どこ吹く風

旅のことを主に書く。

ゴルナグラード

2010年08月11日 09時07分23秒 | ドロミテ・チロル
7月19日(月)
5:15 展望台へー7:00朝食ー8:35ハイキングスタートー9:45 池で逆さマッターホルン
10:42ローデンボーデン駅発ー11:00チェルマット着ー11:16同発ー12:23スタルディン着
12:25 ポストバスー13:00 サースフェー着ー13:40 チェックイン
15:10 街を一周するミニトレイン乗車ー18:30 夕食

 ゴルナグラードのクルムホテルは初めてスイスのガイドブックを開いたとき泊まりたいと思った。サンモリッツで”あとは二人で回って見てきなさい。”とスイス指南役の先輩と別れ氷河急行に乗った。山小屋に電話をしたが繋がらない、チェルマットの日本語ガイドデスクに電話すると、改修中で休業中とのことで泊まれなかった。

 その翌年新装なったホテルに泊まった。ホテル並みになったのでニッポンのツアー客に人気が出たのかその次は満室で泊まれなかった。今年は日曜日だった所為か空き室があり、しかも案内された部屋に入ると窓からマッターホルンの雄姿が飛び込んできて思わず感激の声が出た。
たしか二つ星の山小屋に分類されているが、私たちが旅行中に泊まったホテルの中では一番立派なホテルである。外観は石壁でゴルナグラードの風景に溶け込み落ち着いた雰囲気があり、部屋も高級ホテルクラスとなっている。
料金もそれなりに高く他の小屋やベッド&ブレイクファーストの2~3倍で、今年は三人部屋二食込みで500フランだった。朝日夕日に映えるマッターホルンを部屋から眺め、ワインを傾けてのディナーは旅行期間を通じて唯一贅沢するホテルです。

  クルムホテルはニッポン人ツアー客が多い。私たちが泊まった日も何組かのツアーグループがいた。添乗員が何か話しているのを聴くとも無しに聞いていると「特別に上の天文台で星を見ることができるようにしました。10時にお集まりください。見たい人だけでけっこうです、全員が参加するなら二グループに分けて・・」と説明している。

 天文台は一般開放しているのか。ディナーのときツアー客の星を見る会の話をすると交渉担当が早速フロント行って我々も見れることになった。
10時に最上階の天文台入口に行くとツアー客がおり、添乗員は「私たちは特別に・・・」と意外そうに言う。”フロントで申し込んで10時に集まるように言われました。”と答えるとちょっと不満そう。客の中に英語ペラペラのオバチャンがおり天文員に「あの人たち(私たちのこと)は別グループだから」云々話ている。
ちょっとイヤミのオバチャンだ。

10名までなら入れるからとツアー客が全員入室させ、あなた方は待つようにと天文員は言い残して中に消えた。30分ほどで皆さんが出てきた。「テレビ画面を見せて説明し、外で星の話をし、次に写真で・・・全部英語で話すので・・」と少々当てが外れた感じで私たちに説明してくれた女性がいた。

 私たちは3人だけで中に入る。望遠鏡は月を捉えていてPCの画面に映し出されている。月のアバタがくっきり見えて、「ここが海でこれはクレーター、アポロが着陸したのはこの辺りで・・・」と説明が始まった。次は外で星の説明を始めた、北極星や1等星のことだったので、私はせっかく説明してくださるので理解していることを伝えたくて、夏の大三角形のことを聞いた。”サマー・トライアングル”と何回か繰り返すとようやく分かってくれて別の方角へ連れて行きレーザー光線のペンライトでアルタイル・デネブと示してくれた。

 その後中に入り写真を見せながら星雲の説明があった。ここの望遠鏡で撮影したのだろう星団・星雲の写真が多数ある。私も乏しい知識を一生懸命引っ張り出してこれまた乏しい英語で相槌を打ったり質問した。M51と言うので、こちらもM51と繰り返すと少しは知っているな、という感じになった。そこでオリオンと言うと写真を捲って探し見せた。馬頭星雲の写真を見せたので、バラ星雲というのがあるのを思い出して”ローズ”と何回か言うとようやくバラ星雲と分かってくれた。

 素人向けに観察会を開いてくださっているので、何らかの反応しないと悪いと思って一生懸命なけなしの知識を出した。天文員さんも無反応より良かったのではなかろうか。
ゴルナグラードから見た星空は思い出に残ります。

 翌日は逆さマッターホルンを見にハイキングをした。池がある場所を知らないけど誰かの後を着いていけばいいと適当な人を物色した。昨夜のあのツアーも専門ガイドを雇ってハイキングのようだ。また聞き耳を立てると池のほうへ行くらしい。着かず離れずの状態で後を歩いた。ルートが分かったので追い越して先へ進んだ。

 整備された道で下りなので写真を撮りながら難なく池に着いた。日が上がっているので池は漣が立ちマッターホルンが揺れている。4回目のゴルナグラードで初めてこの池に来た。マッターホルンを眺める名所の一つ、もしくは筆頭に挙げる方もおられるであろうこの池はもっと早く来るべきだったのか。

 マッターホルンは形が美しい、三角に切り立ち先っぽに朝日が当たると神々しささえ感じる。初めて見た時の感動は今でも覚えている。ゴルナグラード鉄道にのるとチラチラ見えはじめて森林帯を抜けると目の前に全貌を現す。雲がもう少し上がってくれればとやきもきしながらカメラを放さなかった。姿形がこれほど良い山は少ない。
いい山です。

 しかし又マッターホルンは飽きがくる山でもある。非常に矛盾しているけど私の実感です。マッターホルンはもういいから下りようと、チェルマットからブリグまで下りて泊まったこともある。
この「飽きがくる」ことはいずれ書こうと思っています。

 逆さマッターホルンを見たのでサースフェーに移動した。

写真はゴルナグラード・クルムホテルの窓から見えたマッターホルン
このブログの表紙にあるマッターホルンはゴルナグラード中腹にあるリッフェルベルグのホテルの窓から見えたものです。


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