BUSIN 0 ~Wizardry Alternative NEO~(プレイステーション2)
2009年11月25日掲載
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魔女アウローラを倒し、その後にエンディングを迎え、そして初めて「BUSIN 0」の中での「生活」がスタートします。
シナリオの途中ではいくらか会話をしていたゲストキャラたちも、エンディング後は一切しゃべりません。ランダムダンジョンで構成されたテバイードの塔が新たに現れますが、イベントも無く、全員黙々と戦闘をこなしていきます。
だからといって、キャラに個性が無いわけではありません。職業や善悪の属性の他に、一人につき二つの性格が設定されます。これによってリーダーの行動が各キャラとの信頼関係に影響をおよぼすのです。友好的な敵と戦うと正義感のあるキャラの信頼度が下がったり、敵から逃げると臆病なキャラの信頼度が上がったり、様々な場合があります。戦闘に勝てば信頼度が上がり、それに応じてアレイドアクションという集団戦術を繰り出すことができるようになります。これが本シリーズの核となる面白さでしょう。
キャラの職業によって使えるアレイドアクションが変化したり、パーティー内の位置によっても使えたり使えなかったりします。だから、「こいつが横にいるだけで頼もしい」とか、「後ろの援護があるから安心して戦える」とかの信頼関係がキャラの間に見えてきます。そうなると、ゲームシステムで設定された以上の個性が確立されてくるのです。
仲間は何も言わないけれど、各々の研ぎ澄まされた能力こそが個性であり信頼の源。性格の違いで仲間が多少の不満を持つのも見えたりするのですが、それでも互いの持つ技術に根ざした信頼関係は揺らいだりしません。うちのパーティーは仲良しグループなんかではなく、互いを補い合う職人集団なのです。
あらかじめ設定されたゲストキャラも面白い連中がそろっていますが、やはり自分が作ったキャラには愛着がわきますね。特に、村正二刀流のドワーフの将軍は戦闘でとにかく頼りになりますし、エルフの司教はアイテム鑑定もできるうちの参謀格です。彼らにはいつも世話になっています。
うちのパーティーリーダーは今はワケ有りで怪盗になっており、さらに死神に憑依されています。いずれは聖騎士になってもらいたいところです。幸いにもカリスマという潜在能力を持っていたようで、仲間をうまくまとめています。
仲間は職人、そしてダンジョンは職場です。私の人生に最終ボスなどいないのと同じように、シナリオクリア後のゲームはもはや日常生活です。毎日をベストに生きることがゲームの目的と言っていいでしょう。さあ、今日は何をしようか。
「今日は魔法石の合成素材を集めよう」
「今日は武器屋の注文の品を獲りに行こう」
「レベルが低い仲間を鍛えよう」
「そろそろテバイードの塔にアタックしよう」
「今日こそ死神マップ限定アイテムをゲットしよう」
「アレイドアクションを習熟しよう」
「武器屋のアルバイト達のレベルを上げてやろう」
これらのことはよく「やり込み要素」と言われますが、ここではむしろゲーム内での「生活」と言いたいところです。やり込み尽くさなくてもいいのです。日々を精一杯生き抜いて、信頼する仲間たちと少しずつ精進しているという実感がとても感慨深いのです。
そしてダンジョンから戻り、武器屋に顔を出し、錬金術ギルドに立ち寄って宿屋へ帰るというお決まりの日常。ダンジョンで運が良ければ新たなアイテムが見つかり、宿屋で目覚めた朝にはちょっとだけ強くなっているというささやかなご褒美。その日の目的を決め、パーティーを編成し、結束を確認した時に満ちる充実感!
こんなことが楽しいだなんて年寄りくさいのかもしれませんが、日常生活がここまで魅力的になるほどゲームシステム設計や雰囲気作りがうまいのが「BUSIN 0」です。うちのパーティーリーダーはレベル500を越えたあたりですが、まだまだここでの生活はやめられそうにありません。ぜひ本作の「シナリオクリア後」を楽しんでみてください。
2009年11月25日掲載
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魔女アウローラを倒し、その後にエンディングを迎え、そして初めて「BUSIN 0」の中での「生活」がスタートします。
シナリオの途中ではいくらか会話をしていたゲストキャラたちも、エンディング後は一切しゃべりません。ランダムダンジョンで構成されたテバイードの塔が新たに現れますが、イベントも無く、全員黙々と戦闘をこなしていきます。
だからといって、キャラに個性が無いわけではありません。職業や善悪の属性の他に、一人につき二つの性格が設定されます。これによってリーダーの行動が各キャラとの信頼関係に影響をおよぼすのです。友好的な敵と戦うと正義感のあるキャラの信頼度が下がったり、敵から逃げると臆病なキャラの信頼度が上がったり、様々な場合があります。戦闘に勝てば信頼度が上がり、それに応じてアレイドアクションという集団戦術を繰り出すことができるようになります。これが本シリーズの核となる面白さでしょう。
キャラの職業によって使えるアレイドアクションが変化したり、パーティー内の位置によっても使えたり使えなかったりします。だから、「こいつが横にいるだけで頼もしい」とか、「後ろの援護があるから安心して戦える」とかの信頼関係がキャラの間に見えてきます。そうなると、ゲームシステムで設定された以上の個性が確立されてくるのです。
仲間は何も言わないけれど、各々の研ぎ澄まされた能力こそが個性であり信頼の源。性格の違いで仲間が多少の不満を持つのも見えたりするのですが、それでも互いの持つ技術に根ざした信頼関係は揺らいだりしません。うちのパーティーは仲良しグループなんかではなく、互いを補い合う職人集団なのです。
あらかじめ設定されたゲストキャラも面白い連中がそろっていますが、やはり自分が作ったキャラには愛着がわきますね。特に、村正二刀流のドワーフの将軍は戦闘でとにかく頼りになりますし、エルフの司教はアイテム鑑定もできるうちの参謀格です。彼らにはいつも世話になっています。
うちのパーティーリーダーは今はワケ有りで怪盗になっており、さらに死神に憑依されています。いずれは聖騎士になってもらいたいところです。幸いにもカリスマという潜在能力を持っていたようで、仲間をうまくまとめています。
仲間は職人、そしてダンジョンは職場です。私の人生に最終ボスなどいないのと同じように、シナリオクリア後のゲームはもはや日常生活です。毎日をベストに生きることがゲームの目的と言っていいでしょう。さあ、今日は何をしようか。
「今日は魔法石の合成素材を集めよう」
「今日は武器屋の注文の品を獲りに行こう」
「レベルが低い仲間を鍛えよう」
「そろそろテバイードの塔にアタックしよう」
「今日こそ死神マップ限定アイテムをゲットしよう」
「アレイドアクションを習熟しよう」
「武器屋のアルバイト達のレベルを上げてやろう」
これらのことはよく「やり込み要素」と言われますが、ここではむしろゲーム内での「生活」と言いたいところです。やり込み尽くさなくてもいいのです。日々を精一杯生き抜いて、信頼する仲間たちと少しずつ精進しているという実感がとても感慨深いのです。
そしてダンジョンから戻り、武器屋に顔を出し、錬金術ギルドに立ち寄って宿屋へ帰るというお決まりの日常。ダンジョンで運が良ければ新たなアイテムが見つかり、宿屋で目覚めた朝にはちょっとだけ強くなっているというささやかなご褒美。その日の目的を決め、パーティーを編成し、結束を確認した時に満ちる充実感!
こんなことが楽しいだなんて年寄りくさいのかもしれませんが、日常生活がここまで魅力的になるほどゲームシステム設計や雰囲気作りがうまいのが「BUSIN 0」です。うちのパーティーリーダーはレベル500を越えたあたりですが、まだまだここでの生活はやめられそうにありません。ぜひ本作の「シナリオクリア後」を楽しんでみてください。
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