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ニット帽の天使

2016-12-12 21:27:14 | 児童書・ドイツ
「ニット帽の天使」 作:オトフリート・プロイスラー 絵:ヘルベルト・ホルツィング 訳:吉田孝夫 発行:さ・え・ら書房
437801520X ニット帽の天使―プロイスラーのクリスマス物語
オトフリート プロイスラー ヘルベルト ホルツィング Otfried Preussler
さえら書房 2016-09

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クリスマスの夜は、
きっと不思議なことが起こります。
わんぱく小僧の少年や、成績がいまいちの生徒にも、
パン職人の見習いとして、働きづめの若者や、
土産物屋を切り盛りする、貧しいおばあさんにも、
きっと思いがけない奇跡が起こります――。
プロイスラーのふるさと、
ボへミアに生きた人たちの、
真冬の白い雪につつまれた、
神さまとの出会いの物語。
(カバーから)
「大どろぼうホッツェンプロッツ」や「クラバート」でおなじみ、
プロイスラーのクリスマス物語です。
プロイスラーは敬虔なカトリック教徒らしく、
これら7つのお話は神と人々が強く結びついているお話です。
自分は無宗派なので、これらのお話の
深いところは理解できていないだろうと思いますが、
まあなんとなく、くらいはわかるかな。
気に入ったお話は、「ニット帽の天使」と「お支払いはきっちりと」
あたりでしょうか。
クリスマスイブに、ベツレヘムでイエスさまに会ったり、
露店に聖母マリアさまが買い物に来たりする、
そんなお話です。
あと、「雪」がよく出てきました。
「雪のつぶはあまりにも細かくて、それがまたびっしりと、
すき間なく降りそそいできたのでした。
それはまるで、白いうす布のベールが天から降りてきて、
自分たちをすっぽりと包みこんでしまったかのようでした。」
雪国の人には実感できる光景ではないでしょうか。
本当のクリスマスが実感できる、一冊だと思いました。

"DER ENGEL MIT DER PUDELMÜTZE" by Otfried Preuẞler (1985)


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