何一つ誇れぬ僕の自室には星屑いれるゴミ箱がある
夕焼けが夕焼けとしてあるためにポプラを植える人達の列
初めから数えて22本目はジョシュアと名付けた貴方のポプラ
夕焼けが空を焦がしてしまうので明日の日傘を準備してあげよう
「ねえ、ジョシュア、貴方を賢くしてあげる」そう呟いて彼女はくちづけ
夕焼けがあり続けるためにいるポプラの番人日給一万
彼女無きポプラの前に立ちながらルージュのあとをなぞる中指
夕焼けの海へと宇宙飛行士は落ちて地球の青さを忘れた
ジョシュア、その刻印がただ一つ君を物にたらしめている
夕焼けが無くなる夜の浜辺には「チチキトク」知らせるボトルシップが
初めから数えて22本目のポプラに落ちる雷の夢
夕焼けの色したコートを着て回るポストマンらは定時退勤
僕はまた彼女のことをただみてる ジョシュアのあとに座る彼女を
夕焼けの続くおかしなこの町のポプラのベンチでただ夜を待つ
「ねえ、ジョシュア。これが恋と知ったのは、貴方がうたれた雷の夜よ」
初めから数えて22本目はジョシュアと名付けた貴方のポプラ
夕焼けが空を焦がしてしまうので明日の日傘を準備してあげよう
「ねえ、ジョシュア、貴方を賢くしてあげる」そう呟いて彼女はくちづけ
夕焼けがあり続けるためにいるポプラの番人日給一万
彼女無きポプラの前に立ちながらルージュのあとをなぞる中指
夕焼けの海へと宇宙飛行士は落ちて地球の青さを忘れた
ジョシュア、その刻印がただ一つ君を物にたらしめている
夕焼けが無くなる夜の浜辺には「チチキトク」知らせるボトルシップが
初めから数えて22本目のポプラに落ちる雷の夢
夕焼けの色したコートを着て回るポストマンらは定時退勤
僕はまた彼女のことをただみてる ジョシュアのあとに座る彼女を
夕焼けの続くおかしなこの町のポプラのベンチでただ夜を待つ
「ねえ、ジョシュア。これが恋と知ったのは、貴方がうたれた雷の夜よ」
ただいまは義務となってリビングのぬるい牛乳 面を震わす
ただいまと家族にただいま話しかけただいまはまだただいまのまま
切なさを胸に抱えて帰る夜は玄関ドアにただいまと言う
朝の床夢の旅路に疲れ果てただいまと言いおかえりを聞く
ただいまを言いに行くため少年はそのエロ本にさよならと言う
君にはもう好きな人がいるのだろう それでも夜は待ってくれない
満月に押し潰されてしまう夜 それでも月は落ちてこない
秋風が君にも同じく吹いている それでも風は肌寒くある
ひとりきり歩いてしまうひとしきり それでも僕は街を知らない
さっきまで見上げていたのに満月がどこにもいない声もしない
ライターを貸してあげた浮浪者の笑顔は僕にとても似ていた
うそぶいて吐き出す煙満月へ 届きはしないエクトプラズム
ニコチンとタールで出来た東京の雲は分厚い月隠すほど
大人にはきっとなれない僕たちはピーターパンにもなれないけれど
クロニクル 夜をくゆらす人波の中でクロール 押し潰される
八月の終わりが夏の終わりなら何かを始めなくてはいけない
開戦の口笛が一つ鳴り響く ヤングフォークに歌はいらない
デイトリッパー僕たちの体では短歌は二度死ぬいまかいまかと
僕たちのダンスを止める事なかれ 短歌はこうして三度目も死ぬ
アクロス・ザ・ユニバース カブトムシたち 三十一文字では何も歌えぬ
初めての短歌を亡くした夜なのに今はとにかく君に会いたい
参列者 父、母、君と、ジャンガリアンハムスターたち 僕はいらない
明日からは三十一文字の定型に嘘をはめ込む 人にあらずや
明日
秋が来た、何も変わらぬベッドの上で、去年も秋は来ていたと知る。
太陽が見えるまでなら今日だから急いで鋏で前髪を切る
散髪の跡は流れて消えてしまう 短歌はこうして死ぬのだと知る。
よく晴れた通りがあるから外に出るついでにすこし、君に会いに行く
街路樹の散髪の跡豪雨では流しきれない短歌もある
ふかしいも食べたい君はこの先で落ち葉を集めているのだろうな
捨てきれぬ短歌の束と芋を焼く 短歌はこうして生きるのだと知る。
紅葉の効用確か高揚と君はこう言う「ショートソング、フォーユー」