曖昧批評

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スズキ・イグニスは理想の車かもしれない

2016-01-28 09:58:00 | クルマ
2月18日に発売されるスズキの新型車イグニスは、理想的な車なんじゃないかという気がしている。

初代スイフトの輸出仕様もイグニスという名前だった。イグニッション(点火)を変形したんだろうけど、なかなかかっこいい名前だ。WRCにもイグニスとして参戦していたし、国内仕様もスイフトじゃなくてイグニスでいいじゃんと思っていた。

正式に別車種として登場する新生イグニスは、先日FMCしたソリオとプラットフォームを共有する。このプラットフォームは異常に軽く、一番重い4WDグレードでも920kgしかない。

サイズが絶妙だ。全幅が1660ミリ。5ナンバーだと枠いっぱいの1690ミリまで広げて室内の広さと衝突時のマージンを取るのが昨今の風潮だが、平然と枠を余している。兄弟車のソリオが伝統的に枠を余す不思議サイズなので、それを引きずってるんだろうけど、5ナンバーの税金を払うのに、幅が軽と5ナンバーの中間ってのはいい。日本の狭い路地での取り回しのためには、少しでも幅が狭いほうがいいんだ、いいものはいいのだという鈴木社長のポリシーを感じる(実際に彼の主張かどうかは知らない)。

長さも3700ミリでフィットやヴィッツなどのBセグメント車より少し短い。そして、SUVチックなので最低地上高が180ミリで、アプローチアングル、デパーチャアングルもそれなりに確保されている。縁石の低くないところに突っ込むとか、高めの車止めにも対応できる。小さくて小回りが利いて多少の段差も平気となると、取り回し最強じゃないか。渋滞にはまった時、ひょいと脇の路地を抜けていくとかできそう。

ボディが短くても、今時の車だからリアシートの足元は広々としていなければならない。しかし、前席と後席の間隔を広げると荷室が狭くなる。軽に毛が生えた程度のサイズのイグニスも荷室は狭いが、リアシートがスライドするのが素晴らしい。荷物が多くて二人しか乗らないときは目一杯前に出すとか柔軟に対応できそう。

マイルドハイブリッドは回生ブレーキでのみ発電で、エンジンでは発電しない。トヨタには鼻で笑われるような、なんちゃってハイブリッドだが、これで十分。パワーはたったの3.1馬力だが、トルクは5.1kg-mもある。エンジンと合計すると17.1kg-mにもなり、これは1.8リッター級のトルクである。面白みがなさそうなエンジンだけど、最長30秒とはいえモーターが加勢すれば、スタートダッシュだけは速そうだ。また、アイドリングストップからの発進時、モーターが働けばギクシャクすることも少ないはず。

デザインは他のスズキ車からいろいろ引用している。目はセルボだとメーカーは言ってるが、僕に言わせればムーミンの「ミィ」がキャラクターだったMRワゴンだ。AピラーとBピラーはスイフト。Cピラーとリアウィンドウは現行アルト。なぜかテールランプはBMWぽい。引用ばかりで「イグニスはこんな形」ってのがない気もするが、実車が走り出せば、ミィみたいなヘッドライトが、MINIの丸目みたいなチャームポイントになるかもしれない。

僕が買うならどのグレードか、といういつものやつは、一番高いハイブリッドMZの2WDだ。ビスカスカップリングの4WDはおまけのような気がするし、あくまで舗装路の凹凸を乗り越えていく都市型SUVとして使うと思うので、2WDでいい。パドルシフトはMZしかつかないのでグレードはMZ一択である。

例によってスズキはオプションの選び甲斐がない。カーテンエアバッグとか2眼式のアイサイトみたいなのが付くセーフティパッケージと、全方位モニター付きナビの2つしかない。そして僕はどちらも付けない。ナビが入るところがすげー特殊な形をしているので、市販のナビが入るかどうか気になるのだが、たぶん大丈夫だろう。取り回しがいい車だから、市販ナビにリアカメラで十分だ。色は白を選んでみた。


結構いい値段になったが、軽自動車はいやだけど、ごちゃごちゃした下町に住んでるとか、海や山に車で行きたい人には最適じゃないだろうか。スペック的に、走りはそんなに楽しくないかもしれないし、個人的には視点が高すぎる気もするけど、フィット3買ってなければ候補だった。
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