旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

人生のそばから 十日町「小嶋屋本店」

2019-04-30 | 旅のアクセント

 信越国境の豪雪地帯でも深い残雪が消えるころに十日町を訪ねた。
越後妻有の、布海苔(ふのり)をつなぎに使ったコシの強い「へぎそば」を食べるため。

駅から歩いて10分、へぎそばの名店小嶋屋本店は、GWの親戚一同的グループで満席。
素朴で耳にやさしい新潟弁が飛び交ってなんだか良い雰囲気だ。

突き出しの野沢菜、きんぴら、雪下人参を肴に、淡麗辛口の "松乃井" を冷でやる。
淡麗辛口でほろ酔いになったところで "へぎそば" をズズッといただく。

本当は大きな片木の5~6人前を、大勢でいただくのがお作法。お一人様はちと寂しい。
それでも地野菜の天ぷらと一緒に美味しくいただいて満足なのだ。

2016/04/30

 
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Wind is blowing from the Pacific

2019-04-29 | 日記・エッセイ・コラム

 可憐な "ネモフィラ" が、みはらしの丘を青一色に染める。
やがて丘上で空の青と溶け合う風景は初夏の輝きに満ちています。

北アメリカ原産の一年草の和名は "瑠璃唐草"、英名は "ベイビーブルーアイズ"。
どちらも素敵なネーミングですね。

国営ひたち海浜公園は、今が見頃のようです。
爽やかな「青」に埋もれてみましょうか。 

2017/04

魅せられて / ジュディ・オング 1979

 

 


夢のくにへ ディズニーリゾートラインを完乗! 

2019-04-28 | 呑み鉄放浪記 私鉄編

 アイボリーにオレンジのラインが波打つ、愛らしい6両編成の電車がやって来た。
GWだから、人並みに夢の国を訪ねた。否、正しくは夢の国の玄関先で飲んできた。 

 

車両の窓には様々な表情をしたミッキーマウスが並ぶ。吊皮もミッキーだ。 
東京ディズニーランド・ステーションから乗ってきた子どもたちが興奮している。
吊皮を掴みたいと、若いパパに抱っこをねだる。なんだか懐かしい情景だ。
駅々にはキャラクターのブロンズがおどけているね。 

6両編成が時計と反対回りに3/4周すると東京ディズニーシー・ステーション。
ゲートは旧いヨーロッパの街を模しているのだろうか。 

東京湾とパームツリーを背景に、今度はブルーラインの6両編成がやって来た。
リゾートゲートウェイ・ステーションまでを滑るように走ると、ラウンドトリップ了となる。 

 

駅のエスカレーターを降りて、BAR RICK CERVEZA。名前のとおりスペイン・バルだ。
11時の開店に一番乗り、決して名誉なことではないが。
"Mahou" はマドリードを代表するビール、昼前のビールが浸みわたるね。
タパスは "イワシノマリネ" と "モッツアレラチーズと生ハムのフリット" を。
こんな週末はご機嫌だね。バルはボクにとって夢の国かも知れない。 

ディズニーリゾートライン 5.0km 完乗 

 

夢の中へ / 井上陽水


旧東海道・品川宿でBiz-Lunch「裏馬場」

2019-04-27 | Biz-Lunch60分1本勝負

 最近、ランチ遠征は北品川に回帰している。何しろ美味い店が多い。
4年前に最初に訪ねた「裏馬場」は、この頃ジビエ串が売りだ。もちろん夜の話し。
で、今日は "牛ハラミステーキ(ワサビおろしポン酢)"、ジューシーな肉をさっぱりといただく。
ご飯ばかりか納豆がお替り自由って楽しい。
午後2時近く、厨房の大将は夜の仕込みに余念がない。今度は呑みに来ようか。 

 
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私のハートはストップモーション / 桑江知子 1979


旅するどんぶり 那珂湊「海鮮丼」

2019-04-25 | 旅のアクセント

 可憐なネモフィラを観に国営ひたち海浜公園へ向かう呑み鉄の旅、那珂湊に途中下車。
新鮮な海の幸の販売店や魚料理屋が軒を連ねる「おさかな市場」は大混雑。
賑わう通りから一筋入った町の寿司屋「浜よし」になんとか席をみつけた。
ホタルイカを肴に生ビールを始めたまでは良かったけど、"海鮮丼" の着丼まで小1時間。
ちょっと興ざめ、それでも良いところを切ってもらった上等な丼はなかなかの美味でした。 

2017/04/25

 
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旅するどんぶり 伊勢外宮「伊勢玉子うどん」

2019-04-23 | 旅のアクセント

 伊勢神宮は外宮から参拝するのがお作法。
外宮の正式名称は豊受大神宮。豊受大御神は天照大御神に食事を供する役目をお持ちだ。
参詣後、大正5年創業の伊勢うどん専門店「中むら」で名物 "伊勢玉子うどん" をいただく。
煮干と鰹節のだし汁、地産のたまりを大釜で煮込んだタレと、モチモチした麺が美味しい。

2016/04/07


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夕暮れ東京散歩Ⅻ 神楽坂にて 都営大江戸線を完乗!

2019-04-21 | 呑み鉄放浪記 私鉄編

 光が丘から都営大江戸線で都心に横たわる6の字をなぞってみる。
これを呑み潰すと都営線も完乗になる。と云うことで、この週末も東京夕暮れ散歩。 

槌音響く国立競技場駅。TOKYO2020にむけて、工事が急ピッチで進行する。

 

麻布十番に途中下車したら「総本家 更科堀井」に向かう。
寛政元年(1789年)創業の老舗は、激戦区の麻布十番にあって人気の蕎麦処だ。

 

店が季節の酒に択んだ広島の "天寶一 華風車" は、穏やかな香りと優しい旨味の純米吟醸。
ご自慢の "玉子焼き" を肴に一杯愉しんだら、"太打ち" をズズッと啜る。
そばの実を殻ごと引いた粉で打つ "田舎風そば" が、香りとともに美味しい。 

      

 麻布十番の次は赤羽橋。
この界隈から見上げる東京タワーは美しいと思う。紅い穂先が青空を突く。 

大江戸線が旧築地市場直下を通って隅田川を潜る。月島へ渡ると勝どきに停まる。
勝鬨橋の名は、日露戦争における旅順陥落祝勝記念として設置された「勝鬨の渡し」に因む。 

門前仲町、清澄白河を抜けると、8両編成は両国に滑り込む。
令和で最初の大相撲夏場所は、アメリカ大統領が杯を授与するとか、しないとか。 

 

 牛込神楽坂を降りる。神楽坂通りから白銀公園方面に路地を入ると粋な立ち呑みがある。
黒塀に淡い提灯ともる小料理屋、その古民家の土間がウェイティングバー的なスペースだ。

 

引き戸を開けると4畳半程の広さの土間、正面は暖簾が掛かる調理場。
左右の壁面には磨き上げたカウンターが張り出している。10人も立てば満員かな。  

 

黒い土壁にチョークで書かれた品書から "油揚げのネギ南蛮味噌焼き"、それと生ビール。
お代は先払い。肴の用意ができると、暖簾の小窓から声が掛かる。どれも300円也。

 

酒は奈良の "篠峯 山田錦純米"、爽やかな口あたりの無濾過生酒だ。
カウンターの小皿には "豆腐の味噌漬け" と "鯖へしこ"。これで2~3合いけそうだね。 

後からの客人に席を譲ったら牛込神楽坂へ。おとなの街を堪能したら、残る駅は5つ。
8両編成は、都心におおきなループを描いて、都庁前の降車専用2番ホームに滑り込む。
麻布十番、神楽坂と粋に呑んだ大江戸線、意外にも乗車1時間20分の長旅なのだ。

東京都交通局・大江戸線 光が丘~都庁前 40.7km 完乗 

      

センチメンタルシティー / 草刈正雄


人生のそばから 北品川「そば処いってつ」

2019-04-20 | 旅のアクセント

 "二八そば" をツルり。北海道は幌加内産「ほろみのり」だそうです。
幌加内、日本有数のそばの産地なんですね。知りませんでした。
人口わずか1,500人の町を南北に貫く国道沿いに、なんだか気になるそば処が点在。
行ってみたいな、JR深名線が走ってた頃なら呑み鉄で訪ねたのに。すでに廃線。
単車復活したら行けるかな。なんて妄想しながらのランチなのです。 

ところで付け合わせの小丼は "あさり丼"。
品川宿では街道のすぐわきから遠浅の海が広がり、あさりも海苔も獲れたそうだ。
宿場の茶屋風情の「いってつ」で北海道と江戸前と愉しんだ60分1本勝負なのです。


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サンタモニカの風 / 桜田淳子 1979


一酒一肴 新御堂筋・西屋「秋鹿」

2019-04-18 | 津々浦々酒場探訪

 

 "純米吟醸 秋鹿" もはじめまして。大阪・能勢町の酒は、キレもある旨みの超辛口ですね。
"おろし揚げ出し茄子" に温まる。こんな冷え込む晩には美味しい優しい肴がいいね。
思いがけず心地よいお店と旨い酒肴に巡り合って、ご機嫌な新御堂筋の週末なのです。

2018/03

      
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一酒一肴 新御堂筋・西屋「御前酒」

2019-04-16 | 津々浦々酒場探訪

 

 雨上がりの御堂筋線を千里中央まで乗って来た。
梅田に戻ってホテル近くの「西屋」で仕上げの一杯。若い兄さん達の対応が心地良い。
はじめまして、岡山は真庭市勝山の酒 "御前酒(ごぜんしゅ)" をいただく。
Cry Baby 無濾過生原酒はジューシーで余韻が楽しめる酒、"お造り3点盛り" に合わせる。
しめ鯖が美味しかったな。 

2018/03

      
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夕暮れ東京散歩Ⅺ 王子にて 都電荒川線を完乗!

2019-04-14 | 呑み鉄放浪記 私鉄編

 東京に唯一残る都電荒川線、いつのまにか「東京さくらトラム」と愛称がついている。
その面目躍如となるのが飛鳥山、花びら舞う音無橋のカーブをトラムが下って行く。 

都電の旅を早稲田から始める。早稲田停留場は新目白通りに大きな安全地帯を占めている。 

面影橋から学習院下は、かつてはサンシャイン60をバックにした撮影スポット。
今ではタワーマンションが立ちはだかっているね。
学習院下からの登り勾配を唸りを上げて駆け上がると鬼子母神前。 

 停留場から続くケヤキ並木を通って、安産・子育の神、鬼子母神堂を訪ねる。
樹齢約700年の大公孫樹(おおいちょう)が立派だ。
境内の駄菓子屋は親子連れに大人気、子どもには発見で、親たちには懐かしい? 

 雑司ヶ谷から台地を下ってくると、都電は大塚でJR山手線とクロスする。 

 

庚申塚で途中下車、ホームには甘味処「いっぷく亭」がある。手づくりおはぎが人気だとか。
軌道が渡るのは旧中山道(巣鴨地蔵通り)、とげぬき地蔵に向けて賑やかになる。 

 八代将軍徳川吉宗でが整備した飛鳥山公園は、300年前からの庶民の行楽の地。
約600本のソメイヨシノ・サトザクラが咲き誇って華やかな雰囲気なのです。
園内にある「渋沢記念館」は、新紙幣デザインの発表以来、賑わっているのではないだろうか。

 行程の半ば、王子停留場でJR京浜東北線と連絡した後、都電は下町をひた走る。
荒川車庫に併設の「都電おもいで広場」は土・日曜開放、小さな子どもは喜ぶんじゃないかな。 

 さくら色のトラムが西日に輝く。早稲田から三ノ輪橋までは1時間、意外と長旅だ。
ひとつ手前の荒川一中前停留所から、軌道に並行してアーケードが延びている。
映画に出てきそうなレトロなジョイフル三ノ輪商店街をぶらつくのも楽しい。 
さて、昼飲みができる名物酒場に一見さんが割り込める席は無く、王子まで戻る。 

 

 柳田公園に面した「宝泉」は地元で人気の大衆酒場、生ホッピーが飲める。
コの字カウンターが2つ、まだ空いているのに、女将からきっちり座席を指定された。
どうも三々五々やってくる常連客に定位置があるようなのです。 

 

お約束の "ハムかつ" に "マグロぶつ"、氷が入らないから "生ホッピー" は大盛りだ。
日本酒は燗も冷やも "白鹿" 一本、冷酒は300mlを二種類置いている。
"純米樽酒" の香りを楽しみながら、甘辛の出汁がきいた "肉豆腐" が美味しい。
さて、常連さんで席が埋まってきた。居場所がなくなる前に都電の旅を終えよう。

都電荒川線 早稲田~三ノ輪橋 12.2km 完乗

 

俺らの家まで / 長渕剛 1979


一酒一肴 長門市・よし松「長門峡」

2019-04-13 | 津々浦々酒場探訪

 

 長門市駅前ロータリーから「食の横丁」をぶらり。長門は「やきとりのまち」だ。
6~7分歩いて「お食事処よし松」、カウンターに地酒が並んでいる。
ご主人のお勧めは、純米無濾過 "長門峡(ちょうもんきょう)"、すっきりした味は萩の酒。
子宝和え、切り干し大根、照り焼き、お刺身、松花堂を肴に冷やで一杯。旨いんだな。

2018/03

      
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一酒一肴 宇部・炭匠 満「雁木ノ壱」

2019-04-11 | 津々浦々酒場探訪

 

 "岩国れんこん" を焼いてもらう。味噌か塩でいただく。肉厚でやわらかく美味しい。
2杯目は岩国の酒 "雁木ノ壱" を択ぶ。パンチの効いた飲み応えがある純米酒だ。
加水せず、火入れせず、濾過せず、搾りたての原酒が美味しい。
洒落た店で洒落っ気のない男のひとり酒。それでも愉しい時間でした。 

2018/03/09

      
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一酒一肴 宇部・炭匠 満「貴」

2019-04-09 | 津々浦々酒場探訪

 

 企業城下町には気の利いた店が多かな。そんな「炭匠 満」の格子戸を開ける。
広々としたカウンター席を、洒落たダウンライトが2席づつ照らしている。
女性を誘うには手札の1つになりそうなお店だな。
"本日のお刺身" は白身のラインナップ。塩でいただいて美味しい。さすれば吟醸酒を。
地元宇部の酒 "純米吟醸山田錦 貴" は、フローラル系の香り、後味さっぱりなのだ。 

2018/03

      
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東海道紀行12 掛川宿~袋井宿~見付宿

2019-04-07 | 東海道紀行

10:40「掛川宿」 00:00:00
 「東海の名城」と謳われた掛川城は、嘉永7年(1854年)安政の東海大地震で大半が損壊。
140年ぶりに木造で再建された三層の天守閣、白漆喰塗り籠めの真っ白な姿が美しい。
"東海道を歩く旅" 第12日目は、桜咲く掛川城下から天竜川をめざす。

掛川城に初めて天守閣を造り、城下の整備を行ったのは山内一豊。
内助の功の代名詞とも言えるその妻・千代、二人のレリーフが、街道筋の銀行の壁を飾る。
二人が戦国時代を駆け抜け、土佐24万石の大名となる「功名が辻」は大河ドラマになった。

その先、円満寺の表門は、掛川城の城内門「蕗の門」を移築したものだ。

Navi62-8 hair right(右折) 500m

Navi63 二瀬川交差点(左折) → <県道415号> → 大池橋交差点 0.6km

Navi64 大池橋交差点(左折) → <県道253号> → 川井交差点 9.3km

11:20「大池一里塚」 00:40:00
 大池橋西詰は火伏の神で有名な秋葉権現への参道との追分になっている。
秋葉山までは九里余、往時はここに青銅鳥居と常夜燈が在ったと云う。
広重の掛川宿図は、橋から見た秋葉山遠望を描いている。
さて、東海道は天竜浜名湖線ガードを潜って、日本橋から五十九番目の大池一里塚跡へ。 

Navi64-2 沢田IC北交差点(左折) 90m

Navi64-3 中山板金工業所(右折)

11:45「間の宿原川」 01:05:00
 善光寺橋を渡ると間の宿原川、金西寺に供える薬師餅を商う茶屋が軒を連ねていた。
この辺りは松並木が姿を現し、ここが街道であったことを物語っている。 

Navi64-4 同心橋東交差点(右折) 300mをR1と重複 

Navi64-5 同心橋西詰(左折) 

原野谷川を同心橋で渡ると名栗の立場跡、この先も松並木が続く。
同心橋の云われは、大名行列の随行の同心達がこの川原で食事をしたことに由る。 

12:20「久津部一里塚」 01:40:00
 久津部一里塚跡は日本橋から六十里目、袋井東小学校の敷地内に在る。 

 

医王山油山寺は、眼病平癒に利益のある寺、目の霊山として信仰を集めている。
掛川から袋井の間には何本かの油山参道が分岐し、路傍に道標を見ることができる。 

Navi64-6 新谷交差点(左折) 市道を40m

Navi64-7 白畑ふとん店(右折) 市道を350m

県道253号が415号に上書きされる新谷交差点付近は、街道の痕跡が消える。
交差点から南へひと辻、白畑ふとん店角にマップがあるので参考になる。
その先、秋葉山常夜燈鞘堂がなかなか風格がある。
古くから秋葉信仰が盛んな遠州では、集落毎に秋葉灯籠が建てられ、火が焚かれた。 

Navi64-8 袋井商工会議所裏(左折) 市道を70m

Navi64-9 袋井市役所南交差点(右折) 市道を60m

12:50「袋井宿」 02:10:00
 袋井市役所南交差点あたりが東見付跡、「これより袋井宿」の案内板が立つ。
江戸を発っても、京都を発っても、27番目の宿場は『どまん中』を強調している。 

Navi64-10 東海道どまん中茶屋(斜め左) 市道を60m 静橋北交差点で県道253号に戻る

本陣3、脇本陣0、旅籠50軒の袋井宿。
開設は宿駅制開始から遅れること15年、元和2年(1615年)のことだ。
遺構は残っていないが、東本陣跡に冠木門が復元され、雰囲気を演出している。 

広重は袋井のはずれの田園を描いている。
大木の木陰を利用した葭簀がけの茶屋で、駕籠かきと飛脚がのんびりと一服している。
背景にはのどかな田園風景が広がっている。 

京方の見付跡は御幸橋東詰。復元された高札場、土塁、常夜燈に見送られ、袋井宿を出る。

Navi65 川井交差点(直進) → <県道413号> → 加茂川交差点 6.3km

Navi65-2 松橋西詰(斜め右) 旧道を500m

      

13:25~14:15「木原一里塚」 02:45:00
 松橋を渡ると、右手に500mほど旧道を歩く。木原一里塚は南塚が復元されている。
ここ木原畷は三方原合戦の前哨戦が繰り広げられた古戦場でもある。
遠江に侵攻した武田信玄が陣を張り、ここで徳川家康の偵察隊と衝突している。 

 

道路端に「手打うどん」の幟を発見。袋井宿で食べ損ね、腹を空かして歩いてきた。
先ずはビールとコーラでお疲れさま。厚切りの "板わさ" に小さな喜びを感じるね。 
花冷えの街道めしは、熱々の "味噌煮込み" をいただく。具だくさんの鍋で空腹を満たす。 

Navi65-3 三ヶ野橋西詰(斜め左) 階段を降りて旧道を550m

Navi65-4 江戸の古道標識(左折) 旧道を1.5kmで県道413号に戻る

見付宿を目前にした大日堂の高台、この丘陵に立ば、太田川から遠く袋井まで一望できる。
先ほど通過した木原畷の武田軍を物見する本多平八郎のしたり顔が目に浮かぶ。

Navi65-5 富士見町東交差点(斜め右)

15:20「愛宕神社・阿多古一里塚」 03:50:00
東海道は一旦県道413号に戻るが、直ぐに富士見町東交差点で市道に入る。
600mほどで愛宕神社、長い石段を上がると社殿の裏手には阿多古一里塚の南塚が残る。 

振り返ると見付宿の全容を見渡すことができる。東海道は緩やかな弧を描いている。

愛宕神社の石段下には東木戸が在った。今ではモニュメントが建っている。
さて「見付」の名称だが、上方を発った旅人が初めて富士山を見つけた所だからとか。 

15:30「見付宿」 04:00:00
 見付宿に旧い遺構は殆ど残っていない。ランドマークは北本陣跡至近の旧見付学校だ。
明治8年建造の木造擬洋風小学校校舎は現存する日本最古で、国の史跡に指定されている。 

見付宿の規模は本陣2、脇本陣1、旅籠56軒。脇本陣大三河屋跡に薬医門を残す。
その先、見付西大通との交差点で左折するのだが、真直ぐ進むのは姫街道。
浜名湖北岸を迂回し御油宿に至る道は、新居関所の「女改め」を嫌う女性が好んだ。 

Navi65-6 見付宿場通×見付西大通交差点(左折)

Navi66 加茂川交差点(直進) → <県道56号> → ABホテル磐田 1.4km
Navi66-2 石川雅大法律事務所前(斜め左) 旧道を240m 

15:55「磐田駅前」 04:25:00
 西木戸を抜け、府八幡宮を通って、ジュビロの水色がはためく磐田駅前が今日のゴール。
東海道は駅前を右折、この先一里進めると天竜川に達する。広重も天竜川の渡しを描く。
掛川城下を発った東海道を歩く第12日目、松並木残る田園風景を「どまん中」袋井宿へ。
古戦場を抜けて、愛宕神社から見下ろす見付宿まで所要4時間25分。次回は浜松を抜ける。

掛川宿~袋井宿~見付宿(JR磐田駅前) 17.4km