白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

誰が作っても良くできる筈のプチトマト

2011年05月31日 | トマト

今年も、プチトマト(ミニトマト)の「アイコ」の赤と黄色を作る事に成りました。本来、プチトマトは出来過ぎ、成り過ぎで、当家では見向きもされないのですが、近隣の新プランタートマト栽培の愛好者の方に苗配布用に種を蒔き、残りの苗で、成ったトマトは差し上げて賞味して頂く事にしています。今年も3月10日に播種し、5月1日に移植した「アイコ」が既に、第3果房まで開花しました。

 

―育苗中の「アイコ」黄色と赤― 

ところが、驚いた事に、そのプチトマトの栽培に、いくつ成りましたと数えている話が当ブログへの書き込みにもあって、初めはからかわれているのでは無いかと一瞬疑ってしまいました。 いや、本当は、何方でもプチトマトなら成らしている筈と思いましたが、参考までに、去年の新プランター栽培の「アイコ」の写真を披露させて頂きます。

 

―収穫した「アイコ」、見栄えの良さは抜群ですが、当家では味よりも皮が堅いと不評です!

実は、ミニトマトの栽培暦は10年以上になり、その間、中玉種の「レッドオーレ」、「ルイ60」、「シンディスイート」や「シュガーランプ」、「子桃」など、中玉、小玉といろいろ栽培してみましたが、収量と味の決め手はやはり、栽培法と肥料管理です。

 

-2002年7月実験栽培中のプチトマトを取った2歳半だった孫娘ー

2001年に、簡易エアーリフトポンプと組み合わせた流動培養液のミニNFT装置を作り、最初に作ったのが下の写真のプチトマトです。

 

―簡易エアーリフトポンプ駆動ミニNFT装置で、びっしり実の付いたプチトマト「ピコ」-

4億年前に、海中で光合成によって栄養を作り出せる葉緑素を獲得した植物は、陸上にあがって生きていく為に獲得したのが先ず根であると言われています。その根は、陸上のあらゆる環境に適用できるように進化した事で今日のような高等植物が生まれました。

 

―それからの9年後の新プランター方式の静止培養液培地で、実の付いたプチトマトが「アイコ」です。―

その植物の根の主な働きは、先ず定着した土の中に伸びて地上部を支える事と、水分と無機成分の吸収です。次に、生物としての代謝老廃物の排出機能であり、その分泌物を栄養にして繁殖する根圏微生物(植物のトイレの掃除屋)との共生です。しかし、其処には養分の収奪競合も発生しています。

 

―7段果房まで実が停まり色付き始めた学校教材プラ鉢の「アイコ」、培地容量約3Lですが、成長の良さは機能性培地の偉力です!

勿論、根にはその他にも生成した2次代謝物からの植物ホルモンの合成や澱粉などの栄養物の貯蔵など、いろいろな役割を持っています。又、残された根は有機物として土中で、やがて分解されて無機物と成って再利用されます。

 

―6月下旬、色付き始めたプランター栽培の「アイコ」―

その根と土の関係を絶って、植物を生育させる方法として実用化の研究が始まったのが、20世紀初頭の1920年代であり、水耕栽培と呼ばれるHydroponicsという造語が登場したのが、カルフォニア大学のゲーリック博士によって発表され、一躍有名に成った無土壌養液栽培法です。

 

―開花順に色付くので第2第3果房も元から順に赤くなります!―

しかし、土壌から離れる事で、抑制因子である水分ストレスから開放された水耕栽培植物の栄養生理は、高い成長率と引き換えに、特定無機塩類の異常摂取など、結果として根圏の自律平衡性因子の作用不全をもたらす事となりました。その引き換えに、栽培に当たっての隔離性、高度な養液の組成や濃度、イオンバランスの修正など、面倒なケアーが必要となっています。

 

―「アイコ」の旺盛なダブル果房はF1種の特徴で、1房が30果以上にもなります。ー

根が獲得した土壌の働きの大切さは云うまでも無く其処にあり、近代土壌学を始め、20世紀に体系化されたと言われる土壌物理学、今日話題となっている土壌生物学など、土壌は決して終わる事の無い研究対象であり、食料生産の見地からも今尚、多くの重要な知見が明らかにされるべき対象領域であります。

 

―「アイコ」の高さは、12.5L 容量の標準プランター3本植えでも軽く2Mは越えます!―

そうした観点に立てば、新プランター栽培の特殊培地は、養液栽培の物理性を対象とした培地材としてスタートしたのですが、土壌の目的機能に一歩近付く、再利用可能な一種の人工土壌への試みである栽培法とも言えるのではないと思っています。 

―中玉トマトのような大きさの「アイコ」―

 

―重量も1果で26gありました!-

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1 コメント

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シンプランター (大森 伯太)
2011-08-11 10:54:17
65型プランターに3本でしかも大きくたくさん実がついていますね。実に見事です。トマトは連作に弱く接木苗でなくては畑では大きくなりません,
苗から育てられるのがうれしいです。
セルトレーの下に敷いているもののぞざいは何でしょうか。
苗を育てるのに今苦労しています。
特許公開資料にはイチゴについての記載もありました。
イチゴの栽培の様子など写真をつけて,
このブログに載せてください。
シンプランターの魅力が増えると思います。

ご指定先にメールを出しました。
よろしくお願いします。

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