奴はとんでもないものを盗んでいきました

2010年12月16日 16時34分08秒 | B地点 おむ

 

 

名探偵ホおむズ 事件簿014


名探偵ホおむズは、テムズ河の川岸で、のんびり過ごしていた。
すると、ふいに ―― 黒いマントの男が、護岸の上に現れた。

「ふっふっふ。お前がシャーロック・ホおむズだな……」
「むっ!? 何者だ?」
「私は、アルセーヌ・ルパン!」
「何っ!?」
「うーむ! あれが噂に高い、怪盗ルパンか!」
「どうだ、ホおむズ。私と勝負をしようじゃないか」
「しょ、勝負だと?」
「日暮れまでに、私は、あるものを盗む……」
「盗みを阻止できれば、お前の勝ちだ」
「みごと盗めたら、私の勝ちだ。この勝負、受けるか!」
「お、面白い! 受けて立とう!」
「なんと! ルパン対ホおむズ! 世紀の対決が遂に実現か!」
「ホおむズ、奴に勝つ自信はあるのか?」

「さあて、どうかな……」
「とにかく、奴の出方がわからん。待つしかあるまい」

「うむ。そうだな」
―― と、待っているうちに、日が暮れてきた。

「いかん、もう日暮れだ」
「どうする、ホおむズ? 事件が起こらないじゃないか」
「うーむ。このままではまずいな……」
「このまま何も起こらなければ、オチも無くなってしまうぞ……」
「そもそも、ルパンは一体、何を盗むつもりだったんだろう?」

←推理している
「……はっ!? わ、わかった!!」
「何っ!?」
「おい、ホおむズ! 奴は、とんでもないものを盗んでいったぞ!」
「それは……今日のオチだ……」
「しまったーーーーっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (eri)
2011-01-02 23:50:50
あははは(笑)
上手いオチですな♪(´▽`)b
返信する
Unknown (アルセーヌ・ルパン)
2011-01-03 00:16:52
妙だな……
確かに私がオチを盗んだ筈なのだが……


返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。