当社は環境に貢献し過ぎています

2010年01月17日 15時35分00秒 | B地点 おかか

 

 

課長 おむ耕作シリーズ ファイル11



社長おむ耕作は、地球環境について考えていた。
「う~ん……。我が社としても、地球環境に貢献してゆきたいが……」
「お任せ下さい……!」

開発部長、おかか豊作である。
「いいアイデアがあるのかね?」
地球温暖化抑止装置を開発しています」
「何っ? 温暖化を抑止する!?」
「こ、これがその装置かね? このゴミ袋みたいなのが?」
「そうです……! まあ平たく申しますと、地球をどんどん冷やす装置です」
「この装置によって地球が冷えれば、温暖化の問題は完全に解決です」
「凄いじゃないか!? ノーベル賞ものだよ、君!」
「よし! さっそくテストしてみてくれ!」

「承知しました……!」
―― こうして、『地球温暖化抑止装置』が起動した。

ぐいいぃぃ~ん(←作動音)
あっというまに地球は冷えて、温暖化は見事に止まった。
しかし ―― 更にどんどん冷えてゆく。

やがて、川の水も結氷してしまった。

ピキーン
ぼこっ
次々に霜柱が盛り上がってゆく。

ぼこぼこぼこっ
至る所で、大地が氷に覆われてゆく。

ピキーン
ピキピキピキーン
「ばかっ! 冷え過ぎだっ!」
「し、しまった……」
「氷河期になっちまう! 早く装置を止めんか!」
「なにぶん開発の途中ですので……起動はできても、終了はちょっと……」
「……!」
「あああ、寒い……」

ガチガチガチ
「さ、寒い……」

ぶるぶるぶる
「寒い~~~っ!」
がくっ
「だめだこりゃ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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