ついに桜が開花しましたね! 今週は冷え込むとのことで、満開を楽しめるのは来週とのこと。山の温泉地だったらさらにその先まで楽しめるかもしれません。さて、今週は桜の時期にぜひ訪れたい温泉地を紹介したいと思います。
桜並木のドライブを楽しめる温泉地は、なんといっても熊本県の湯の児温泉。青い海、ピンク色の桜並木、足もとの菜の花の黄色……と世にも美しい光景が楽しめます。有名なのでこの時期は車が殺到して渋滞しますが、渋滞なんのその。桜を眺めつつゆっくりできると思えば、どうということはないです。ただし、トイレだけは先にいっておきましょう。湯の児温泉では「山海館」の洞窟風呂はぜひ入りたい。男女が途中で交差している面白いつくりです。
海の次は山。杖立温泉もまた桜ドライブを楽しみながらアクセスできる温泉地です。福岡からのアクセス途中、松原ダムぞいに桜並木が並んでいて、散り際などは花びらが吹雪のように車に降ってきます。杖立では、ぜひ迷路のような街中を散策したい。「ふるや」という竹細工の店にある「竹炭石けん」は知る人ぞ知る名品。運がよかったらぜひGET。使い心地は「コインを入れればいつでも一番風呂」コインタイマー温泉発祥の白岩温泉で試したい。24時間営業の貸切風呂です。
ほかに、熊本では菊池渓谷から菊池温泉へ降りていく坂道も、ちょうど菊池公園のそばを通って行くので大変きれいです。九州外でいうと、山口県の川棚温泉。海沿いの国道からアクセスせず、下関ICから山の中の県道40号をショートカット。ここから川棚へと降りていくと、桜並木が出迎えるよう。満開の桜並木の向こうに、厚島を浮かべた響灘の水平線が見える光景は、山頭火がほれ込んだ理由がよくわかる気がします。山頭火の句集の中に迷い込んだような「川棚グランドホテル」の温泉、それと「たかせ」の瓦そば、デザートに「三春堂」のシュークリーム、最後に国道191の水平線
に沈む夕陽……というコースは私のお気に入りです。
お次は徒歩で散策したいな……という方。私が桜の時期に歩きたい温泉地ナンバー1は由布院です。観光地の真ん中をとおる大分川の川沿いはずっと散歩道になっているのですが、そこに桜並木があります。さらさらとした流れの中にクレソンまで生える清流の両脇に菜の花、そして桜という光景は、本当に心がなごみます。一番の絶景は辻馬車やスカーボロが通る辻橋のあたり。桜並木と菜の花の向こうにわずかにかすむ由布岳……と由布岳の春爛漫もここが最高潮でしょう。亀の井別荘からここまでだらだら歩いて20分くらいでしょうか。由布院は小さなギャラリーが十数軒もあり、それらをめぐるのにもいい季節ですね。平日ならお茶とか出してくれたりしてほっとなごみます。散策ついでに日帰り温泉に入るなら、亀の井別荘の近くにある「ぬるかわ温泉」や「ほたるの宿仙洞」がおすすめ。
佐賀県の嬉野温泉も、桜の美しい温泉地です。温泉街を流れる嬉野川の両脇には太い幹の桜が連なっていて、湯あがりの散策が楽しめます。4月6日(日)には『嬉野温泉さくらロードウォークラリー』が開催されるほどの桜ぶり! 嬉野のお立ち寄りといえば、和多屋別荘の喫茶足湯は要チェック。カフェメニューを楽しみながら足湯を楽しめる嬉しい場所です。
熊本県の人吉温泉には、桜の名所・人吉城があります。ここで存分に桜を楽しんだあとに、「新湯」「元湯」などのレトロな公衆浴場めぐりもいい。「思いつきの店」の餃子や、「上村屋」のうなぎ、「好来」のラーメン、そして球磨焼酎など、はずせない美味が多いのも人吉の嬉しいところです。