傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

孫正義氏の「メガソーラー」構想は拙速の感ですが?

2011-05-31 02:23:56 | 社会

孫正義氏の自然エネルギーの普及を目指した「自然エネルギー協議会」が掲げた「メガソーラー」構想は、着眼はわかるが何か拙速の感じがします。
当方は、孫正義氏の脱原発を自然エネルギーに代替する着眼・スピード感に驚嘆で、凡人にはメガソーラー構想は拙速の感ですが?

当方は、孫正義氏については、本ブログ「日本の再生は、異才の人物に賭けるしかない(雑感)」、「ブログ「カナダde日本語」が孫正義氏を尊敬(雑感)」らで、硬直化した日本社会には、革新的・挑戦的・行動的な異才の孫正義社長に委ねたいと期待しています。

ブログ『「小さな政府」を語ろう』様のエントリー『孫氏の自然エネルギー構想はいばらの道』の、
”「孫氏の提唱する「メガソーラー」のような集中型発電所は、ソーラーハウスより効率的だが、ATの原則に反する巨大技術であり、巨額の設置補助金と固定価格買い取りによって利用者の負担を増やす「不道徳」な技術である。それはガンディーの「経済的自立」という条件さえ満たしていない。

菅直人首相は25日午後(日本時間26日未明)に経済開発協力機構(OECD)で行った演説で、「家屋への太陽光パネル設置1000万戸」という具体的な目標を掲げました。
 例によって根回しもなく唐突に発表したようですが、その内容について、あえて肯定的に批評したいと思います。


自然エネルギー協議会が、休耕田等を利用した大規模太陽光発電(メガ・ソーラー)で電力供給をしようと言う、野心的な試みを

その孫氏が5月25日記者会見を行い、自然エネルギーの普及を目指す「自然エネルギー協会」を19道県と共同で本年7月に設立すると発表しました。孫氏の自然エネルギーへの取り組みは3月11日の東日本大震災による福島第1原子力発電所の事故を見て、原発の危険と将来性への不安から出発したものです。スピード感と実行力には驚くしかありません。

孫氏の手がけた事業の大半は失敗撤退していると言っても良いほどですが、これは孫氏の企業家としての無能さより、意志決定が早く的確だという証明と言えます。新銀行東京のように硬直的な組織の運営する事業は破綻するまで撤退できないことが普通です。

今回の自然エネルギーへの取り組みも、携帯電話のように孫氏が電力業界に風雲を巻き起こすかもしれませんが、それは自然エネルギーによってではなく発送電分離のような新しいビジネス環境を孫氏が存分に活用することで達成されるでしょう。孫氏ほどの事業家が自然エネルギーと心中する気はないはずです。

とは言っても孫氏の日本のエネルギーを何とかしたいと使命感は本物のようです。日本のエネルギーがこのままで良いはずはありません。しかし日本のエネルギー問題を自然エネルギーで解決するのは相当控えめに言ってもいばらの道でしょう。

もしかすると自然エネルギーは孫氏にとって秀吉の朝鮮征伐になってしまうかもしれません。多くの優れた経営者、事業家が自分の成功体験を全く違うビジネスモデルに適用しょうとして失敗したり、環境の変化に気づかず晩節を汚しました。孫氏がいつまでもみずみずしい発想の豊かさと決断の速さを失なわないことを祈るばかりです
。」”

と、同様な感想を持っています。

孫正義氏は、当方のような「長い物には巻かれろの適当」な人間と違い、熟慮し究極的な事業感・使命感を持っているおり、「メガソーラー」「風車」などは、呼び水でないかと思われ、「休耕田」耕作放棄地」および「放射能汚染された田畑」の活用は、当面のテーマではないかと思われ、メガソーラー・風車発電の大規模化による事業については序の口ではないかと思いますね。

「週刊ポスト」(5/6.13)の記事佐野眞一氏が孫正義氏とのインタビュー記事『私欲に非ず』では、孫正義社長が自然エネルギーでの脱原発へ「20年間、太陽光発電による電力の全量買取制度、買取価格40円」をキーワードを提起していました。
当方が拙速ではないかと思うのは、事業成算ありやの実業家のスタンスでなく、人間・孫正義の現われではないかと思われるからです。

「週刊ポスト」の記事に、

佐野:”「震災翌日からリアクションを起こしています。その衝動の理由は何だったのですか。」”
孫正義:”「津波から逃げたときにお母さんとはぐれてしまった小学5,6年生ぐらいの女の子が、翌日、海に向って『お母さん、お母さん』と叫んでいるシーンをテレビで見て、涙が止まらなかった。
でも僕らには、ほんとに小さなことしかできない。
自分の非力さに腹が立って、悔しくて仕方がなかった。
それこそ、人生観が変わるぐらいのショックでした
」”

佐野:”「連載後、お父さんからの手紙に、『正義は経営者として器量の大きさを実行しなければ本当の男にはなれません』と書いてあった。
その後まもなく、被災者への義損金として孫さんの100億寄付が報じらました。
お父さんは寄付について何か言っていましたか
」”
孫正義:”「私の寄付のことは勘弁してください。
ただ、親父は電話でまっさきに喜んでましたよ。いいことしたなって。
後で、ふと思いましたが、僕がまだ小学生のとき、兄貴と一緒に障害者の施設につれていかれたことがあるんです。そこで親父が何か寄付をして、手助けをしていた。
やっぱり、子どものときのそういう経験って、潜在意識のなかに入っていますよ。当時は親父だったまだ貧しかったですよ。
だから、親父も貧しいなかでも精一杯自分のできる範囲でしていたということを、親父から電話がきた直後に、ふと思い起こしました
」”


佐野:”「政治家なら、やることをやれと」”
孫正義:”「僕は福島に行く前日、西日本を中心に17の県知事に直接電話でかけあって、合計30万人分の被災者の受け入れ枠をとっていたのです。
佐賀県だけで3万人。
避難民が20数万というから、じゃあ30万人分、屋根付き、畳付き、風呂付き、無償で受け入れます。
食事も病院も学校も、全部受け入れ準備をしますと、そのうえで福島に乗り込んだ。
僕はただ理想論をいってんじゃない
」”

当方は、この部分に接して、孫正義社長の人間性と人間力に魅力を感じました。

凡人の適当な当方が、メガソーラー構想は拙速ではないかというのは、感覚での話です。
福島原発で脱原発の潮流になり、電力自由化が再浮上し、発送分離が賑やかになっていますが、当方は、発電・送電・配電の分離なり、自由化が必要ではないかと思いますね。

東芝が、海外のスマートメーター大手を買収を合意という報道があったが、世の言う”「スマートグリッドは、家庭や工場に設置したスマートメーターから電力消費に関する情報を通信回線を通じてリアルタイムに発電施設などに送信し、発電を効率的に調整する仕組み。」”であり、自産自消の発電量を把握するには、スマートメーターが不可欠であり、電力線通信では限界であろうから、既存の通信回線と接続となると思えますね。

また、パナソニックが、藤沢の工場跡地に、スマートタウン構想を発表しましたが、狙いは、家まるごとソリューションですが、当然、電力会社など外部接続が不可欠です。

脱原発には、自然エネルギーによる大規模発電と自産自消の発電との有機的な接続が必要になり、単なる発電の代替や電力利用者の制御は序の口でしょうね。
孫正義社長のメガソーラー構想は情報化社会の入り口で、個人・家庭・社会との接続が出口の部分でないかと邪推しますね。
孫正義社長の構想力・洞察力について、凡人の当方がとやかや言うことこそ拙速ですね。



1 コメント

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以前からの構想 (大分人)
2011-07-21 10:21:51
ここも参考にしてください
http://www.kms.mu/
以前からの計画です。
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