「レモンの図書室」 作:ジョー・コットリル 訳:杉田七重 発行:株式会社小学館
レモンの図書室 (児童単行本) ジョー コットリル Jo Cotterill 小学館 2018-01-10 by G-Tools |
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読書好きの少女たちの友情と家族の物語
ママが死んでしまってから、パパと二人で暮らしているカリプソ。
カリプソは、本が大好き。
いつも一人でいるカリプソにとって、本はたったひとつの心のよりどころだった。
本が頭の中につくってくれる安らぎの場所、魔法や、無人島や謎に満ちた世界が、カリプソは好きだった。
カリプソは、本が大好き。
いつも一人でいるカリプソにとって、本はたったひとつの心のよりどころだった。
本が頭の中につくってくれる安らぎの場所、魔法や、無人島や謎に満ちた世界が、カリプソは好きだった。
「強い心を持たなくてはいけない」
パパはそう言うから。
「わたしはだいじょうぶ」
何があっても、カリプソは、自分にそう言い聞かせる。
そんなカリプソの心を開いたのは?
パパはそう言うから。
「わたしはだいじょうぶ」
何があっても、カリプソは、自分にそう言い聞かせる。
そんなカリプソの心を開いたのは?
本は、勇気づけてくれるし、世界を広げてくれる。友だちにだってなれるかもしれない。
でも、本だけでは、心は満たされない。
家族の再生の物語。
でも、本だけでは、心は満たされない。
家族の再生の物語。
(小学館HPより)
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帯を見ると、「赤毛のアン」、「アンネの日記」といったいくつか本の題名が書かれていて、
「本は友だちになれる?」とあって、
これはきっと、読書が大好きでいろいろな物語の中に入り込んでしまう人の話かな、
と思ったが、そういうわけではなかった。
まず、カリプソに友だちができることから話が始まる。
ふたりは、小説を合作する。友だちメイは行動力があり、
さっそくできた小説を、WEBで売りはじめる。
その小説が初めて売れる。そのことをカリプソは父親に話す。
その時の、父親の反応が変だった。
彼は気分を害し、なんと涙まで流していたのだ。
ここからは父親とカリプソの関係が、物語の中心になっていく。
その時の、父親の反応が変だった。
彼は気分を害し、なんと涙まで流していたのだ。
ここからは父親とカリプソの関係が、物語の中心になっていく。
カリプソの母親はがんで亡くなり、
父と二人暮らしだった。
父はつねづねカリプソに「自分のいちばんの友だちは自分なんだ」「心を強く持て」と言い聞かせた。
カリプソは友だちも作らず、本の世界に沈み込む。
それが、メイという友だちを得て変わった。
楽しい時、つらい時、それを分かち合える人ができたのだ。
ところが、お父さんにはそれがなかった…。
父と二人暮らしだった。
父はつねづねカリプソに「自分のいちばんの友だちは自分なんだ」「心を強く持て」と言い聞かせた。
カリプソは友だちも作らず、本の世界に沈み込む。
それが、メイという友だちを得て変わった。
楽しい時、つらい時、それを分かち合える人ができたのだ。
ところが、お父さんにはそれがなかった…。
お父さんの書いた「レモンの歴史」という本が、どこの出版社にも売れない。
人生をかけて書いた本が全く売れない。
お父さんは完全に鬱になってしまう。
人生をかけて書いた本が全く売れない。
お父さんは完全に鬱になってしまう。
「わたしはパパのために、いっしょにいよう。もうパパのそばをはなれない。
パパがつらい気分からぬけだせるまで、わたしがそばにいる。
なぜなら、この苦しいときを乗りこえるのに必要な力を、わたしはパパにあげることができるから。」
パパがつらい気分からぬけだせるまで、わたしがそばにいる。
なぜなら、この苦しいときを乗りこえるのに必要な力を、わたしはパパにあげることができるから。」
カリプソの何とけなげな、そして強くなった一言である。
「強い心がどこにあるのか、いまではもうわかっていた。
それはほかの人から与えられるもの。だれかがわたしのことを気にかけてくれるということは、
その人が自分の一部をわたしに分けてくれているということ。
それが力になる。」
それはほかの人から与えられるもの。だれかがわたしのことを気にかけてくれるということは、
その人が自分の一部をわたしに分けてくれているということ。
それが力になる。」
これもカリプソの言葉。
結局のところ、大人が一番弱かった…というお話ですね。
だから、大人が読まなくちゃいけないかな。
子どもの苦労を知る本としてね。
だから、大人が読まなくちゃいけないかな。
子どもの苦労を知る本としてね。
"A LIBRARY OF LEMONS" by Jo Cotterill(2016)