「クラスメイツ 後期」 作:森絵都 発行:株式会社偕成社
クラスメイツ 〈後期〉 森 絵都 偕成社 2014-05-14 by G-Tools |
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24人のクラスメイトたち
色とりどりに反射する24のストーリー
なにげなく過ぎ去ってしまういとおしい時間
1年間を通して変化していくそれぞれの関係
つみかさなる思いがかなでるハーモニー
(帯より)
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ということで、「後期」もさっそく読んでみた。
前期同様、12人のそれぞれの物語である。
前期で出てきた謎も解ける。
(ガラスを割った犯人、「タボ」が福島から震災後転校してきた子であることなど)
24人の子どもたちを描き分けることは大変だったと思う。
まず、そこを評価したい。
読者は、「この子自分と似てるな」とか「クラスにこんなやつおるな」
とか感じながら読んでいくことだろう。
ただ、当然のことながら深くつっこんで描いているわけでないので、
この本から何かを得ようというのは、ちょっとむずかしい。
「ああそうそう」、「うーんちょっとちがうんじゃない」くらいで
次、次とエピソードが移っていく感じ。
軽く読める(2時間くらいで読めそうだ)ことは確かだ。
そういう意味では「いまどきの本」なんだろうなと思う。
あと、前期でも言ったように、この本がどの程度現実を反映しているか、
そのあたりは自分もよくわからない。
うちの子どもに読ませてみたい、とは思ったが、借りている本だし。
子どもも興味ないって感じだし。
なかなかむずかしいもんである。
大人的には、自分の中一時代と比べて、ずいぶんちがうなあ、と思うか。
あんがい変わっていない、と思うか。
自分はもっと幼稚だったなあ、と思った。やれやれ。
"Clasmates" by Eto Mori(2014)