リリコ雑記

徒然なるままに、思いつき日記。

大河ドラマ「花燃ゆ」感想・その3

2015年09月18日 22時34分51秒 | 大河ドラマ

主人公・文にとっては越えなければならない夫の死。

例のごとく、個人的な見解まみれの「禁門の変」。

(↑「蛤御門の変」とも言う。個人的には、こっちの言い方が好き

感想スタートです。

 

「どうして、私の夫は死ななければならなかったのですか」

と、椋梨藤太に向かい、その大きな目を潤ませながら

彼を非難するような言葉を投げつける文。

 

まるで、 「全ての元凶はお前の所為だ」 と言っているようにも聞こえるのですが、

このドラマを見ていると、直接的な原因はやはり、

 

来島又兵衛が強引に挙兵した

所為だったんじゃ???

 

と思うワケで。

 

でも、誰も来島さんの事、悪く言わないよね。

つか、

来島さんの存在自体、スルーされてるよね。(爆)

 

長州の方々はこぞって「久坂玄瑞が原因だ」、みたいに言ってるけど、

彼は急進派をずっと押さえ続け、最後まで公家の方々と交渉を続けてたはず。

それなのに、何で、

久坂さんがここまで非難されなきゃなんないの?

 って感じ。

 

ま、久坂さんも進軍を決めたから、結果的には同じ事だったかもしれないけど、

でも、やっぱ一番の原因は

 

スクールウォーズばりの頭の固いおっさんが

(人の話に全然耳を貸さないないで)

「これが武士ってもんだぜ。うりゃああああ!」

って進軍したからだと私は思うんですけどね。(爆)

 

結局。
後にも引けなくなった久坂さんは突撃するしかなく、悲劇を迎えるわけで。

(↑来島さんも、彼のプライドを傷付けることを平気で言ったからなー)

 

両軍の一番の誤算は、薩摩藩がまさかの参戦をした事でしょうか。

会津藩だけじゃ、もしかしたら突破できたかもしれないから。

 

まあ、その前にだ。

突っ込みたいことは山ほどあるが、肝心な所だけ挙げてみると、


どうして武力で解決出来ると思ったの?

と思った事と、

 

そもそも、吉田松陰は

「尊皇攘夷を唱えるだけではこの国を守れない」

と、ドラマで何度も言っていたよね?

 

それなのに、久坂さんは何で過激な尊皇攘夷を唱えてんの。


先生が目指した志を受け継ぐ……!!

って、いや、それ、

先生の志じゃなくて、アンタの志でしょうが。


とっ突っ込みたい。

確かに 「己の志を目指して、最期まで生ききろ」 と松陰は言ったけど、

吉田松陰が目指していた志と、久坂玄瑞が目指していた志は違うんじゃ?

と。普通に思うわけで。


しかも、武力で無実を訴えるって、誰がそれを支持すんの。

(今、国会でやってるようなヤツですねー。きちんと議論で論破出来ずに結局武力行使に出るとか)

 

「(天皇様に)誤解を与えてしまったから、是非とも釈明して、誤解を解きたい」

って言っておきながら、武装した軍隊で行進してきたら誰だって

 


「綺麗ごと唱えながら、

結局は戦争(武力で解決)

すんのかよ!!」

 

って動揺するじゃん。

進軍を止めるために、朝廷側としても軍隊差し向けなきゃならんでしょうが。

この場合、巻き込まれたのは会津藩であって、彼らに落ち度はない。

(寧ろ曲者は薩摩藩だったと思う)


会津藩は京の都の治安&朝廷を守るように命令されたから、(仕方なしに)

それに従っただけで、長州藩に恨まれる筋合いはないんだけどね。

↑この時の話の流れは、「八重の桜」でじっくり書いてくれてたので、

会津藩の苦悩が分かって、とても良かった。



でも、進軍した割には、久坂さんは冷静だったと思う。

最後まで急進派を抑えようと駆け回り、来島さんをもけん制して

何とか武力による解決をしないようにしてきたのは分かる。


だとしても、だ。

 

朝廷を武力で脅して天皇様を

誘拐し、自分たちの主義主張を

聞いてもらう(説き伏せる)って、

完全に犯罪者の思考だろうが!!


 

なんだ、これ。

武装した軍隊に囲まれたら、言う事聞くしかないじゃないか。

恐くて内容なんか、頭に入らないと思うし。

それで「正義だって?笑わせる。

 


でもなー。

ドラマの吉田先生は、いざとなったら武力解決

みたいな事を言ってたからね。

そりゃー弟子たちも実行するわけだよ。

高杉晋作も、「先生の志を無駄にしない」って、私兵作ってさ。

でも、最初は上手くいかなくて、牢屋に入れられたけど。



個人的には、全然納得できない。

 

そもそも、吉田松陰って、過激な尊皇攘夷派でもなかったはず。

だから黒船にも乗ろうとしたんでしょ。

日本の脅威として訪れた「黒船」の所有者たちがどういう者たちなのか

この目で確かめて、その上で、この国のあり方を考えたかったはず。

 

黒船に乗って海外へと行く事はは叶わなかったけど、

実際にこの目でその船を見て、その技術力に驚くと同時に関心もし、

しかし、それよりも、

日本はこのままでは清と同じく、欧米の植民地にされてしまう

という危機感に焦っていたハズなのだ。


現に、ロシアへの、北の防衛があまりにも薄かった(らしい)ので、

松陰は自分の書物にも「一番危険なのはロシアだ と書いてたらしいし。

↑結局、今でもそうだけどな!(爆)
(色んな意味で。やっぱ松陰先生は正しかった)

 

私塾を開いている最中、弟子たちにもそれを教えていたハズなのだ。


勿論、松陰の根底に尊王攘夷論はあったと思うし、

そもそもは、それが基本だったんじゃないかと私は思う。

 

天皇様を頂点とする政治の仕組みへと切り替え、それによって、

藩ごとに縛られている縦割りや横割りの仕組みを開放し、一つにまとめ、

欧米列強を退けるほどの強い国造りへと変換させてゆく事だったと思う。

そのための倒幕なのだと思う。


だから、

日本人として目覚める為の、日本人そのものの意識を変える

という事を、どうしたらいいのか、ずっと模索していたハズなのだ。

 

だけど、松陰はその志の途中で、命を落としてしまった。

それは必ず、自分の意思を継いだ者たちが現れ、実行してくれると

そう願ったからに違いない。


なのに、このドラマは、「狂いたまえ!」とのたまった(らしい)

松陰の言葉をそのまま受け取り、弟子たちは強行手段に走り始め

単なる暴徒を生み出した教祖様的存在に貶められている

 

 

こんなの納得出来るか!!

 

 

……というのが、ざっくりとした私の意見です。(爆)

 

しかもなー。

吉田松陰が処刑させる間際に心の中で呟いてたセリフが納得いかん。


「一粒の籾が地に落ちて」

って……???

 

それ、聖書に書いてあったよ。

(「ヨハネによる福音書」に書かれてます)

↓こんな感じ。

本当にはっきりとあなた方に告げる。一粒の小麦は地に落ちて死ななければ,
それはそのままで残る。しかしそれが死ぬなら,たくさんの実を生み出す。

 

ってね。

……えっと?

吉田松陰って、キリシタン伴天連の人?


そんな設定初めて聞いたよ!

 

って、やっぱ、納得いかん!! 


と思ってしまったのですが。


話は大分逸れましたが、禁門の変の時、久坂さんってまだ25なんだよなー。

なんでこんな事になっちゃったの。

って思ってたんだけど、やっぱ、いろいろと難しいものだね。

 

尊王攘夷派の同志たちと結束し、他の藩の人たちとも交流し、活動しているうちに、

公家の方々とも懇意になっていって。

彼らを取り込み、孝明天皇へ自分たちの要望を通して欲しいと勢力を強めて行って、

江戸の将軍・家茂公を上洛させ、天皇様の前で攘夷決行の日付の約束をさせたりと、

ある意味イケイケ状態だったハズなのに。

 

「八月十八日の政変」という事件?が起こり、尊王攘夷派の公家たちは追放されてしまう。

これに落ち込んだ玄瑞さん。

京の芸者さんに慰められているうちに、そのまんまヤっちゃったらしい。

ま、公式HPでもはっきりと浮気って書いてるけどね。

 

きっと、久坂さんは、奥さんに自分の惨めな姿を見せたくなかったんでしょう。

でも、それとこれとは別の話だ

と私は思う。

こういう時こそ妻を頼ればいい夫だったのになー。 実に残念です。

これの所為で、久坂は単なる理想主義者へとなってしまいましたよ。

私の中では

 

一方、夫の裏切りも知らず、

「七卿落ち」の所為で彼らの面倒を見なくてはならなくなった文たち。

正直、えらい迷惑だったと思います。(爆)

 

しかも、ここで文さん、彼らに京の都での生活を思い出してもらえれば、

戦争なんてどうでもいい、と思ってくれるかも。

なーんてお花畑な甘い考えで京風の菓子を作ってみたりと、

小賢しいことを色々してましたな。

 

主人公なので、必ず何らかの事件や出来事に

関わらせないといけない

 という大河ルールがこの不自然な演出になってしまったと思うのですが、

こういうシーンが続くと文はただの出しゃばりになってしまって、

イメージ悪いですけどね。

 

ただ、文さんは萩で夫を待っているだけの女。

これじゃ、どっちが愛人なのか分かりゃしない。

 

姉の子供を養子にして、久坂家の跡取りにしようとしたのですが、

そんな時に起こってしまった禁門の変。(蛤御門の変)

会津藩&薩摩藩連合軍に敗れ去ってしまった来島又兵衛は討ち死に。

久坂は切腹してしまい、そして長州藩は、

まさかの朝敵へと成り下がってしまいました

 

↑その責めを一身に負わせられてしまった久坂玄瑞なのですが、

彼の妻、文の運命は如何に!!

 

ってな所で、次回は大奥編……じゃなくて、椋梨藤太を書こうかなーと。



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