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映画レビュー、読書録等、心の向くまま気の向くまま・・・

「カナリア」 (2004 日本)

2006-03-28 23:53:21 | 映画録
母親の都合でカルト教団に入れられ、心に傷を負った少年が一抹の希望を胸に
偶然であった少女と離れ離れになった妹を探して旅をする話。
カルト教団のモデルは言わずもがなの鸚鵡やな。

ロードショー当時から気になってたけれど見逃していた作品。

なんといってもこの作品の一番の見所は少女ユキ役の谷村美月っしょ
めちゃ演技上手かった~~
彼女の演技力がなかったらこの作品の魅力ってかなり減少する
悪くはないけれど、ちょっと期待が大きすぎたかな~。
もしかすると、私の音量設定が悪かったんかもしれんが、
重要なシーンでのセリフが小さくて聞き取りづらくて~。
音楽が流れるとめちゃ音がでかくなり、セリフのシーンでは
声がめっちゃ小さくて何言ってんのかわかんない。

何がいいたいのん?的シーンもちょっとあったな。
あのレズビアンとの出会いっているんか?
ギター片手に歌われた日には・・・・ドテッ
ほんで・・・突如白髪に・・・も不自然で、一瞬「誰?」と
思ったもん。

ミニシアターでの佳作を狙ったつもりかもしれんが、
惜しいな~って感じ。



「ベルリンフィルと子供たち」 (2004 ドイツ)

2006-03-26 23:38:40 | 映画録
これね~、滋賀会館でもやってたのよ。でも見逃した(^^;
世界的指揮者サー・サイモン・ラトル率いるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と、250名の若者たちがバレエ「春の祭典」を共演する過程を追ったドキュメンタリー。

子供の成長を描いた変なエセ感動巨編映画よりよっぽどええかも
正直言うと、もっともっと感動的な場面が織り込まれてるんかな?
って思ってた。
私は“感動”とか“子供達”より、ダンスのインストラクターの先生の
言葉にひきつけられた
弱い人間、弱くなった心に対して、甘やかすのではなく厳しい言葉で、でも
深い愛情を持って接する場面に共感を覚えた。

自分に自信がなかったり、集団というものにストレスを感じたり・・・
そういうのってわかるなぁ
そんな子供達に先生が言い聞かせる言葉は私の心にもチクッと突き刺さる。
近頃、ちょっと仕事がキャパオーバー気味で参りかけてたんだよね。
でも私は見栄っ張りだから「できない」とか「無理」とか言いたくなくて、
ギリギリまで平気なふりをしてしまう。
本当は自分だけでは背負えないって薄々気がついているのに、
でもそういう弱い部分を見せたくなくて・・・・。
他人にどう見られるかをひどく気にするタイプの私は、たまに
人と接するのがしんどくなって一人でポツンとしてたくなる
孤独癖にかられる人間だ。

ストレスがたまり気味だった時に、この映画を見られて良かった。
また明日からがんばれる気がした



「歩く、人」 (2001 日本)

2006-03-26 23:19:46 | 映画録
「フリック」に続き、小林政広監督作品の鑑賞はこれで2作目。

私は国際映画祭で話題にあがった作品は割りと覚えていると
思ってたんだけど、小林監督の名前は「バッシング」からしか
知らない。なんでだろ?

妻に先立たれた男と2人の息子のギクシャクした関係を描いた作品。
そだな~、私は「フリック」の方が好きだな。
これも悪くはなかった。
けど、ちょっと間延びした感があって退屈なときもチラホラ。
惜しいなぁ。

構成は↑のように惜しいところもあったけれど、
役者陣はとても良かった!

Story:
北海道増毛(ましけ)で造り酒屋を営む66歳の本間信雄(緒方拳)は2年前に
末期がんで恋女房を亡くし、家業を継いだ次男(林泰文)と二人暮らし。
折が合わない長男(香川照之)は12年前に家を飛び出し、恋人と同棲しながら
なかなか芽の出ないバンド活動をしている。

緒方、林、香川演じる男ばかりで味気ない家族関係の雰囲気は
すごくリアルだった。言い争いになるシーンが特に印象的。
この映画での照兄、私はとっても好きです。




余談ですが、林くんと照兄って2人とも12月7日生まれなのね。
実は私は12月8日生まれ(笑)

林くんの存在はNHKの朝の連ドラで私は始めて知ったと思う
んだけど、なんだったかな~~と気になって調べて見た。
そうやそうや、「かりん」だわ。
あ、「ピュア・ラブ」も出てた。
彼は顔は良くみかけるのになかなか名前が覚えられなかった人です。




「金髪の草原」 (1999 日本)

2006-03-26 22:49:08 | 映画録
「ジョゼ」「ヒミコ」のヒットが記憶に新しい犬童一心監督の前作、
そして主演が私の大好きな池脇千鶴ちゃんとなれば見ないわけにはいかない。

Story:
心臓病を患う80歳の老人・日暮里は、ある日、二十歳の青年(伊勢谷友介)として目覚める。不幸な記憶は全てなくしている日暮里は、新任のホームヘルパー・なりす(千鶴ちゃん)が学生時代のマドンナそっくりだったことから、彼女に恋焦がれていく。こうして日暮里となりすの、奇妙な恋物語が始まる。

これ、日暮里さんの役は伊勢谷友介では役不足やったんちゃう?
80歳の老人なのに20歳だと思い込んでる役なんだけど、80歳という雰囲気
が弱すぎる。なんかメリハリがないし、そこんとこの弱さが気になって
作品にのめりこめなかった。
20歳の設定でなくして、もっと演技に説得力のある役者をつこたら
結構面白いファンタジーになってたんちゃうかなぁ~と思ってしまう。
惜しいなぁ。





ゆれるにゆれる

2006-03-25 00:32:01 | 徒然
先日、西川美和監督作品「ゆれる」の試写会があって、
主演のオダジョーと香川照之兄が監督と一緒に舞台挨拶に登場したそうな。

オダジョーと照兄という私の大好きな2人の組み合わせって
だけで超嬉しいのに、公式HPを見て
みると、これまた私のご贔屓さんである新井浩文くんも出るというでは
ないかっ!いや~~、もちろん映画館へ行く予定だったけれど、さらに
期待が高まってきた
ちょっと~~、西川監督の俳優の趣味って私と似てるんちゃう?
余談>雅刀が出るのも嬉しいかも。声、渋いし、濃い役者だから好きよ。

完成試写会の記事と動画
※オダジョーと照兄の兄弟は仲良さそう。いい雰囲気です。
 オダジョーってもうミソヂやねんなぁ
 もっと若いんかと思ってた。

結局、チケットが高い!とぼやいていた藤山直美&照兄の舞台「妻をめとらば」
も見に行くことにした。東京に住んでたらさぁ、試写会だの舞台挨拶だので
生の照兄に会えるかもしれんけど、地方は無理やもんね。
舞台もそんなに頻繁に出はるみたいやなさそうやし、今“照兄熱”が絶好調
なうちに生で照兄の演技を見ておきたい。
そして本がマキノノゾミなんも興味ある。
彼の劇団MOPの舞台も何度か見に行ったことある。
小市慢太郎さんとか、木村緑子さんとかいるね。
「遠州の葬儀屋」めちゃ面白くて大好きやった。

1ヶ月ぐらい大阪におるんやったら、関西ローカルに宣伝がてら出演
したりせーへんのかな~。


「静かなるドンMovie~12」 (日本)

2006-03-25 00:13:53 | 映画録
長いようで短かった私の“ドン”への道もゴールを迎えました

なんかMovieを境にして雰囲気がちょっと変わった気がした。
それは照兄の髪型が短くなってたから?
それだけではないような。
やはり1900年代でなくなったからでしょうか
スーツが三つボタンになってて、スリムでかっちょいい
白スーツは相変わらずダブルやけどね。
照兄はあのくらい短い髪の方が渋くて良い

そうだなぁ、私はMovieよりいつものVシネ版の方が好きやな。
Movieはなんか繋がりが悪いような気がしたし、お決まりギャグとか
は初めて見る人にはわからんかも・・・的とこもあったから。

結局、秋野さんは近藤くんと総長が同一人物であることに
気付いてるんだけど、核心には触れないのね。。
なんかこう、ハッピーエンドで終わってほしかったな。
せっかく12部まであるんだし。最後の着地はキメてほしかった。

ま、でも長いこと眼を楽しませてもらったし、めでたしめでたし
これからは映画をせめる。
すでに結構見てるけど、照兄は出演作大杉なんでまだまだ見な
あかんのはある。



「フリック」  (2004 日本)

2006-03-21 20:05:30 | 映画録
見るのに力がいりそうだったので先日購入したDVDを今まで寝かしておいた(笑)
東京のみ&レイトショーのみでの上映だったんだって。
なんだ、もったいない

Story:
妻を殺され生きる気力を無くした刑事が、同僚の刑事とともに連続猟奇殺人犯を追う姿を描いたサスペンス。出演:香川照之、田辺誠一、大塚寧寧

殺人事件を追っていくのは追っていくんだけど、
照兄演じる村田刑事が現実と妄想の中でグルグルまわっていくので、
それに振り回されるのが観客としては刺激的
なんつ~か、脳みそかき回し系?
でも、デビッド・リンチみたいに掻き回されすぎて気持ち悪くなる
ほどではない(笑)。
「フリック」は2時間を越える長編だけれど、「マルホランド・ドライブ」
ほどの見終わったときの疲労感はなかった。私にはこれぐらいがいい

照兄はどうしてこうボロボロになった役がうまいのでしょう。
眼のうつろ具合がヤバいです。
脳みそがアルコール漬けになってそう。
濁り眼の照兄と現実と妄想の入り混じったややこしいストーリーなんで
見る人の好みはわかれそう。
私は好きです
内容は猟奇殺人をからめてあるので生臭いけれど、
でも映像がアート的なのが個人的に好みだ。



小林政弘監督の映画はこれが初見だけれど、他の作品もどんなんか
興味ある。
「バッシング」って、まだ一般公開されてないよね??

調べてみるべ
おっと、6月初頭に大阪シネ・ヌーヴォだって。
んで順次全国公開と。待つべ

「犬、走る」  (1998 日本)

2006-03-20 23:58:52 | 映画録
 ちょっと気分転換に、崔洋一。
といっても、目的は一緒

どうなんかな、この映画は?
好き嫌い別れるやろな~
私はね、結構好きかも
映画全体に漂う“胡散臭さ”が好き。
なんかクスリを打ち込まれたような、ダイレクトな刺激感がある
↑知らんけどさ(爆)

出演者、豪華だよ~。
ヤクザに情報を流して賄賂をもらってる破天荒な刑事に岸谷五郎
その刑事とツルんでる情報屋に大杉漣
岸谷の後輩刑事に香川照之
ヤクザの組長に遠藤憲一
あと國村隼なんかも何気に出てたりして。
なんかさ、フツーのドラマとかで濃い役どころを演じる人達が
みんな集まってきたって感じ。
私好みの“胡散臭くておっさん臭い”の作品
おっちゃん達、走る走る。うう、暑苦しい!
でも私は大杉漣に惜しみない拍手を送りたい
SM女王、最高です。

岸谷さん演じる中山刑事って、そうとうヤバいし(爆)
麻薬の現行犯逮捕して押収したヤクを自分に打っちゃったりするんだもん
後輩刑事の照兄にも勝手に打ったりしてね。
照兄、それでキレるし。
あのぼったくりバーで大暴れしている岸谷氏と照兄、爆笑してもた。

この作品は結構際どいシーン多いです
SMで縛られてる女の子のあられもない姿を見て、一緒に笑っていた
私達夫婦って・・・・

この作品での照兄は、神経質なぼっちゃん的雰囲気。
普段潔癖っぽいもんだから、いったんキレると暴走しちゃうの。
岸谷さんに思いっきり弟扱いされている照兄は可愛い。

結局、そこかいっ
だって、好きなんだも~ん。


「静かなるドン8~10」 (日本)

2006-03-20 00:32:22 | 映画録
最初はコメディ要素がもっと多かったのに、どんどんシリアス&切なくなる“ドン”
ブログを見たらわかるように全速力で“ドン”街道をまっしぐらっす。
“ドン”の照兄みたく、ものすごい速度で突っ走って見てます(笑)

とうとう秋野さんに好きな気持ちを直接伝えた“近藤くん”
お互いに気持ちが通じ合ってながらも立場的に全てをさらけ出せず
葛藤する“総長”
“近藤くん”と“総長”の垣根が狭まったような、遠のいたような。
近藤くんは最初の頃よりずっとしっかりしてきてるし、
総長は時折本来持ってる弱い部分を秋野さんの前でふと出してしまう
ことがある。
前はもっと近藤くんな時と総長な時がパキッと別れてたような気がする。
なんかな~、誰よりも華奢で繊細な近藤静也が一人で奮闘しているのを
見ると、健気で抱きしめい衝動にかられる
秋野さんが母性本能くすぐられるの、わかるな~。

そだな~、今まで見た中で一番お気に入りは第10作目かな
10話で一番好きなシーンは、総長が撃たれるとこ
倒れ方上手すぎやし。
ほんでな、今までもいっぱい拳銃で撃たれて死にはる人とかいたけど、
結構みんなあっさりと「ウアッ」とか「ぐぁっ」とか言ってすぐ死に
はるねん。
でもこのシーンの総長は、外見は総長やのに声色は近藤くんで
「痛いよ」「痛いよ・・・」ってめちゃ苦しみはって、もうその声が
・・・私あかん。だ~~~~
ほんでな、秋野さんの部屋に転がりこんで、彼女に頭から抱きしめられ
ながら、か細い声で「死にたくない」って言いはるねん。
よっしゃ、私が守ったる!って思ってしまったわ

総長と秋野さん、秋野さんと近藤くん、どっちの関係も好きだわ。
総長とイノクビさんの関係も好きやな。
あと、部長も好き。笹野さんって、いつもうまいよなぁ
ギャグの間のとり方が最高やわ。
部長と近藤くんのやり取りは癒しだわ。

さてさて、私の“ドン”への道もラストに近づいてきました。
見たいけど見るのが惜しい。。。



「華氏911」 (2004 アメリカ)

2006-03-19 09:30:32 | 映画録
ご存知マイケル・ムーア監督のカンヌ映画祭パルムドール受賞作。

昨日見た「スーパーサイズ・ミー」と同じような種類の風刺映画。
今度の標的はマクドでなくジョージ・W・ブッシュ米大統領。

私、政治にあんまりくわしくないので、思い切り「へ~、そうなんやぁ」的
視点で見てしまったわ。マイケル・ムーアの主張を全部鵜呑みにするのは
おかしいとは思うけど。
でも、単純な一視聴者である私のような人は、ああいう風に映像で
2時間特集的に見るとそのまま信じてしまいそうになる。
報道って怖いなぁ。

この作品ももっとおちゃらけた感じの風刺映画なんかと思ってたんだ
けどそうではないのね。インタビューやニュース映像が多い。
こういう映像をこんな風刺映画に提供してくれるというのは、
やはりアンチブッシュ政権の協力者がいるからなんだよね?
もしこれが小泉首相だったとしたら、きっと日本では撮れない種類
の映画だと思う。

いろいろ理屈にあったかのような主張を表向きはしているけれど、
戦争って結局は“お金儲け”が主軸なんだ。
そしてその犠牲になるのは貧しい人々・・・なんだかなぁ。

余談:
ブッシュ大統領は中国語では“布什大統領”と書く。
布什(bushi)発音の当て字。ブーシー

では“拉姆斯菲尓徳”は?



ラムズフェルド

中国語って、難しい(笑)