日本刀鑑賞の基礎 by ZENZAI  初心者のために

日本刀の魅力を再確認・・・刀のここを楽しむ

脇差 粟田口忠綱

2017-02-01 | 脇差
脇差 粟田口忠綱


脇差 粟田口忠綱

 二代目忠綱の、初代を想わせる作。地鉄は大坂の刀工らしく良く詰んだ小板目鍛えで細かな地沸が付いて潤い感がある。刃文構成は見るからに足長く入る備前伝互の目丁子出来。互の目の頭が高低変化し、焼深く、所々に飛焼も配した華やかな構成で、足が長く入る特徴も掟通り。この足を長い金線を伴う沸筋が切って流れる。互の目丁子状に連なるところから南北朝時代と言うより鎌倉中期の備前刀を基礎としているようだが、焼刃が沸を主体としており、刃中を縦に流れる強い金線と沸筋も江戸期相州伝隆盛による影響に他ならない。
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