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今日見た映画の覚え書き(のみ)

『恋愛適齢期』

2006-08-13 22:50:06 | 外国映画
今日見たDVD: 『恋愛適齢期』Something's Gotta Give(2004年/アメリカ)
監督*ナンシー・メイヤーズ
出演*ダイアン・キートン、ジャック・ニコルソン、キアヌ・リーヴス

50代の女と60代と30代の男のさわやかラブコメディ。ジャック・ニコルソンがものすごくおかしい。
ダイアン・キートンはスリム過ぎるくらいの体型を維持しているのはさすがだが、それだけにしわが目立ち、あのおちゃめファッションのアニー・ホールもさすがに年をとったなあと感慨深い。
しかし、この年になってこんなときめきの人生があるとは思っていなかったとあけすけに喜ぶエリカは、いかにもアメリカ的で、いくつになっても明るくおちゃめなキートンにぴったり。

そんなしわの目立つダイアン・キートンが、リッチなプロデューサーのジャック・ニコルソンと、若くてハンサムなドクターのキアヌ・リーヴスの間でどっちにしようかと悩むストーリーは、まるで現実味のない夢物語だと思われるかもしれない。
だが若い女の子と遊び尽くしたジャック・ニコルソンが、話していて面白い、時代を共有したダイアン・キートンに惹かれていくのは不思議ではないし、前々から劇作家キートンの大ファンだったキアヌ・リーブスが(って、登場人物の名前を覚えていられないので、俳優の名で書くが)その本人に出会って熱をあげるのは少しも不思議ではない。
画家ジョージア・オキーフだって、作家マルグリット・デュラスだって、彼女たちの才能に心酔する40歳も年下の男と住んでいた。

それよりも不思議なのは、ダイアン・キートンが住む浜辺の広大な別荘だ。ブロードウェイあたりで当たりをとる劇作家というのは、女一人でもああいうプール付きの豪華な別荘が持てるんだろうか? ガラス窓の向こうに広がる海を前にキーボードをたたき、執筆に疲れたら、プライベートビーチのように見渡すかぎり人っこひとりいない浜辺を貝殻を拾いながら散歩するのだ。夜昼なく仕事に熱中しているのに、趣味のいいリビングルームにはチリ一つなく、広いすてきなキッチンで夜中にパンケーキを焼いて食べたって、余分な肉はどこにもついていない。これが夢物語でなくて何でありましょう。