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どの業界も、生き残り競争は熾烈である。 |
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ライバル社に猛烈に追い上げられて、社長おむ耕作は苦悩していた。 |
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「うーむ、このままでは、ライバル社に負けてしまう……」 |
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「なんとか、打開の途はないものか……」 |
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「社長、おまかせ下さい!」
開発部長、おかか豊作である。 |
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「本物の四つ葉のクローバーの栽培に成功しました!」 |
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「ん……? 本物、とは……?」 |
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「幸福が来るというのは、これまでは、単なる伝承でした……」 |
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「しかし! このハイテク四つ葉は、正真正銘、百パーセント確実に、幸運をもたらすのです!」 |
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「す、凄いじゃないか!」 |
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「ただし、商品は、これ一つしかありません……」 |
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「これを十兆円で売り出して、我が社の起死回生を!」 |
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「よし、それでいこう! はっはっはー!」 |
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クローバーは売れた。
にもかかわらず……会社は、ライバル社に追い抜かれてしまった。 |
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「社長、我が社はもう、倒産です……」 |
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「い、一体、どういうわけだ!?」 |
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「十兆円の売り上げがあったのに……?」 |
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「幸運のクローバーを買ったのが……ライバル社だったのです」 |
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「……」 |
酔ってしまったので、更新はこれ一つだけです。
私は帝王切開で生まれましたが、
その際の輸血で、母はC型肝炎に罹患しました。
いまは肝硬変にまで病状が進んでいます。
そして、心臓大動脈弁狭窄症……。
それでも明るさを失わない母に、
この拙い作品を捧げます。
母親にとって、子供の健康は何物にも替え難いものです。お辛いでしょうが、あなたの健康と笑顔がお母様のこれからの生きるエネルギーとなるのではないでしょうか。どうか、お身体ご自愛ください。飲みすぎませんように…
これだったんですね。うーん。
ご家族とのお誕生日のお祝いは
なによりだと思います。
おめでとうございます。
今朝もまた笑わせてもらいました。
この笑いの波及効果で
お母上の体調もよくなりますように
け、けしからん!
ビイィィィーーン(ライトセーバー起動音)
ガクッ
母にやられてしまったダメージが深いので、
今夜の更新はお休みです。
* * *
埋め合わせに、今回のお話の続編を。
―― 課長 おむ耕作 ファイル13 Part 2 ――
社長おむ耕作は、非常な苦心の末、
何年もかけて多額のを工面し、
ライバル社からを
買い戻したのだった。
「社長! これで我が社に幸運が来ますね!」
しかし、耕作は、うかぬ顔である。
「いや……それでは同じことだ……」
「同じこと、と仰いますと?」
「今度は逆に、我が社が幸福になり、
ライバル社が不幸になるだろう」
「それでいいじゃありませんか?」
「いや……他者を不幸にするような幸福は、
真の幸福ではない」
「はっ!? そ、そうか!」
「すまんが、豊作よ、このクローバーを
誰にもわからない場所に、埋めてくれたまえ」
おかか豊作は、川原に穴を掘り、
地中深く、クローバーを埋めた。
やがて、この世界に生きとし生けるもの、
すべてに、まんべんなく、幸福が訪れたという。
めでたし、めでたし。
ちょっと(だけ)元気が出て来たので、
今から何枚か貼りましょう。
日付が変わってしまいましたが……。