『エリーのアトリエ』は少しだけプレイしました。どちらも、数ヶ月前のお話です(笑)


○ ―→ キャラクターの存在感が、引き立っています。
ここらへんはシリーズ通して大事にされているところだと思いますが、イベントが多くなったぶん、より各キャラクターの個性が際立っているように思います。
メルルはいわゆる”おてんばなお嬢様”って感じでしたが、姫という立場にありがちな”くどさ”は無く、とても愛着がもてました。その他のキャラクターも、色々な個性がありながらも愛着がもてました。…あの人を除いて(苦笑)
ボイスも、キャラクターとよく合っていると思います。一部、見た目より声が若い気がする男性キャラクターもいましたが、まあ、全然許容できる範囲です。

○ ―→ 王国内で瞬間移動ができるのは、ありがたいです。
王国内では、STARTボタンを押すとエリア名の一覧が表示され、選択したら瞬間移動できます。
開拓ポイントを使用するのに”執務室”へ行くことが多いんですが、普通の移動だとアトリエからけっこう遠いので、面倒なのです。
まあ、PS1の頃はそもそも瞬間移動しか無かったので、珍しくはないんですが、瞬間移動も普通の移動もできるということで、3Dグラフィックの表現を台無しにしていない配慮が良かったです。たまには歩き回りたいものですから。

○ ―→ 戦闘システムは、洗練されている様が伺えます。
ほどよく歯ごたえのある難易度バランスも良いと思ったんですが、個人的には、演出とテンポのバランスの良さにけっこう驚きました。他の有名なRPGでも、なかなかこうはいかないな~と思ったわけです。
演出はけっこう迫力あるものになっていますし、かといってテンポが悪いとは感じなかったですし。これ以上演出過多にしたらテンポが悪くなり、これ以上テンポを重視すると演出面がぎこちなくなる。本当に”ちょうど良い”って感じました。

○ ―→ 調合などのシステム周りも分かりやすくなりました。
依頼内容のページから必要なアイテムの調合へ移動することもできますし、完成する時の状態とかがより細かく分かるようになったりしましたし。錬金術の基本的な仕組みは初代から変わっていないながら、しっかりと遊びやすくなっているという印象でした。

欲を言うなら…調合で複数の材料を選択する時、選択したらカーソルが横に自動で移動して欲しかった気がします。そうしたら、ボタン連打でパッパッパッと選びやすかったので。

○ ―→ 読み込みも、充分快適です。
ゲーム開始時だけちょっと長い読み込み(7~8秒)が入りますが、それ以降は基本、サクサク切り替わります。まあ、さすがにオープンワールド系のようにはいきませんけどね。

○ ―→ 序盤を超えると、イベントが頻繁に発生。
これでもかというほとイベントが発生するので、良いアクセントになっています。
中盤以降になると、探索に出かけて帰ってきたら、とりあえず必ず何かイベントが発生するくらいです。

△ ―→ ただ、随時イベントが挟まることで、多少の弊害も。
個人的には2つ感じました。
1つは単純な話で、イベントが多く発生することにより錬金や依頼をこなすのに集中できないことです。私はイベントを楽しむことができましたが、人によっては「またかよ~、もういいって」ってなるかもしれません。

もう1つは、瞬間移動との相性です。3つ上の感想で、王国内だと瞬間移動ができると話しましたが、これに弊害が出ることがあります。
例えば、アトリエから城内に瞬間移動するとしましょう。本来なら、アトリエと城内への間には、いくつかのエリアがあるんですが、もしそのエリアでイベントが発生する状態になっていた場合、イベントが発生しちゃうんです。
問題はその後。イベントが終了した後、元々瞬間移動で選択したエリアに移動してくれている場合と、イベントが発生したエリアに移動してしまっている場合とがあるんです。おそらく、複数のイベントが発生する可能性があるとかで、こうせざるを得なかったのかもしれません。
とはいえ、ちょっと混乱しちゃいますね。イベントが発生して、しかも終わった後は違う場所ってなるものですから「あれ?何するんだったっけ?」ってなることもありました。

まあ、どちらも仕方がないと言えば仕方がないんですが、一応、気になった点として記しておきますね。

△ ―→ カメラ視点の操作で、少し気になること。
フィールド探索中は、メルルを中心に捉えた固定のカメラ視点になるんですが、視点によっては、いきなり画面内に敵が現れて接触するなんてことがありました。
時には戦闘を避けたいこともあるので、それを考えると、限られた範囲でも良いのでカメラ視点が操作できなかったかな~と思っちゃいました。



■====== まとめ ======■
●●●●●●●●●○ … 9点(10点満点)


基本的なプレイスタイルをそのままに、見た目や遊び心地にしっかりと磨きがかかっており、久々に感心させられたRPGでした。
序盤で、初代シリーズ作である『マリーのアトリエ』から根本的なところが本当に変わっていないことに驚きましたし、遊んでいくうちに「お~」と感心しちゃうところが色々あって、本来なら若干作業ゲームになりがちなシステムのはずなのに、最後まで全く飽きませんでした。
大規模なメーカーならまだしも、ガスト(発売元)はどちらかというと中規模なメーカー。ゆえに、これだけの高い完成度でまとめ上げていることに、余計に感心しちゃいました。ここらへん、日本ファルコムの『イース』シリーズや『軌跡』シリーズに通ずるものがあるのかもしれませんね。

また、私は今回”アーランド編”の1作目と2作目をすっ飛ばして3作目を遊びましたが、特に問題ありません。
過去のシリーズを知らなくても”プロローグ”で軽く教えてくれましたし、トトリ(前作の主人公)やロロナ(前々作の主人公)やその周辺のキャラクターも、あくまで1人の登場人物として登場するだけなので。
しいて言うなら…女性の比率が多いので、見ようによっては若干”ギャルゲー”っぽいかもしれないので、そういう空気が苦手な人はご容赦を。くどく感じるような恋愛要素は無いですが、一応CEROで「セクシャル要素」が引っかかっていて、それっぽい一枚絵が出てくることはあるので。まあ、私は『ルーンファクトリー』シリーズで似たような空気には慣れていたので、問題なかったですが(苦笑)

なんか、ここに来てお気に入りのシリーズがまた1つ増えたのは嬉しいですが…ただでさえ色々なシリーズを遊んでいたりするので、ちょっと心配もあったり。ま、結局は、その時に遊んでみたい!と思ったら遊ぶだけなので。
このシリーズも今後、全部は厳しいにしても、楽しめそうなタイミングには楽しませてもらおうと思います。

万人向け ← ○●○○○○○○○○ → 熟練者向け
手軽に ← ○○○●○○○○○○ → じっくり
思考タイプ ← ●○○○○○○○○○ → 感覚タイプ
 爽快感重視 ← ○○○○○○○○○● → 達成感重視 


関連記事:
PS1アーカイブス『マリーのアトリエ プラス』 インプレッション(2013/06/04)

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