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元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

3DS『超高層建造計画 ビルディンガー』 インプレッション

2013年06月27日 10時41分24秒 | 【旧】購入・レビュー話
結局のところ、ロボット的なものは一切出てきませんでした(笑)




超高層建造計画 ビルディンガー
対応ゲーム機 ―→ ニンテンドー3DS(ダウンロード専用タイトル)
配信開始日 ―→ 2010/10/31
配信価格 ―→ 600円(税込)
ジャンル ―→ 落ち物バランスパズル
プレイ人数 ―→ 1人
CERO ―→ A(全年齢対象)
備考 ―→ 今作は、3D立体視に対応していません




■====== 簡単なご紹介 ======■

台から落とさないように物体を積み上げていく、物理演算を用いた落ちものパズルゲームです。
月まで届く建造物を建てる”超高層建造計画”に挑戦する「ビルディンガー一団」と、それを阻止しようとする「手抜社」の戦い?が繰り広げられます。

◆== ルール ==◆
上画面から順番に落ちてくる物体を操作して、下画面の台に積み上げていきます。
それぞれの物体にはポイントがあり、大きい物体やいびつな形の物体になるほどポイントが高いです。一定以上のポイントを獲得した状態で、積み上げた物体が上画面の上のほうにあるラインを超えて3秒間保つことができれば、ステージクリアです。
物体が画面外に転がり落ちてしまうと「迷惑ゲージ」がたまっていき、満タンになるとゲームオーバーです。

上画面では、カミナリ雲・強風・鳥などの邪魔なギミックが色々と登場し、行く手を阻みます。カミナリ雲や鳥に触れてしまうとその場で操作が効かなくなり自由落下しちゃうので、危険!
位置と物体の向きに気をつけるのと、ゆっくり置いてあげることが大切です。

◆== ストーリーモード ==◆
ストーリーモードでは、5ステージで1章となっており、一気に5ステージクリアしないとその章をクリアしたことにはなりません。ステージクリアのたびに、成績に応じて迷惑ゲージが回復しますが、ゲームオーバーになれば、また1ステージ目からやり直しです。
しかも、5ステージ目にはボスとして手抜社の社員が立ちはだかり、一定間隔で特殊能力(落下スピードアップ・回転が逆になる、など)を仕掛けてきます。冷静にいきましょう。
クリア時は、5ステージで稼いだポイントの合計が最終成績となり、成績によって「ブロンズハンマー」「シルバーハンマー」「ゴールドハンマー」の称号をもらえます。

◆== エンドレスモード ==◆
ストーリーモードを全ステージクリアすると「エンドレスモード」が解禁。
文字通り、ゲームオーバーになるまで永遠に続けられます。上画面のギミックは一切登場しませんが、ステージが進むにつれて落下スピードが上がります。純粋に、積み上げる能力が試されるモードですね。



■====== partygameの評価 ======■

=良い  =まあまあ or ちょっと気になる  ×=悪い

◆=== 参考データ ===◆

 プレイ内容 ―→ 全ステージクリア+エンドレスモードも1回プレイ(全て最高ランク)
 ストーリーモード全クリアまでにかかったプレイ時間の目安 ―→ ●○○○○
  ●○○○○ = 10時間未満
  ●●○○○ = 10~20時間
  ●●●○○ = 20~30時間
  ●●●●○ = 30~50時間
  ●●●●● = 50時間以上


○ ―→ 終始続く緊張感が、心地よい充実感につながります。
何といっても、いつ崩れるか分からない”モノの山”に、さらにモノを積み重ねていこうというわけですからね。終盤で下のほうが崩れたりなんかすると、もうゲームオーバー寸前。そしてゲームオーバーになれば、(その章の)1つ目のステージからやり直し。そりゃあ、イヤがうえでも緊張しちゃいます。
それと後半の章は、積み上げることよりも上画面のギミックの手強さが目立ちます。それこそ、落下の位置やタイミングがとても重要になってきます。上画面のギミックと下画面での積み上げの、両方を気にしないといけないわけですから、わりと忙しいです。

しかし、何だかんだで終わった後には、心地よい充実感。そしてなんか、また楽しみたくなるんですよね。

○ ―→ エンドレスモードは、けっこうな時間泥棒です(苦笑)
ちなみに私は、47階まで行きました。プレイ時間にして、たぶん2時間くらいいっていますね。

× ―→ 1回あたりのプレイ時間が、けっこうかかります。
エンドレスモードはもちろんなんですが、ストーリーモードも5ステージ連続クリアしないといけなくて、しかも中断システムがありません。時と場合によりますが、好成績を目指すのであれば1章で30分近くかかります。
パズルゲームにしては、わりと時間を用意しておかないとプレイできないスタイルなので、今の時代のユーザーにはちょっと辛いところがあるかもしれませんね。プレイスタイルは仕方ないにしても、中断システムは付けて欲しかったです。「スリープモードがあるから、別にいいじゃん」とも言えるんですが、プレイ途中に限って他のゲームがやりたくなるなんて、わりとあったりするので(苦笑)

△ ―→ ストーリーはあって無いようなものですが、ノリや雰囲気が良かったです。
いかにも「愛と勇気と友情」という、熱血アニメものでは定番の要素。一方で、手抜社のわりとエゲつない行為もあったりして、その点はそこそこ楽しめました。期待せずに見たら、無いよりはいいかなと思える、という程度ですが。

△ ―→ 落下操作に、ちょっとクセあり。
十字ボタン下を押した時の高速落下が、何ていったらいいのかな…”等速で落下”するのではなく”ちょっと加速するような感じで落下”するんですね。だから、自分はそのつもりじゃなかったのに、物体を叩きつける形になってしまったことがありました。

あとは、こういう落ちものパズルって大抵、上下左右の4方向しか入力を受け付けないもののが多いですが、今作は斜め下入力も受け付けます。
高速落下しながら横に移動するので、ナナメに高速落下しているような感じになるんですが、先ほどのクセのある落下と相まって、落下地点が予測しづらいです。かといって、ついつい力が入ってナナメ高速落下をしてしまうことが多いので、これでミスをすることもけっこうありました。
要するに、これに慣れることができるかどうか?ですね。私は、最後までプレイして”少しは慣れたかな?”程度でした。

△ ―→ ”ひまわりちゃん”の声に、ちょっと違和感。
”ひまわりちゃん”とは、ビルディンガーの師匠の一人娘のことなんですが…絶対5歳じゃないだろ!っていう声でした(苦笑)
まあ、声自体はいい感じなので割り切れましたけど、でもやっぱり違和感。
ちなみにボイスは、ストーリーのイベント中やステージ挑戦中に、簡易ボイスが色々流れますが、パターンは少ないです。たまに専用ボイスが入ると「おっ」となりますが。

△ ―→ 称号について思うこと。
クリア時のポイントによって成績が決まり、「ゴールドハンマー」などの称号がもらえるという話をしましたが、そのバランスにちょっと違和感を感じたんですよね。
というのも、最高ランクである「ゴールドハンマー」は、5ステージ合計で400ポイント達成すれば獲得できるんですが、成績発表時に表示されるメーターは、500ポイントまで計測してくれるんですね。で、500までいったら「MAX」と表示されて「お~、MAXということは、さらに良い称号でも出るのかな?」と思ったら、変わらずゴールドハンマー。しかも、成績としてデータに残るのはハンマーの称号だけで、数字は記録されません。

そこはほら~。せっかく500まで計測できるんなら、「プラチナハンマー」とかあっても良かったのでは?と思いましたね。
あるいは、余計なメーターを表示しないで、全て数字だけで処理するか。メーターが500まで伸びているから、期待しちゃうし、目指したくなるんですよね。些細ですが、わりと気になっちゃいました。

△ ―→ ノルマレベルが低く、目標となるやり込み要素があまり無いです。
ゲームオーバーになれば最初のステージからってなるので、難易度そのものは決して易しくないと思うんですが…何せ、私は初クリアで全てゴールドハンマーを達成しちゃったので(ゲームオーバーは1回)。なんか、「あれ?もうマスターしちゃった」みたいな感じになったんですよね。ちなみに「エンドレスモード」にもハンマーの称号が付くんですが、こちらも1発でゴールド頂きました。
そう考えるとなおのこと、1つ上で提案した「プラチナハンマー」くらいは、あっても良かったかもしれませんね。



■====== 得点とまとめ ======■
●●●●●●●○○○ … 7点(10点満点)


落ちものパズルでありながら、常に緊張感のあるプレイスタイルなので、パズルゲームを遊んでいるとは思えない充実感を得られます。
ルールそのものは単純明快なので誰でも楽しめますが、色々な物体の置き方を工夫したり、しかもそれを瞬時に判断したり、しかも上画面のギミックを回避しないといけなかったり。従来の思考系パズルとはまたちょっと違って、頭の回転の速さが要求されるパズルだと思いました。
ボリュームが決して多いわけではありませんが、充実感のあるプレイスタイルだけに、そこはあまり気になりませんでした。これで600円ならイイかな、と。

このゲームスタイルを見るとみなさん、きっとPS3の『ゴミ箱 -GOMIBAKO-』を思い浮かべると思いますが、『ゴミ箱』は根本的な難易度がかなり高かったりしましたし、高速落下による破壊・水や火の概念・特殊な球を使った攻略などがあって、覚えることがそれなりに多いです。それと比べると今作は親しみやすいと思いましたし、『ゴミ箱』とはまた違う緊張感があります。

あまり有名じゃないメーカーの作品なので、手を出しづらいとは思いますけど、私は楽しめました。
ハラハラドキドキの積み上げパズル。よろしければ、是非お楽しみ下さい。

万人向け ← ○○●○○○○○○○ → 熟練者向け
手軽に ← ○○○○●○○○○○ → じっくり
思考タイプ ← ○○●○○○○○○○ → 感覚タイプ
 爽快感重視 ← ○○○○○○○○○● → 達成感重視 


関連記事:
PS3『100円ゴミ箱』 インプレッション(2010/03/08)
PS3『ゴミ箱 -GOMIBAKO-』 インプレッション(2010/07/24)
※ブログデザイン変更の影響で、一部の文字が見えにくいです。範囲選択と化すると、見えやすくなりますよ。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
教えて (りょう)
2013-08-05 17:42:38
ビルディンガーの何とかどが120になったらどんなほじになるんですか?80いじょうは優
返信する
Unknown (partygame(管理人))
2013-08-05 21:41:09
>りょうさん
1~2回くらい120まで溜まったことがあるんですけど、”優”のままでした(苦笑)

評価のなかで「プラチナハンマーみたいなのがあっても良かったのでは?」という話をしましたが、それと同じような感じで、こちらにもせっかくなら、120まで行けた時のランクを用意しておいて欲しかったです。”超”とか。
返信する

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