夕陽亭にら屋

愛犬と安穏な生活

世界名作劇場  あるシュナの少女ハイジ 前編

2009-06-10 20:18:50 | お友達
このお話は、とある、のどかな村での出来事です。
埼玉県のとあるところに、おじいさんワンコがいました。
「きょうもよのなか、平和じゃのー」
名前はアルムおんじ(にら)、かなりの高齢ですが一体いくつになったのか、村の人々も誰も知りません。
「おっと、落ちるとカッコわるいから、はやくおりなきゃ・・・」
アルムおんじはいつも、高いところで、皆の様子を眺めています。
「おじいさ~ん!」
ハイジ(ココ)です、山の子とは思えないほど、とっても色白です。
「アタシに近寄ったら、吠えるわよ! 女王様とお呼び!」
ハイジは昔、地元で名の知れた不良でした。
「ひゃっほ~い!」
お人よしのペーター(ナナ)を従えて、ブイブイいわせていました。
「アイツが勝手についてくるだけよ! 好みじゃないのよ、ホントは」
素直になれないハイジでしたが、アルムおんじと出逢って、変わりました。
「ホントウはわるい子じゃ、なかったんじゃ」
アルムおんじの愛で、生まれ変わったのです。
「シャバの空気はおいしいわ~!」
器量良しで気立ての良い娘に成長しました。
「うっふ~ん、イイ気持ち~!」
ちょっと色気づいたりもしました。
「シャバって、おやまのことですか?」
ヨーゼフ(バジル)です。
陽気な若者(セントバーナード犬)です。
「アタシのこのボールは誰にもわたさないよ!」
こちらはロッテンマイヤーさん(ジュニア)、彼女はボールだけを愛し、マイペースで生きていました。
そんなある日のことです。
「助けて~、ここから、出して~!」
トラブル発生です。
柵の向こうで、助けを求めるロッテンマイヤーさんを最初に見つけたのは
「あっ、ろってんまいやーさんがはさまってる・・・どうしたらいいの~!」
通りがかったヨーゼフでした。
「ちょっと~そこの犬! はやく、たすけなさい!」
「そうだ、吠えればいいんだ! ボクは吠えるのが大好きなんだ! 吠えるぞ~」
ヨーゼフは、力の限り吠え続け助けを呼びました。
その叫び声を聞きつけたのは
「ワタクシではございません」
涼しい目のセバスチャン(友情出演サスケ君)ではなくて・・・
「なんだ、なんだ、どうした、どうした」
野次馬アルムおんじです。
年寄りなのに、すばやい対応でした。
「ハァ~たすかった、ひどい目にあったよ!」
無事に救出されました。
今回のことで、ヨーゼフが案外便利だと勘違いしたロッテンマイヤーさんは
「コイツと暮らすことにしたよ」
ヨーゼフを街に連れて行くことにしました。
「あの子は街で暮らすよりも、ここで走り回ってるほうが幸せなのに・・・わかってないわねー、きゃんきゃん泣くわよ~」
ハイジは、世の中のことが少しわかりかけてきました。
「ボクは一生ハイジを守るんだ!」
「ペーター、低燃費~! しかたないから、私はこの子で妥協しておくわ」
そうです、みんな、妥協しながら、大人の階段を上るのよ。
「わたし、クララ、箱入りムスメよ」
街のお金持ちの子、クララ(ジジさん)は、たまたま埼玉にやってきて、アルムおんじと会いました。
「おじょうさん、わしの好みにぴったりじゃ~!」
「いや~ん!」
アルムおんじに迫られて、必死に逃げるクララ。
一気に悪かった足が治り、軽やかに走れるようになりました。
「クララ~ 立てるんだね、走れるんだね~! ヨカッタね~!!」
みんなとても喜びました。

* 続く *



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