釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

奥山の晩秋

2008-11-09 08:21:10 | 自然
釜石には匠の人たちが沢山いることは以前にも書いたが、その何人かの人たちに連れられて山田町の山まで出かけた。釜石からの45号線を北上するにつれて紅葉が鮮やかで道路沿いの休憩所のもみじの赤が光の具合で見事な色合いを見せていた。山田湾の筏の沢山浮かぶ穏やかな海にはキンクロハジロやヒドリガモがオオバンに混じって餌を食べていた。駅近くの店で昔の味を残すといううまいラーメンを食べてから山道へ入り、山里を抜け、人里をかなり離れた山の頂上にある牧場まで行った。早池峰山や宮古湾が遠望され四方に山々の尾根が重なり続き、こんな山奥まで来ていることに驚いた。周囲は既に紅葉の葉が散っていて白樺の白い幹と枝だけが残っている。途中には岩肌がそそり立つ崖に五葉松が根を張る水墨画の世界が何カ所かあった。1本1本の五葉松がまた過酷な環境の中でしっかりと岩を掴んでいる。岩手の山々の中でもめったに見られない景色だ。往きにはまた今回も山鳥に会えた。暗くなり始めた頃釜石へ戻り、夜は遅くまでいつもの匠の方の家におじゃまして鰆の蕩けるような刺身やイカの味噌焼きなどをごちそうになり語り過ごした。


岩肌に根付く五葉松

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