時々雑録

ペース落ちてます。ぼちぼちと更新するので、気が向いたらどうぞ。
いちおう、音声学のことが中心のはず。

なぜ?

2008年04月26日 | Bloomingtonにて
ボランティアをしてパーティに招待してもらった、と先日書いたのですが、何をしたかというと、小学校4年生の生徒に自国を紹介するプログラム。州の南、もうすぐケンタッキーというところにある小学校で、出張は無理なので回線を使って映像と音声を送って対話。こちらはスライドを用意して、日本の国土、食事、習慣、住居、儀式などを紹介。

後半20分は質問コーナーになり、「ビデオゲームは日本のほうが多いのか」「サムライに会ったことがあるか」「小学生は携帯電話を持ってるのか」など、面白い質問をくれたのですが、最初に立った男の子がした質問は・・・ "Why did you bomb us?" でした。私はことばに詰まり「歴史に詳しくないし、難しいなあ」と悩みつつ、精一杯の答えをしましたが、適切だったかどうか、分かりません。「じゃあ、どうしてこの国は日本にいっぺんに10万人以上が死ぬような爆弾を落としたのか、考えてみて欲しいな」と言いたい気持ちもありましたが、彼らにはまだ難しい気がして、引っ込めました。

これ以外はとても和やかに40分が過ぎ、お開きとなったのですが、生徒が他の教室に去った後、担当の先生たち3人に呼び止められました。で、「あんな質問をして申し訳なかった。あの子はちょっと特別なケアが必要な子なんです。私たちは偏った教育をしているわけではないので、理解して欲しい」とたいへん誠実な謝罪を受けたのです。これは質問に劣らぬ衝撃でした。

真珠湾攻撃のことを教わったと推測するのですが、教わり方はともあれ、「ひどいことを、なぜ?」と思うのは悪くないと思うし、この機会に日本人にぶつけてみたかったんなら、そうしてみればいい。そのあと「自分たちはどうだったか」と振り返る時が彼らに来ればベストですが。準備にはけっこう時間がかかったし、授業で精一杯なときに行ってみたら洪水で中止になったりして、きつかったのですが、貴重な経験をさせてもらえました。

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写真は昨日、我が家のベランダの前にある木の枝にいたリス。小さいのが3匹並んでます。ふつう大人のリスは食べ物の争いのためか、優位なほうがもう一方を追い回しているところばかり見るので、仲良く並んでいるシーンは珍しい。今日もこいつらは枝を行ったり来たり、3匹で遊んでいました。

インディアナの選挙日程

2008年04月25日 | Bloomingtonにて
ペンシルバニアでクリントンが勝ち、民主党の候補者選びが終わらなかったとのこと。これで、前から話題にしていたことが実現することになりそうです。それはインディアナ州での投票。この州は投票日が遅いので、その前に決着がつく可能性があったわけですが、情勢がけっこうはっきり不利なクリントンさんが勝負を降りる気がないようで、ついにインディアナ州にお鉢が回ってきました。

ESLのSandy先生の話によると、インディアナ州の選挙が遅いのは意図的な設定。インディアナ州はお金がない。人口もやや少ない小さい州なので、選挙をしたとしても候補者決定に与える影響力は高くない。ならば選挙日を遅く設定、自分たちの順番になる前に決着がつけば、選挙運営にかかる莫大な出費を省ける。自分たちの影響力行使を半ばあきらめ、財布を守ることを優先するというやや消極的な方針らしいのです。この州の経済規模を考えればしょうがない選択なんでしょう。

しかしその意に反して今回は、ついにインディアナが、ノースカロライナとともに最後の判断に与ることになったようです。先週だかにもうバラクさんは来たんですが、こんどは明日、クリントンさんが来る。バラクさんのときも、その日のほかの会場の講演が押しに押して(みんな握手したがるんだそうな)、2時間以上遅刻したんだそうですが、明日もそうなること必至。あまり話題にならないインディアナ、多少国内の注目を浴びることになりそうです。

早期退職

2008年04月21日 | Indiana大学
金曜日、ある学科の年度締めパーティがありました。私は、その学科付属の研究所のボランティアをやったことで招かれました。あまり知り合いもいないのですが、かつての学長の家(Wells House)が会場ということで、中を見てみたくて行ってみました。中央図書館の向かい側にあって、写真が前景。もう学校の所有物のはずで、きれいに管理されているけど、けっこう質素。紹介のページを見つけたのでメモ代わりにリンクを貼ります。

http://newsinfo.iu.edu/asset/page/normal/3611.html

パーティではさまざまな表彰が行われた後で、早期退職を選んだある先生を惜しむスピーチが学科長からありました。アシスタントの院生たちがこっそり花を用意しておいて渡したんですが、渡す役の学生(知人)も、周りで見ている学生もみんな涙。こちらに来てからこういうシーンは初めて見ました。

アシスタントの仕事はけっこうきついのに、これだけ慕われているのはすばらしいことだと思います。Directorを担当してきた語学教育プログラムは、この人の人柄と努力でここまで成り立ってきた、ということをこの場面が証明しているようでした。早期退職を選んだのにはいろんな理由があったのでしょうが、ちょっと取替えが利かない人に辞められちゃったのかも。ともかくいいもの見せてもらえました。

まさか?

2008年04月20日 | Bloomingtonにて
昨日(4/18)、午前5時半過ぎ。突然ガタガタ家が揺れだして目が覚めました。日本なら「ああ、地震か」となるのですが、地震が起きないインディアナ、しばらく何なのか判断しかねました。が、どう考えても地震の揺れ方。

新聞によるとマグニチュード5.2、州の記録に近いゆれだとか。これほどゆれたのは20年ほど前以来だそう。学校で話題に出すと、韓国(それも慶尚南道出身)のチョンヘは「人生で地震のゆれ初体験」と言う。こっちに来てから知ったんですが、韓国は日本に比べてはるかに地震が少ないらしいですね。お隣とはいえ、プレートが潜っていくところの直近にあるかどうかで全然ちがう、ということでしょうか。

ともあれ、地震は起きない、と思っていたら、そうとは限らないらしい。まあ、ここを離れるまでもう二度と経験しない可能性が高いのでは。もう3年ぶりだし、「地震はありえない」と思っていたので、けっこうびびりました。

久しぶりの投稿になりました。今学期はあと2週間。なんとか乗り切れそうな感じ。今学期でほぼ授業単位取得は終了。あとは博士候補になるための関門を通過して、論文の作成に集中することになります。