頼りになる温かさ

2009年08月12日 18時38分00秒 | B地点 その他

 

 

少年である。
おびえている。
こんな所に隠れてしまった。
おかか先生は、声を掛けてみることにした。
「おい、出ておいで」

「……えっ?」
やっと出てきた。が、やはり、おどおどしている。
「どこから来たのかね?」

「……えっ?」
「体調が悪いのか?」

「え? う、うん、いや、その、あの……」
「はっきり答えんかっ」

「う、うん」
「腹が減ってるのかね?」

「……えっ?」
「はっきりせんかあっ」

「う、うん、減ってる」

「ついておいで」

「……えっ?」

「うまいメシを喰わせてやる!」
「一緒に喰おう。どうだ、うまいだろ?」

「う、うん。おじさん、ありがとう」
厳しいけれども優しい、おかか先生。少年は、そんな先生の人柄に触れて、腹よりも胸が一杯になった。
心細い気持も、不安な思いも、すーっと消えていった。
少年は、つと立ち上がると、おかか先生の背後に回った。
そして、先生のぬくもりを確かめるように、そっと寄り添うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ななし)
2009-08-13 08:01:29
( ;∀;) イイハナシダナー
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Unknown (ボブテイル)
2009-08-13 11:38:47
新人くん、
少し抜けていたところの毛が生えてきましたかね。
ちょっとよくなったかな。
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Unknown (J)
2009-08-13 15:21:38
お久しぶりです。
ほろっときました。
少年に幸あれ!
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Unknown (Unknown)
2009-08-13 23:23:36
さすがおかか先生!
おもわずウルっときちゃいましたよ。
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Unknown (おかか)
2009-08-13 23:28:35
みんなの気持はきっと少年に伝わるだろう。
彼は毎日うまい物をたらふく食べているから、
だんだんに健康になると思うぞ。
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