TDY、Temporary Duty。アメリカの軍隊用語で出張を意味する。世界の僻地の出張記録!TDYの次は日常の雑感

現役時代の出張記録。人との出会いと感動。TDY編を終え、写真を交えた日常の雑感を綴る。

折々の写真&雑感 129

2017年09月03日 | エッセイ
 「アメリカ人はヨーロッパ人を崇拝し、東洋人を下に見ている」。確かにこの傾向はある。黒人やラテン系は別として、アメリカ人のルーツはヨーロッパにある。先祖の地を大事に思い、憧れるのは当たり前のことではないか。東洋人とは言葉の問題で相互の理解に欠ける。日本の政治家が得意とする「腹芸」などは通じない。相手が実際に話したことしか感じ取れない人が大部分である。彼らにしてみれば、控えめな東洋人は何を考えているかわからないところに不安を感じ、単に「俺たちの方が上なんだぞ」と考えているだけではないだろうか?長野県の地獄谷野猿公苑の猿どもは、自分たちは人間と同等か或いは上だと考えているらしい。この一方的な考え方に似たところはないだろうか?

 「アメリカ人は常識がなさすぎる」。確かにお説の通りである。以前にも述べたことがあるが、アメリカ人のあるご婦人が、「ミスター・ⅩⅩ 、アメリカの軍人とその家族を見て、それが一般的なアメリカ人と思わないで下さい」と私に云ったことがある。アメリカ人はもっと知性があり、もっと常識的であると云いたかったのであろうが、軍隊はアメリカの縮図のようであると私は考えている。アメリカの国民で軍隊の経験のある人は非常に多いし、軍隊式の物の考え方をする人も多い。知性を持った常識人とは別にトランプのような脳味噌の発達が多少遅れている非常識人間が多くいることは確かである。

 だが、総じてアメリカ人は友好的である。アメリカのある店で偶然会い、何日かして別の店でまた会うと、まるで以前からの友人であったように「暫くだなぁ、ミスター。調子はどうだい?」と聞いてくる。他の国でこんなことを味わったことはなかった。その反面、街ですれ違った人たちから微笑みかけられるか軽く挨拶をされるのは、単なる社交辞令の場合が圧倒的に多いと考える方が無難である。

 いくら親しくなっても、相手がどこそこに行くと云わない限り「どこに行くんだ?」と聞いたことはない。もし、聞けば「余計なお世話だ。お前には関係ないことだ」と云われるに違いない。別に人に聞かれて困る場所に行くわけではない。日本人は気軽に、何処に行くのか、誰に会うのかを聞く。別に特別な意味はない。挨拶のようなものだ。その辺の処がアメリカ人と物の考え方が違う処である。このような些細なことで相互の理解が得られず、相手を非難したりするのではなかろうか。

 私が中学で初めて英語の授業を受けたとき、教師から「絶対に宗教と政治の話をしてはいけない」と注意を受けた。だが、「あなたの宗教は何ですか?」とか「神を信じていますか?」、或いは「教会に行っていますか?」と聞かれたことは何度もある。英語を教える教師は、この辺のところをしっかり調べて生徒に教えて欲しいものだ。2015年3月30日付の「折々の写真&雑感2」をご参照願いたい。

 写真は自称カメハメハ大王の子孫だと云っているハワイ系日本人の友人と行った秩父の「さざえ堂」の写真である。建物の外側から見ると二階建てであるが中は三階建てである。建物の中はさざえのようになっており、通路に沿って歩くと一番上の三階まで登り、その通路が自然と下まで降りてくる。


キヤノンEOS5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:100、 f4、 1/200秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/60秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/40秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
 上の「どら」は、戦時中の供出を免れた数少ない物だそうだ。それだけに此のさざえ堂は徳のあるお堂であるとの説明を受けた。


キヤノンEOS5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:400、 f16、 10秒、 露出補正:-1、 WB:オート、 三脚使用。


キヤノンEOS5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:200、 f11、 2.5秒、 露出補正:-1、 WB:オート、 三脚使用。


キヤノンEOS5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:400、 f11、 3.5秒、 露出補正:-1、 WB:オート、 三脚使用。