映画は楽しい!

今日見た映画の覚え書き(のみ)

ニーチェの馬

2013-01-28 21:38:58 | 外国映画
『ニーチェの馬』A torinói ló(ハンガリー/2011年)

監督* タル・ベーラ
出演* ポーク・エリカ、デルジ・ヤーノシュ

モノクロームの美しい、ものすごく哲学的な映画。たぶん人間存在とか、神はいるのかというようなことを言っているのだと思うが、久々にベルイマンとかタルコフスキーとかサミュエル・ベケットを思い出した。全編恐ろしい風が吹き続けて息苦しく、早く終わってほしいと思いつつも目が離せない。

終わりのほうになってくると、これは現実の物語ではなくて寓話なのだとわかるのだが、現実にもこういう過酷な環境で暮らしている人たちが世界にはおおぜいいるのだ、人はそんなつらい生をなぜ生きなければならないのか、人間はなんのために生まれてくるのかとか思ったりして胸が痛くなる映画。


ミッドナイト・イン・パリ

2013-01-05 15:28:26 | 日本映画
『ミッドナイト・イン・パリ』Midnight in Paris(2012年/アメリカ)

脚本・監督* ウディ・アレン
出演* オーウェン・ウィルソン(ギル・ペンダー)、レイチェル・マクアダムズ(イネズ)、マリオン・コティヤール(アドリアナ)

お楽しみパリめぐり&そっくりさん大会。

1920年代のパリにあこがれるアメリカ人脚本家のギルが、真夜中のパリでタイムスリップしてあらゆる有名人に出会う。ヘミングウェイやらピカソやらダリやらマン・レイやら、あまりにも似ている人があまりにもそれらしいことをしゃべるので笑ってしまう。キャシー・ベイツのガートルード・スタインが最高。

シェイクスピア&カンパニー書店が出てきたり、ロダン美術館のガイドがサルコジ前大統領夫人のカーラ・ブルーニだったり、お楽しみ満載だが、ただそれだけ。いちばんのそっくりさんは主人公のギル・ベンダーだろう。まさにウディ・アレンそのものの人物。ウディ・アレンはたぶん自分にしか興味がないのだ。