喫茶店に行こう 6杯目 |
おむさんとおかか先生の、喫茶店である。 | |
おかか先生がマスター、おむさんがウェイター。 | |
この小さな猫カフェに、今日も、お客がやってきた。 | |
「いらっしゃいませ」 | |
「マスター、店、開いてる……?」 | |
「もちろんです。当店は、停電中でも営業いたしますよ」 | |
「よかった。実は、マスターに、話を聞いて貰いたくて……」 | |
「実は昨日、とっても素敵な女の子に出会ったんだ……」 | |
「ほほう?」 | |
「彼女に話しかけたんだけど……彼女は僕のこと、嫌ってるみたい」
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「う~む」 | |
「お客さん。ズバリ言って、初恋に破れたってわけですね」 | |
「そ、そんな……。はっきり言わないでよ……」 | |
「お客さんの心を癒すコーヒーが、当店にございます」 | |
「えっ!?」 | |
「これです! 初恋ブレイク!」 ど~ん |
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「さ、どうぞ召し上がれ!」 | |
「……これって、カメラのお兄さんの、飲み残しじゃないの?」 | |
「えへへへ。ばれましたか」 | |
「カメラのお兄さんも、初恋に破れたのかなあ……」 | |
「……」 | |
私、また一段、昇っちゃったんです。
まだ18歳ですしね(特に精神年齢)。
え?
私のことじゃなくて?
ゆうちゃんのこと?
あ、そうですか、そうですねハハハ。