失敗の本質 戸部 良一 寺本 義也 鎌田 伸一 杉之尾 孝生
★★☆☆☆
私には難しかったです。
ただ、つまらない1冊と切り捨てるには、威厳があります。
戦争を取り上げているからなのか、批判めいたことを口にしづらい重さが。
私の文庫本の帯には、小池百合子東京都知事が登場しており、
「都庁は敗戦するわけにはいきません!」
とあります。
戦時中とコロナ大流行の現代が何度か重なりました。
成功体験にしがみつきがち、
正しい情報の入手を怠りがち、
情に脆く、精神論を振りかざしがち。
失敗のポイントはそんなところなのだと。理解しました。
イスラム国の行いを見て、北朝鮮の様子を見て、何を考えているのかと思いますが、約70年前の我が国も同じようなものだったのだろうと想像します。
「やられたらやり返す」の構図は変わっておらず、鬼滅の刃のブームも鬼にしてみれば、惨殺されるだけで。
右向け右になり過ぎないように、色んな主張ができる世の中であってほしいと願います。
戦争なんて、いつ、いかなる理由で勃発するか分かりませんので、私の周囲の人が、殺し合いに巻き込まれることがないよう心から祈ります。
ふと、そんなことを考えさせてくれる一冊です。
頭に来てもアホとは戦うな! 人間関係を思い通りにし、最高のパフォーマンスを実現する方法 田村耕太郎
★★☆☆☆
タイトルだけで十分でしたのに。
本文中にも「アホ」が何度も出てきて、マイナスのエネルギーを頂戴します。
タイトルとは深い関係があるとは思えない、政治家時代のエピソードがやたらと多く。
「戦うな!」という一方で、若い頃はアホと「戦ってみろ」との主張もあり。
もっと違うメッセージの出し方があったのではと思えます。
菅さん(現総理)、青木さん(元参議院議員)、自民党内政治、国会、選挙関係よもやま話に興味がある方にはふむふむと思える箇所があるかと。
アホと戦わないの意味は、
人の気持ちはどうでもよく、自分の目の前にあることに集中せよ。だと理解しました。
(人生は不条理なものと思え。何が起きても動じない心を持て。)
たしかに、家庭内でも職場でも、争いごとに巻き込まれると、時間とエネルギーを消費しますよね。
私も不戦に賛同です。
Wikipediaを見たところ、2010年7月、第22回参議院議員通常選挙で落選。
政治家としての活動は、悔いを残して終えられた様子のため、自戒の念が込もった一冊なのかもしれませんね。
読みたいことを、書けばいい。 人生が変わるシンプルな文章術 田中 泰延
天才肌。
★★★★☆
いかにも変わった方ですが、嫌みな感じはないです。
元気をもらえる本です。
で、文字が大きめです。
前職(広告代理店)の職業柄、ムダを省いて、要点のみを伝えることに特化してきたため、
ページを稼ぐのが大変だったようです。(冗談と思われますが。)
本書の内容をまとめようとしたら、まさにタイトルと同じです。
非常に、ストレートで、分かりやすい本なのだと。
披露するテクニックは独特で、
自分が楽しいことを書く。
それに尽きる。
楽しく書かなきゃ続かない。
書くこと=調べること、とも。
睡眠時間を削り、腰が痛くなり、挫折しそうになる。
読ませる文章を書くことは、まさに身を削る作業なのだと、改めて知ります。
ご自身の作品(文章)を本書の中で紹介するのではなく、QRコードから参照させる作りとなっています。
ちょっとたくさんありすぎて、二の足を踏んでいますが、近いうちに1作品を読みます。
私、向上心がありますので。
今後のさらなるご活躍を期待します。
すごい準備 誰でもできるけど、誰もやっていない成功のコツ! 栗原 甚
★★☆☆☆
求めていたものと違いました。
ズバリ、芸能界・裏話、あれこれ。
ですね。
そもそも、表紙がかわいすぎました。
硬派なビジネス書でないことには、もっと早く気づけたはずです。
ついでに、圧倒的に「交渉術」に重きを置いた本です。
仕事を「早くさばく」テクニックに期待して、本書を買った私の敗北です。
タイトル、サブタイトルからは、そこが見えにくくないですか?
芸能界裏話が前面に出ていますが、「交渉術」に関しては、ページを割いて独自の手法を披露します。
時間と手間を惜しむ人には向かないテクニックに見えます。
著者は、現役バリバリのプロデューサー。(日本テレビ)
上田晋也(くりぃむしちゅー)、マツコ・デラックス、吉田栄作、織田裕二
マネーの虎、天才バカボン(実写ドラマ) など
が、登場します。
エンタメ作品として、サクサク読めます。
広告代理店、コンサル、マスコミ。
ビジネス書界のネタ元、トップ3ですね。
エピソードがたくさんあるから、引き合いがあるのでしょうね。
★★☆☆☆
すぐやるシリーズ
こうして読んだ本を振り返ると、この手のタイトルにめっぽう弱いのだと気づきます。
私の場合、脳が、カラダが、潜在的に求めているのでしょう。
自分の弱点には気づいているのですが、
どうにも進歩しないようです。
タイトルに目を奪われ過ぎて、我知らず、同じ本を2冊買うことも。
本書についてですが、
「10秒あれば、充分だ」なんて、帯に書くから、期待したのに。
心に残ったのは、出てくるマンガのキャラがかわいいかったな、です。
テクニックの実践にひと手間(道具や場所)必要で、その効果が大きくなさそうに見え。
私のようなものぐさには向きません。
新しい発見、背中を押してくれるようなメッセージにも出会えなかった気が。
気分と視座の転換
≒
「紙に書いて頭を整理する」、
「上司、他人目線で考える」
私のがんこな「すぐやらない癖」には、効き目がないようです。
いつの日か、「すぐやるシリーズ漁り」から脱却する日が来ることを祈ります。