家に帰ってセレッションの音を聴いている。
ALTECとは全く違う響きの美しさがある。包まれるような響きが感じられる。もちろんALTECのような艶やかなボーカルは無いにしても。どちらが良いかと問われれば、全体のまとまりはセレッションが良いと言える。けれどALTECが劣るとも感じられない。ALTECは使いこなすのが難しいにしてもだ。
そのALTECをどうするか、次回までに考えておこう。
先日、地区の回覧板が回ってこなかった。それが大問題かというとそれ自体はあまり問題ではない。けれど、これがこの地区の有り様を象徴する出来事であるのは確かだった。
回覧板は地区の核となる家に送られる。その家ではそれを1軒目の家に送り出す。そこから順次次々と回って元に戻る。簡単な仕組みだ。ただ、数軒しか回らないのにその簡単なやり方が既に機能しなくなっている。理由は高齢化。あまり詳しくは書かないが想像される通りのことが起こっている。これまで何年、何十年できていたことが今月はできなくなった。これまでも綻びをカバーしながらできていたがそれも不可能になってしまった。
想像するに日本中で起きていることだろう。
今時紙に書いた物を人が運んで伝達することについておかしいという者もいるだろうけれど、さらに簡易で便利な方法に移行する余力ないのが現状で、そうしてしまうと多くの者が街や地域から切断されてしまう。かろうじて繋がっているのは一方的に面白おかしく喋り続けるテレビだけとなる。つまり、政府が言うような電子化は既に手遅れになっている。
こんな状態が今後10年ほどはきっと続くだろう。