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映画レビュー、読書録等、心の向くまま気の向くまま・・・

年末に会いましょう

2008-07-28 18:31:44 | 堺雅人
文章中に「堺雅人」の文字が入っているのをUPすると、急にアクセス数が増える(笑)。

昨日は家定様が亡くなって2回目の『篤姫』だったけど、
亡くなった回より今の方が寂しいなぁ。

「公方様」と呼ばれるのも、篤姫のそばにいるのも堺さんじゃないし、
なんか心細い・・・。篤姫が「一人残されてしまった」みたいに涙ぐんで
いたシーンは思わず胸がキュンとなった。
まだ松田翔太くんの公方様に慣れてないせいか、回想シーンであっても
家定様が出てくると安心する。

家定様が亡くなって若干見る楽しみが減ったとはいうものの、
井伊大老と篤姫のバトルや、どんどん情勢が不安定になっていくとこ
などを面白く見ている。やっぱり幕末はいいっ。
そうだなぁ、山南さん公方様ときて、次に幕末の人を堺さんに演じて
もらうとしたら、私は高杉晋作がいいな。大好きなんで。
ただ、またこれも病死しちゃうんだよな。。。途中退場癖(爆)。
戦国時代だったら、真田太平記で雪村の兄の真田信之を演じて
もらいたい。冷静沈着なキレる男。こっちだと90歳まで生きてる
から大丈夫よ(笑)

最終回とかで堺さんはまた出てくると私は予想している。
絶対篤姫を迎えにくると思う。
で、ドラマ内ではないにしても、『大ヒット大河「篤姫」総括』的な特番が
組まれて、当然ゲストで呼ばれるでしょう。
もしかすると紅白にまで呼びつけられるかもしれんなぁ(笑)。
まだまだ家定祭は年末まで続くのであった。チョンッ!

も、DVD絶対買うし。
篤姫と出会う前のうつけ全開の家定様も改めて見たいし、
運命の「橋の上」シーンからもじっくり見たい。
「アイーン」も確認しなくちゃね(笑)。
イベントないかなぁ・・・できたら関西で!
ほしたら私、死に物狂いでがんばるで~~ラブッ

「幸福の迷宮」 アレックス・ロビラ

2008-07-28 17:42:43 | 読書録
一時期「Good Luck」という緑の本が書店にズラリと並べられていた。
ベストセラー本はあまり手にとらないので内容は全く知らなかったけれど、
あの異様なまでの緑の書棚は記憶に残っている。



で、この「幸福の迷宮」はその緑本と同じ作者が書いている作品だ。

33歳のアリアドナは家族も恋人もおらず、特に何かを成し遂げたという
充実感もなく、あまり楽しいとはいえない人生を送っていた。
挙句の果てに職も失い、絶望の境地に至った時、ふとしたことから迷宮に
迷い込む。
何とか出口を探そう彷徨い続けているうちに、迷宮の住人達との出会いを
通して希望を取り戻していくという話。
ファンタジー仕立てのストーリーを読み進んで行くうちに、自分の心と
向き合え、読み終えた後に優しい気持ちになれる本だ。

ありがちといえばありがちな本だけど、私にとっては結構心に残る“言葉”
がたくさん編みこまれていて共感した。

たくさんある中から一つあげるとすれば
「自分と接したあと、誰かの人生が少しだけいいものになるよう心がけよう」
というもの。人と接するたびに、それに挑戦するチャンスがあり、また
それを実践することが自分の人生をよくするチャンスにも繋がるのだそうだ。

やはり人は人に優しくあるべきだと思う。
それは巡り巡って自分に返ってくると私は信じている。
それで心が少しでも温められたとしたら、
自分の人生に意味があるような気がするから。

自分の権利を主張することが強まっている傾向がある現在だけれど、
それに流されてはいけないな。
人に優しくしたら自分が損をする・・・・なんて考え方に支配されるのは不幸だ。
自分はそういう「選択」をしない道を歩きたいもんだ。







ココロガマエ

2008-07-27 11:27:54 | 香川照之
このところ堺雅人祭だったので、久しぶりに香川照之の話を書こう。
雅人祭の後は「TOKYO!」「トウキョウソナタ」等照兄祭がひかえているのだ。

最近気づいたのだけれど、私の中で切り離してはいけないモノが
3つあるとしたらこれではないかと。

★中国語
★映画
★本

もう長年付き合っているものであり、ブームの順位はちょこちょこ
入れ替わるものの、どれも細く長く続いている興味の対象だ。
私は好奇心が強い性格でいろいろなモノに興味を持っては、
ふらふらと手を出し足を出している。
でも、結局残るのはこの3つ。
“続けよう!”とか無理に努力しなくても続いているのがこの3つ。
いままで手を出した中でかろうじて残っているのがこの3つなので、
積み上げてきたものをもう少し大事にしていこうと思うのだ。

それでちょっと定期購読をお休みしていた「キネマ旬報」をまた再開
することにした。キネ旬は後から読んでも有意義な雑誌なので。
きっかけは照兄のエッセイ「日本魅録」。
今回のテーマは「カンヌ2008総括」。

すごい・・・。
クリストファー・ドイルやウォン・カーウァイと一緒に写真撮ってる!
チャン・チェンとも顔見知りなんや。
なんか私がアジア映画にはまった頃なんて、全く考えられなかったよう
なコラボがどんどん加速している。
そういう映像世界のグローバル化を興味深く見るとともに、
照兄がカンヌで感じた俳優としての心意気に敬服する。

このところ元気な日本映画。
その元気はTVの延長線上にあるような集客力のある作品に牽引されており、
メッセージ性や作品性よりも興行成績が優先されるので、
なかなか作品として優れているものが多くの人に浸透しにくい状況に陥っている。

でもカンヌに行くと利潤より何よりメッセージ性の強い作品の勢いを感じるそうだ。
そして世界ではそういうメッセージを伝えるために俳優自身も、ただ映画に
参加しているだけでなく、作品の意義の代弁者として自分の役割を重く
受け止め実際に行動していると。

照兄としては、自分の年代からすると俳優としてそういう役割を意識しないで
作品に関わるような姿勢では意味がなく、またそういうことを後輩たちに
伝えていくことも自分らの役目だと考えておられるようだ。

ステキだ~、なんてステキなんだっ!
照兄は演技も素晴らしいけれど、人としての考え方とか姿勢も本当に
尊敬させられる。

照兄は私の憧れだ。
愛情の対象という意味とはちょっとちがう。
きちんと自分の意見を持ち、またその言葉に責任を持ち、しっかりとした言葉
でそれを伝えられる強さ。
自分より周りの人のことを先に考え、気遣える心の広さ。
等等。
私の憧れは、そういう風に自分もなりたいという憧れ。

前に照兄が「人に優しくありたい」とインタビューで言っていたのが、
ずっと心に残っている。
すごくかっこいいっ。





「メルキアデス・エストラーダの三度の埋葬」 (2005 米)

2008-07-27 10:47:57 | 映画録
映画友達から“お薦め”印を頂いてからずいぶんになるが、
やっと宅配ツタヤで借りれた。
「メルキアデス・エストラーダの三度の埋葬」
なんとも不思議で興味をそそられるタイトルだ。

トミー・リー・ジョーンズ監督主演、2005年度のカンヌで
最優秀男優賞&脚本賞を受賞した作品。
テキサスで出稼ぎカウボーイをしていたメルキアデスが、未熟な
国境警備隊員によって誤って射殺されてしまう。
「死んだら故郷のメキシコに埋めてほしい」というメルキアデス
との約束そ果たそうと、仲間の老カウボーイ・ピート(トミー・リー)
が間違いを犯した国交警備隊員を拉致して、死体をメキシコまで
運ぼうとするロードムービー。

私好みの重~い感じの作品だった。
乾いた荒涼とした風景に、人生にやる気を無くしたような男たち。
しかし砂漠にも小さな花が咲くように、彼らも人間らしいささやかな
気持ちは胸の奥底に隠し持っており、そういうところに救いがあるような
気がする。

殺人事件を追い求めるようなサスペンスと違って、殺人事件が原因の
ロードムービーであるところがテーマの重さを軽減し、
うまくバランスが取れていると思う。
ちょっとしたブラックユーモアもスパイスになっていて小気味よい。
また最初の方の時系列の交差による撹乱は、観客に緊張感を与える
凝った作りになっており、“ヤラレタ”感があって面白かった。

メルキアデスの憧れ続けた故郷は果たして実在したのか?
私はトミー・リーが埋葬し、国境警備隊員が自分の罪を心から悔い
許しを乞うた時点で、メルキアデスの望みは叶ったと信じている。



「朝のリレー」

2008-07-24 12:30:49 | 語学
最近“詩”が好きで、よく図書館から借りてくる。
詩は選りすぐりの少ない言葉で、広く深い意味を表す。
詩は言葉にリズムを与える。
読む人に自由な想像力を持たせてくれる詩の懐の大きさが好きだ。
そのあたりはミニシアター系の映画が好きな理由とも似ている。

谷川俊太郎翁の「朝のリレー」は、以前何かのCMで朗読されて
いるのを耳にし、ずっと頭に残っていた作品。
一日のはじまりを清清しい気分で迎えられそうな透明感が
心地よい。

せっかくなので中国語に訳してみた。
ここ数年停滞気味の私の中国語力。
なんとかしたいとずっともがいている。
大きな目標を掲げても挫折しちゃうので、
とりあえず「続ける」ということだけは止めずにいよう。
まずは好きなモノとリンクさせてみることにする。
なお簡体字が文字化けするので部分的に日本の漢字を使用。


「朝のリレー」

カムチャツカの若者が
きりんの夢を見ているとき
メキシコの娘は
朝もやの中でバスを待っている
ニューヨークの少女が
ほほえみながら寝がえりをうつとき
ローマの少年は
柱頭を染める朝陽にウインクする
この地球では
いつもどこかで朝がはじまっている

ぼくらは朝をリレーするのだ
経度から経度へと
そうしていわば交替で地球を守る

眠る前のひととき耳をすますと
どこか遠くで目覚時計のベルが鳴ってる
それはあなたの送った朝を
誰かがしっかりと受けとめた証拠なのだ


「早晨的接力賽」

堪察加青年做着長頚鹿的梦時,
墨西哥姑娘在早晨的薄霧里等着公共汽車。
紐約的少女臉上含着微笑翻身時,
羅馬的少年向照在柱頂上的朝阳眨眼説“你早”。

在地球上総是在某个地方早晨一定開始。
我們象接力賽那様从経度到経度把早晨輪流伝遞。
這種做可以説是在輪流保護地球。

臨睡前的片刻注意傾听的話,
你一定听得到在某个遥遠的地方閙鐘响着。
那个鈴声就是証明有人把你伝遞的早晨接好。





祭は終わらない

2008-07-20 12:46:52 | 堺雅人
堺雅人祭はまだまだ続く~~。
上様は御隠れになったけれど、堺さん本人は怒涛のTV出演やなぁ。
ホクホクッ。

かわええ。
この人、ほんまにかわええ・・・・。

上様の天真爛漫な可愛い&聡明なキリリとしたイメージの流れで
トーク番組の俳優・堺雅人を見ても、こちらの期待どおりの
癒し系好青年で更に高感度上昇。

私は彼が普通に話しているのは『新選組!』のDVDのおまけ映像ぐらい
しかちゃんと見たことがなく、控えめであんまりしゃべるのとか得意
じゃないんかな~って思ってた。

でも最近の番組を見ていると、結構しゃべらはんねんなぁと。
自分からガ~~ッて盛り上げはるタイプとは違うねんけど、
ゆっくりとした穏やかな口調ながら言うことは的を得ていて
面白いし、反応になんか妙な間や天然なところがあって見ている方
は楽しいし(本人はたぶん気づいてないだろうけど・・)。
ますます堺人気はゆるぎないモンになってきているのではないかと。

大河や朝ドラで一気に火がついても、後に続く良い作品にめぐり合え
なかったり、トークやバラエティで本人の魅力をうまくアピールできな
かったりで消えていく人も結構多い。

そう思うと「新選組!」時代のが第一波だとすると今は第二波が
来ているのかな。第一波のことは私はよく知らないけれど・・・(爆)
ワタクシは土方派だったので。。

じわじわと「篤姫」での人気が上り調子になり、それに合わせた
かのように映画が3本も公開され、どれも結構話題になってるし。
また「篤姫」の出番が終わって皆が寂しく思っているところへ、
この怒涛のTV出演でしょ~~。
んでまたこのTV出演がオイシイ番組ばっかりなうえに、
役に入ってへん堺雅人がかわい~て、かわい~て。

食べ物を美味しそうに食べる人って好きだなぁ。
私の勝手なイメージとしては、あまり食べることに興味なさそう
に見えたのね。ひょろひょろっとしてるから(笑)。
「朝ご飯なんて食べれない・・・」みたいな。
したら全然逆で、クウネル系男子みたいな素晴らしい朝食を自分で
考えて作ってた(驚)。んで、番組で出されたものを何でも
“おいしい、おいしい”とパクパク食べるのね。
美味しくご飯を食べれることに感謝と素直な喜びを感じる感覚の
持ち主なのは、毎日ご飯を作ってる身としてはちょっと嬉しい。

文化系男子って世間的にはイケてないんですかね?
私はず~っと文化系の音楽系クラブに所属してて、そこで知り合った
相方と結婚してしまったんで、周りの男子はほとんどインドアな子
ばっかりやったわ(笑)。
個人的にスポーツ系の元気な人が苦手なんで、私としては美術館、
博物館や寺社巡りデートとかめっちゃOKなんですけど。
雰囲気のいい喫茶店で一日中本を読んでるのも全然OK。
逆に本を読む習慣のない人や映画鑑賞音楽鑑賞ができない人は
絶対あかんわ。

いやいやいや、たのしいですね。
私は何度もいろんな人を好きになってきてるけれども、
こういうはまり始めの時が一番楽しいわぁ。
発見も多いし。
しばらくテンションの高い日々が過ごせそう。
祇園祭が終わっても堺雅人祭はまだまだ続く!
そうそう恋愛新党でうちの実家のすぐ近くの抹茶スイーツの
有名店が紹介されてて、それだけでも嬉しかったわ。
たんなるバカ女やな(笑)
明日も祭ぢゃ!



ニーハオ、家定将軍!

2008-07-14 21:47:21 | 堺雅人
とうとう公方様が御隠れになってしまった・・・あや@喪中。
もう篤姫との仲睦まじいシーンは見られないのか。
さびし~なぁ~~~~~っ。

と、思っていたのは日本国内だけではなかったようです。

たわむれで「堺雅人」をキーワードに大陸(中国)と台湾のヤフを検索ってみた。
堺さんに興味ある外国人いるかな~?って思って(笑)
すると、おおっ「篤姫」のレビュー書いてる人とかボチボチいますねぇ。

「篤姫での彼はほんっとに可愛い!34歳とは思えないよね~。萌え!(萌了!
と書いてあった。萌えは海外進出してるのか?・笑)」と堺さんのこと話してたり、
「もうすぐ死んじゃうんだよね。いやだ~、いやだ~。
篤姫と家定将軍のシーン大好きなのに!私はあれさえ見れたらいいの!」
と日本人と同じような嘆きの声があったり、
「私、日本の大河ドラマはよく見てるけど、山南さんも良かったし、
将軍もいいよね。「秘密の花園」はまだ見てない」
などとマニアックなまでに知ってたり・・・・
なんか彼女達の反応が私たちと全く同じで面白かった。

映画のキャンペーンなんかで堺さんが台湾とか行くことになったら、
「ウエサマ!」とか言われるかもね。
堺さんも中検4級から3級目指さなくちゃ~(笑)。
4級から3級はちょっと壁あるよ。加油!

ちなみに堺雅人は“jie yaren(ジェ・ヤァレン)”で、
“堺”という漢字は中国では使わないようで“界”の字が使われていた。
辞書をひくと“雅人”という単語があり、昔の意味で“風流をもって任ずる文人”
だって。いい名前だねぇ。
よっ、用笑容演出喜怒哀楽的男人!

クイズ:
Q:この中国語は何でしょう?
  ①穿旧運動衫的父子
  ②放課後
  ③超越嶺峰
  番外編④雅人桑

  
  
A:①ジャージの二人
  →旧運動衫(古い運動服) を 穿(着る) 父子
 ②アフタースクール
  →これはそのままですね~
 ③クライマーズ・ハイ
  →山を超える・・・ですか。
 番外編④雅人さん
  →桑(クワ)って、何かと思った(笑)
   桑の中国語の発音はsangなので“さん”

お粗末レポートでしたっ




「アフタースクール」 (2008 日本)

2008-07-13 14:10:01 | 映画録
だいぶ前に見てたのに、ブログに書き惜しみしてた(笑)

評判どおりなかなかの秀作で面白かったです。
やはり大泉洋、佐々木蔵之介、堺雅人の主役3人の魅力が作品の魅力でしょうか。
一人一人が出てても「この人が出てるのであれば・・・」と思わせる要素がある
役者さんばかりやし、それが一つの作品に大集合!となれば言わずもがな。
謎解き系という意味でいうと、昨年(だったかな?)大ヒットした「キサラギ」
と似たような面白さがある。

感想を一言で言うと「もう一度みたくなる映画」
たぶんDVD買います。
というのも、実は私の頭の切り替えが遅く、鈍いため、急展開なタネあかしに若干
ついていけてなく、「えっと、あの人がこ~なって」「これがあぁなって」と
自分の世界に入ってるうちにエンディング!みたいな悔しい思いをしました。
難しいわけではないです。
大筋はわかってます。
でも~~、絶対「あぁっ、そこかっ!」的面白い部分が私が気づいているより
多くあったはずなのです。だから、もう一度じっくりそういう部分を探して
みたい!

いやいや、堺さんのエリートサラリーマン姿には萌えますね。
このお方はきっちりした格好が似合います。
そうねぇ、他にどんなコスプレが見たいかな~~??
公家姿も絶対似合うだろうし平安モノとかもいいかも。
んんー、軍服姿も捨てがたいな。
NHKよ、「坂の上の雲」に上様も入れてみては??
あとポリスとかね。あや@制服好き。わはは~~。

そういえばジャージ姿はあったな。@『ジャージの二人』
あれは・・・・制服??ではないよね(笑)
Tokyo Headlineのインタビューで、
「(あのレトロジャージは)似合わないと思っていたら、わりと似合ってて
結構ショックだった」とか(笑)。



「アヒルと鴨のコインロッカー」 (2006 日本)

2008-07-13 12:00:26 | 映画録
この映画は予告編で損してると思う。
なぜなら私は調度予告編が流れている時期によく映画館に通っていて、
何度も見ていたのに、どうしても興味がわかなくて・・・・。
というか、ベタなオチの部分がクローズアップさせられている構成に
なっており、また「アヒルと鴨のコインロッカー」なんていう予測不明な
題名だったから、製作サイドの独りよがり的“雰囲気”作品なのかと
思ってしまったので。

しかし後になってこの作品の評価が非常によろしく、しかも「ジャージの
二人」の監督作品だというから、これは見てみなくては!と思ったのでした。

すいません、私、予告編に意味の取り違えをしてました・・・。
すごく良かったです。面白かったです。
作品内の「?」の部分が少しづつ、少しづつ解明されていく構成で、
リバーシブルのものが途中でねじれて最後は表が裏、裏が表になっていくって感じ。
それも急にきゅっと変わるのではなく、じわりじわりとひねられていくような
イメージで、その交差点に松田龍平。
松田龍平ってどんどんカッコよくなるね。
「御法度」の頃は、偉大なる父親のせいか観客より周りが彼のことを持ち上げて
いて、ふ~んって感じだったけど。
クールで怪しげなところがいいです。

瑛太を見ると時節柄「尚五郎さんっ」って思っちゃう(笑)。
この映画でのキャスティングは、瑛太の少し南国系の外見が生かされていて、とても合ってると思う。よく考えたら私は瑛太が少しナヨっちい役をしている作品しか見たことなかったなぁ。クールな雰囲気も似合っててかっこいいデス。

濱田岳くんのふっつ~の大学生風なとこもはまってたし、関めぐみちゃんも良かった。
頭のてっぺんから足の先まで充実したできあがりになっていて、最近見た映画の中ではかなりお薦めな1作。一言で言うと「せつない」作品。
題名の意味も最後にはわかります(^^)b






「クライマーズ・ハイ」  (2008 日本)

2008-07-11 12:40:23 | 映画録
思い起こせばこのブログの奥底にNHK版「クライマーズ・ハイ」のレビュー
書いたんだった。

「一徳萌え」とか書いてるし(爆)
「油ぎっしゅな暑苦しいオッサン達が揉みくちゃになって興奮しているようなドラマだ」やて。わははは~。私はオッサンが汗かいて泣き叫んで暴れまくるような“濃い”ドラマが好きだ。

で、映画版。
NHKの記憶が薄れているので、どっちがエエとかいうのはわからん。
どっちもそれなりに良かったのでは。
ただ、最初の高嶋兄のセリフが聞こえにくかったのと、略語がやたら出て
きたんがちょっと苦しかった。「オオクボレンセキ」とか「ジコチョー」
とか「サッカン(やったっけな?)」とか・・・・わからんし。
すぐに漢字に変換できない言葉は、どっかで説明ほしかったな。
上の世代にはあたりまえでも、下の世代にはわからん。

いろいろ大事件はあるけれど、「日航機墜落事故」は子供だった私でも
強烈に印象に残っている。あの「JAL」の翼の破片、覚えてる。
あと私にとって強く印象に残っている大事件といえば「阪神淡路大震災」かなぁ。京都やし、直接大きな被害はなかったけれど、すごい揺れは体験した。当時、大学に勤めていてなんとか職場に行ってみると、倒れた阪神高速と炎の上がる神戸の街が突然TV画面に写って何が起こってるのかわかんかった。
被災地の現状確認や、学生の安否、入試前の時期だったので受験関係の調整等、急にいろんなことを早急に確認し処理していかなくなったため、北関東新聞のドタバタ具合と重なる部分があった。

熱い男たちの映画だったと思う。
今は「不機嫌な職場」という本が売れちゃうくらい、職場での人間関係はギスギスし、できるかぎり“関わらない”主義的雰囲気が普通の状態になっている。仕事のことであんなに自分を犠牲にし、熱くなっている男たちを見て、私は「かっこいいな」と思ってしまった。何かに夢中になっている人って、かっこいいです。

かっこいいと言えば、この作品での堺雅人は、いつものソフトなイメージから鋭利な刃物のようなシャープなイメージへガラッと変えており、さらにかっこよかった。





命がけで取材してきた記事を飛ばされて、堤真一に迫る堺さんはめっちゃは迫力あった。殿の「静まらぬかっ!」ぐらい。いや、それ以上。線細いのに堤真一が迫力負けするくらいグイグイ押していく姿には“男”を感じますね。
堺雅人はしなやかな俳優さんやと思う。細くて優雅な外見だけれど、動くと意外に頑丈で、打たれるとヒリヒリするほど痛い・・・みたいな。息長~くがんばってほしいです。

結局、堺さん、堺さん、堺すわ~んかいっ!
はい、ごもっともで・・・