イチゴは、家庭園芸の中でも特にプランター栽培で人気が高く、何方も一度は育てたい園芸品目です。当然新プランター栽培でも、いち早く挑戦し、出来栄えは確認済みです。問題と言えば、培養液の組成と濃度の違いで過繁茂となり、虫媒花の為にうまく受粉しないと奇形果が多く、収量が大きく違います。又、狭いプランター内に親株は大きくなり過ぎて栽培後の処分も大仕事です。それに、9月に定植して収穫期は翌年の5月で既に8ヶ月を経過してますが、更に次期栽培のランナーを育てようとすると、繁茂した親株を暑い夏を通して管理、給水する必要があります。
計算すれば分かりますが、イチゴの新プランター栽培はランナーまで育てると1年掛かりとなる作業になってしまいます。良い点を申せば、高温多湿に弱く、土壌栽培では殺菌剤漬けに殺虫剤も必要なイチゴ栽培ですが、新プランター栽培ならその心配は先ずありません。
それでは、ご要望がありましたので栽培写真を改めて公開いたします。
栽培容器:リッチェル標準プランター(12.5L)各6株植え
栽培品種: 宝交早生(交配:八雲×タホー)
品種情報:1960年兵庫県農業試験場宝塚分場作出。果実は円錐形で大果で果皮は鮮紅色で光沢もよい。果肉は完熟すれば紅色で、よくしまっているが軟らかい酸味があるので、ジャムなどに向く。かつて市場の主流だったが、最近では露地ものの季節に「朝取りいちご」としてお目にかかる時もある。
―農林水産省「品種登録情報」より―
06年9月19日(火)
―土壌ランナー苗を根洗いして定植して1週間経過、順調に活着―
06年10月11日(水)
―表面が乾いたら、散水替わりに薄い液肥を与えただけで、しっかり株が充実―
06年11月23日(木)
―肥料の効きすぎか、株は一層充実して冬に備えて冬葉の準備がしっかり出来たようですー
07年2月24日(土)
―冬の寒さで外葉は淵枯れしたが、無事乗切って、間もなく休眠期も終わりー
07年3月24日(金)
―休眠から覚めて、新葉の伸長が始まり、早くも出た花芽は一度は摘み取るー
07年4月2日(火)
―春の日差しは1日毎に強くなり、花房も伸びて開花が始まるー
07年4月2日(火)
―日照時間が一寸でも長く、風除けできるバルコニー中央に並べて移動―
07年4月24日(火)
―新葉もどんどん伸びて次々と開花、受粉の為の絵の具筆で擦ったが、
成り過ぎで果実の肥大が進みません。どれが奇形果か分からないので
摘果しないで放任―
07年5月1日(火)
―春本番、新緑の季節を迎えて、イチゴの大株は、どうやら肥料過多ですが、
今更どうにもなりません。イチゴ専用の窒素を控えた培養液の配合が必要な事が良く分るー
07年5月14日(月)
―やっとイチゴが赤くなり始めた。宝交早生は大粒イチゴではない
が,それにしても一寸小粒です!―
07年5月14日
―早速、孫娘が収穫を始めました―
年5月20日(日)
―成りすぎのせいか未熟果も多いのですが、イチゴの鈴なりは見事ですー
07年5月22日(火)
―バルコニーは熟したイチゴの甘い匂いがいっぱいでしたが、朝起きて見ると大変な有様、バルコニーに何か動物が侵入してイチゴを食い散らかしたのです!-
呆れた話!
正体は、先日から庭先に夜間出没していた野生狸の仕業でした。それにしても残念。一度味をしめた狸公は、毎晩樋を伝わって音も無く2階に進入し、溜め糞までしていく始末。
孫娘は気持ちが悪いとイチゴに、それ以後赤くなってもまったく手をつけません。結局、プランターすべてを階下に下ろして引き抜き廃棄処分にしました。
新プランターの良さがよくわかります。
もうすぐイチゴの苗が売り出されます。挑戦してみようと思います。
コメント有難う御座います。
従来の用土栽培との違いをご理解頂けたかと思います。
チップバーンの発生は無いのですが、イチゴの養液栽培では窒素量を控えた組成の専用の肥料が業務用では利用されています。
標準の均衡培養液で、生育状態を見ながら、培養液の希釈濃度だけで肥料分をコントロールするのは一寸難しいかも知れません。
家庭園芸とは言え、如何にして好い収穫が上げられるかが、新プランター栽培の狙いであり、用土容器栽培と同じでは意味がありませんからです。
どうぞ、頑張って挑戦してみてください。