先月でしたか、キッチンで遅い夕餉の支度をしながら、ラジオを聞いていたときのことです。
それはお気に入りのパーソナリティーが務める一夜限りの特番で、「(音楽以外の)あなたの好きな日常の音って何?」をテーマに放送されたものでした。
番組の最初の10分ほど聞いて、「この内容で、1時間もつのか~?(笑)」と思いながら、包丁を握ってました(あぶな~)。
たしか、男女別にアンケートをとっていて、男子の好きな音のベスト5には、ビデオテープが機械に飲み込まれるときの音とか、カメラのシャッター音とかバイクのエンジン音、電車の音など、機械的なもの・理工学的なものが多かったのですが、女子は傘に当たる雨音や、料理中の音(トントン・グツグツ・ジュージュー等)など、どことなく詩的で文学チックな香りが感じられる傾向がありました。
。。。。。。
さて、自分はどんな音が好きか考えてみました。
年末に東京で雪が降ると、多くの車がチェーンを装着するのですが、車内で聞いていると、まるでトナカイが引いているソリの音みたいで好きです。
雪って言えば、遠い昔、冬に青森へ行ったときのことでした。
早朝、布団のなかで目覚めたときに耳に入る静寂。
雪が音を吸うせいでしょうか、それはそれは静かを通り越した静けさでした。
そんな時に、ふいに屋根から滑り落ちる、雪の固まりのドサッて鈍い音。
ひとつひとつの音が、とても印象に残る真っ白い音でした。
青森で思い出しました。
夏休みで長期間、田舎で滞在してた時のことです。
従兄が持っていた、『波』ってタイトルのLPレコードが好きでした。
A面にはジャマイカで収録された波打ち際の音が、B面にはそこでくつろぎながら、打ち寄せる波音をバックにウクレレを爪弾く、というものでした。
どちらもレコードの終わり頃に(記憶が曖昧ですが)海鳥の鳴き声が遠くで聞こえて来てF.O.…という、当時ではまだ珍しいヒーリング・アルバムでした。
これを聞きながらのお昼寝が、涼しくて大好きでした。
風鈴や花火大会の音で涼しく感じるのと、ちょっと似ているようでいて、まったく違うようでもあり。。。
あ、最近使っていないので忘れていましたが、電気カミソリで剃ってるときのヒゲの音も好きかな(笑)。
反対に苦手な音と言えば、深夜の壁掛け時計の秒針の音とか、やはり深夜のシンクに水がポタポタ落ちる音、定番の黒板を爪を立てて引っかく音が
あ~、思い出しただけでも。。。