ひばかり日和

縫月堂さとやまの生物観察や創作などなど

生き残るのも大変です。(モリアオガエル)

2014-12-05 | 自然(爬虫類・両生類)
ゴールデンウィーク頃から梅雨明けくらいの時期が、最も生物が観察しやすい時期ではないかなと思います。
野山へ出掛けると新緑も目に優しく、植物を始め冬眠開けの活動を開始した爬虫類や両棲類、昆虫等、そして冬を堪え忍んだ
哺乳類なども活発に活動しています。

そんな姿を観察していると、どこかみんな嬉しそうに見えます。
しかしそれは人からの目線の話で、彼らは日々精一杯の生存競争をしています。


咥えているのは、色と形からして多分モリアオガエル。
産卵期以外は滅多に姿を見かけることが無いカエルですが、この時期、産卵を控えたモリアオガエルが多数、湿原のまわりに集まってきています。
カラスにとって、この時期のご馳走なのかも知れません。


地表に産んであったモリアオの卵塊。
ヘビ等が中身を食べようと若しくは食べたのだろうか、上部に空いている穴が気になります。
水中へ至るまでも苦難があるようです。


この卵塊は高いところに産んであったので、今のところ無事でした。
しかし真下の水中には、アカハライモリが多数集まっています。
そして更にトンボも多い場所なので、ヤゴなどの水生昆虫も多数生息しています。


モリアオガエルに限らず野生の小さな生物は、生まれてから子孫を残せる大きさに成長するまでに、多数の苦難を乗り越えて来ています。
病気や怪我で死んでしまったり他のもに捕食されたりと、一緒に生まれた仲間たちの殆どが子孫を残せずこの世を去ることでしょう。

身近な所でも、毎年庭に顔を出すトカゲやカナヘビ、壁に張り付いたヤモリ、公園の池へ産卵に出てくるヒキガエルなど、
都市部でも意外と身近なところで野生の爬虫類や両棲類に出会う事が出来ます。
色々な環境で必死に生きている彼らの姿をもし見かけたら、少し優しい気持ちで見守ってもらいたいな、と思います。


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