作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 ブラジルの内需景気(続) 】

2010-02-12 21:50:00 | 04 時事ニュース

ブラジルの人口は約2億4千万人。
日本のおよそ2倍である。

月収6万円の中間層はもとより、2万円に達しない貧困層までが、
10万円もする電気製品を躊躇うことなく購買するのは、
割賦販売の一回当たりの支払いが、ほぼ政府が呉れる
生活支援金に相当するからと思われる。

毎年冬の季節に入って思うことである。
両親が出かけた留守に、幼い子供たちが火事で焼け死ぬ
ニュースが流れる。

あの原因の多くが、石油ストーブにあると思っている。
すべての家庭にエアコンを設置すれば、幼児焼死の悲劇は
激減するはずである。

民主党政権は「いのちを守る」政権を唱えるからには、
全家庭エアコン設置ぐらいの予算を組んだら如何。


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【 不毛地帯(11) 】

2010-02-12 21:20:00 | 02 華麗な生活

昨夜放映された第15話になって、ようやく唐沢寿明が
演じる壱岐正が、本領を発揮した感じ。

あの姿こそ『炎の商社マン』の名に値する。
商社といっても、所詮サラリーマンの集うところ。
男のジェラシーの世界を、岸辺一徳がみごとに演じて
見せた。彼は名優である。

現実の社会で、「関西系の丁稚根性のイトヘン」と、東京勢に
バカにされるのは、岸辺が演じる里井のような時代遅れの
無能者が、社歴を誇りよく理解できぬ外資との交渉ごとに
までクチを出そうとしていたからと、言えなくもない。

無能者がなまじ己を知るが故に、いたずらに後から台頭して
くる有能な若手の頭を抑えようとする。

その典型的な場面を、15話での里井が壱岐に対する嫉妬を
むき出しにして演じてくれた。

石油公団総裁を演じる段田が巧い。
日本の中央官庁は、どの業界でも財閥系などの一流どころの
権益擁護のために存在すると、現役時代に何度も思ったものであった。

関西出身のイトヘン系商社は、あくまでもBクラスに甘んじて
いるべしと、高級官僚は思っていた。その典型を段田が
見せてくれた。彼もまた名優。

次期社長の座が危うくなったと自覚した里井が、大門社長に
すがりつく場面。実際にとくあった話であろう。

竹之内豊が登場して、商社マンの物語らしくなってきた。
ああいう熱い男が何人いたかで、会社の運命に差が出る
のじゃなかろうか。

官僚の天下り先の公団が、財閥系優先の方針を変えぬ
以上、外資との提携で、たとえ政界の邪魔が入ろうと、
独立独歩を貫く必要に迫られる。

今回もフィクサーの世界にも明るい華僑、黄夫妻が壱岐を
助ける。黄夫人のような存在に、出会ったことはないが、
ああいう人物の支援が得られるか否かで、勝敗の行方が
決まることも多かろう。

商社マンは常日頃の人間関係に気を配るのが肝要。

こうなると、秋津千里の存在は、むしろ邪魔に見える。
彼女を登場させながら、壱岐がどこまで会社の体質を変えて
いけるか、今後の展開に興が沸く。
(もちろん原作は読んでるが)


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【 ブラジルの内需景気浮揚策 】

2010-02-12 09:35:33 | 04 時事ニュース

南米大陸最大の面積と人口を誇るブラジルが目覚しい
経済発展を遂げている。

その原動力になっているのが、貧困層の購買力にあると
聞いて驚いた。

なんでも月収が2万円に足りない貧困層に、月額で7千円程度
(子供の数で違いがある)の補助金を出したところ、テレビや
洗濯機などの電気製品を割賦販売で購入する消費景気に
火がついて、爆発的に内需が伸びたのだという。

この政策は、当初はばら撒きだとの非難が多かったらしいが、
結果は内需驀進の形となり、元々資源国であったブラジル人
の自信につながり、月収6万円クラスの中間層が、スラム街を
離れて中間層の住む地区に移り住む傾向も顕著であるらしい。

勤勉貯蓄を美徳とする教育が、長きにわたって行われてきた
日本にあっては、補助金の類は概ね貯蓄に回ってしまう。

政府が間接税にアレルギーを持っているから、そして税の類を
取り易いところから取ろうとする傾向に歯止めがかからないから、
派遣業という名のピンハネ屋の跋扈とともに、安定した中間層を
構成していた、サラリーマン、OLたちが高負担にあえぐことになり、
かつての総中流意識が過去のものになってしまった。

こんな国の形のままでは、小沢がかつて自民党に所属し、
内閣官房副長官に過ぎぬ分際でアメリカに行き、向こう十年で
430兆円もの公共投資を約束したように、多額の血税が
土建業者と不動産屋のふところを暖めるだけの効果しか生まれない。

ブラジルでは中間層と貧困層との比率が逆転した。
日本ではその逆の現象となりつつある。

中国でも、もはや富裕層が人口の一割を占め、その数たるや
日本の総人口に匹敵する。

ブラジルで成功した内需の爆発が、中国でも起きるだろう。


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