民主党代表選において、野田佳彦氏が決戦投票で、海江田万里氏に逆展勝利したのは、「反小沢 VS 親小沢」の状況下での策略の優劣ですね。
海江田万里氏は、勝機を逸して、小沢一郎氏グループで全面支援の立候補するのであれば、自らの変節を懺悔し、2年間の管政権を全面否定し、「自立と共生」の観点で、日本再生を強調すべきでしたね。
一方、野田佳彦氏は、24年間の街頭演説をし続けたことより起承転結の演説術を会得し、更に、意識的に自分を庶民に位置づけし、現実的な政治姿勢の愚直さを強調する戦術は、好感できる印象を与えるでしょうね。
更に、野田佳彦氏は、小沢一郎氏グループを意識した「怨念政治から脱却」の発言は、現実的な策略上手ですね。
要は、勝ては官軍ですから、勝手に現実路線を取ればよいのですから。
当方は、ポスト菅について、本ブログ「ポスト菅には、「創造と破壊」の資質の人物に期待したい」で、
”「当方は、現在「ポスト菅」で名前が挙がっている人物には、「破壊力」には疑問を持っています。
疑問は、「ポスト菅」で名前が挙がっている人物は、それなり問題解決能力はあると思うが、硬直化社会の破壊力が見えないのです。
挙党一致だとか、衆知を集めるとか、絆が大事とか、国民が主役だとか、やれ王道・常道がどうのこうとか、国民が主役などと耳さわりの良い言葉では、現実の世界を破壊する力がないですね。
民主党の中で、「破壊」のビジョンを持っているのは、小沢一郎氏でしょうね。」”
”「日本の再生の最大の障害は、既得権社会の常識で、年寄りの跋扈であり、再生には、破壊が不可避であり、過去の延長線上の「理」では「破壊」できないと思いますね。」”
と、固定観念のない先鋭的・革新的な人物に、日本の将来を委ねたいと書きました。
そして、本ブログ「ポスト菅:馬淵澄夫議員を支持ですね。」で、「財政健全化」は、当方も賛同できるが、『社会保障と税』では”「財政が健全化し、国滅び」”の政策のテクニック論に過ぎないとし、馬淵澄夫・前国交相は、「文藝春秋」(2011.9)で、政府の「社会保障と税の一体改革」案は、経済成長を前提とした議論が抜け落ちているとし、「成長と社会保障と税」を一体的に考えるべきと主張しており、馬淵澄夫・前国交相を支持しますと。
当方は、小沢一郎氏については、本ブログ「渡辺乾介氏:「強制起訴は、小沢氏の最大・最高の真剣勝負だ」、「自己改革の発信力が問われる」と」で、政治記者の渡辺乾介氏が「強制起訴は、小沢一郎氏にとっては、政治家としても人間としても、最大にして最高の真剣勝負で、再び自己改革と発信力が問われる」との発言に接して、
”「当方も、渡辺乾介氏の小沢一郎論には同感する思いであり、理不尽であろうが、自己変身し、世間のいう「政治とカネ」問題を世間のいうやり方で世間を納得させる「能弁の小沢一郎」を期待しますね。
逆に、従来の小沢スタイルから変身できなければ、小沢一郎氏の神話は時間とともに減退する事は明白でしょうね。」”
と、小沢一郎氏は意識して、自己変身が必要とし、本ブログ「小沢一郎氏:権力闘争とし、断固闘うには、・・・自己変身が不可欠」と、不条理・理不尽であろうが、自己変身が不可欠と書き、代表選で菅直人氏に負けた際に、本ブログ「敗者の小沢一郎氏が即やるべきことは後継者を指名する事です」で、
”「マアー、結果が出た以上は、愚痴を言っても、何も解決せず、愚痴は言うほど惨めになりますので、小沢一郎氏は、まずは、後継者として、細野豪志氏、原口一博氏、松本剛明氏らを指名することですね。
そして、「新 日本改造計画」を推敲し発表することですね。
どうせ、個々に価値観の違う集団の全員参加型の政治などありえず、現実は「数とカネ」のパワーゲームであり、日本社会は破滅に進むでしょうから、来る政局まで傍観することが賢明でしょうね。」”
と書きました。
この度の代表選で、小沢一郎氏は、ベストではないが、ベターの海江田万里氏は支持しましたが、小沢一郎氏グループに、小沢一郎氏の後継者が育っていないことが、致命的な問題です。
この代表選の結果を鑑みすれば、小沢一郎氏は、後継者候補に、馬淵澄夫氏も一考かと思いますね。
ただ、小沢一郎氏の党員資格停止問題が話題になりましたが、メディアが批判する資格は無いと思いますね。
ブログ「一市民が斬る!!」様のエントリー『8月25日 江川紹子氏が、チェック機能放棄のマスメディアに代わって、陸山会裁判の真実報道!(週刊朝日)』で、江川紹子氏が「週刊朝日」に寄稿した「陸山会裁判」を一読すれば、如何に、日本社会は「不条理・理不尽」が正義面しているのかと思いますね。
マアー、野田佳彦氏は、徹底的な現実主義の道「中庸」を大事と表明していますね。
野田新政権は、無難な道を選び、限りなく、自民党体質に同化してゆくでしょうね。