つれづれ さくら日和

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ある記事との出会い「私は生きていました。お父さんのいい子でした」

2007-02-03 16:33:01 | 中国旅行記

新聞やTVから得る情報、PCの検索、サイト・ブログ巡りをしていても、個人が得る情報には限りがあります。
大河レビューその他でいつもお世話になっているおりょうさんのブログで、ある日次のような記事を目にしました。

 「捨て子の少女の死と、脱・格差社会のもと」
   宋文洲の傍目八目[1/4]日経ビジネスオンライン - goo ニュースより

    文字をクリックしていただくと記事がご覧になれます。

中国のとても貧しい農村であった、捨て子と青年の出会いとその少女の死までの出来事を書いたものなのですが、とにかく少しでも多くの方に読んでもらいたい、という気持ちになりました。
これについて何か語ろうとしても、実のところ何を書いていいのか分りません。
この記事の邪魔にならないように、と思いつつ、少しだけ書かせていただきます。

昨年、いじめによる子供たちの自殺の連鎖が起こり、それを憂いた気持ちや、もっと大切にしなくては、という多くの人の思いを込めて、昨年の文字は「命」が選ばれました。

きっと誰もが今度来る新しい年は、「命」を今まで以上に大切に思い、良い一年であるようにと、願いを込めて迎えたはずが、さらに深刻な事件が次々と起き・・・でも冷静に考えてみると、人の心に何かが欠落している、何かを忘れてしまっている、それだけのために事件は起きてしまうのかな、と思うこともよくありました。

少し前に観た「ALWAYS三丁目の夕日」という映画は、多くの人が感銘を受けたといいます。
日本の、町からは戦争の傷跡がほとんどなくなり、これからどんどん発展して行こうとしている時期の話でした。
電化製品でも画期的なものが生み出され、でもそれを買うには高価でなかなか手が出ない。
だからこそ、それらを手にしたことがとても大きな喜びに繋がり、そしてまた明日への活力へと繋がっていたようです。

算盤で計算していると時間が掛かってしょうがない、だから便利な計算機やコンピューターが生まれたはず。
一人で一つのものを作るのは手間がかかって大変。
だから合理的なベルトコンベアーの生産が始まったはずなのに。

人は便利さを求めて、少しでも楽になるような物を生み出したはずが、逆に忙しくなってしまったように思います。
あるものを届けるのに、時間が掛かるという不便さを解消するために、交通事情が良くなりとても早くなると、今度はそれが当たり前のことになってしまい、さらに早く、と求められます。

忙しい、急がされる、余裕がなくなる。
本来ならうんと喜ぶべきことに出会っても、感動が少ない。
そうなる事が、手に入れる事が当たり前になってきてしまっているから。

そして「思いやり」という気持ちが段々と磨り減っていってしまっているように思えるのです。

ああそう言えば、この映画でも、血の繋がらない縁も縁もない二人の間に育まれていった心の繋がりがとても感動的でした。
心と対照的に書かれていたのは、やはり金。
それも、思いやりや心というものが全くこもっていない、見栄のためだけのお金です。

「ある少女の話」と今日起こる事件の話と、ある映画の話、何だか関係のない話を並べているような気がしないでもないですが、私が心の中で感じたことは、どれにも共通するものがあります。
おりょうさんはご自分のこの記事の、私のコメントへのお返事で、「壬生義士伝」を挙げていらっしゃったけれど、その作品にもやはりそれはあります。

人として、大切なこと。

次の世代を育てていく立場の一人として、さあ、微力ながらも私が出来ることは何なのでしょうか?
力まなくていいから、まずは小さなことから・・・はい、考えるだけでなく実行してみますね。









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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは (おりょう)
2007-02-04 01:37:14
さくらこさん こんばんは
記事紹介ありがとうございます。 私もさくらこさんと同じ気持ちでした。 この少女のお話を読み ぜひ,多くの人に知ってもらいたい!と強く思ったんです。
さくらこさんの 今の日本を憂う溢れる思いが伝わってきました。
思いやりをもつ社会が広がって欲しいですね。
私もTBさせて頂きましたー。
胸が痛いですね。 (えん)
2007-02-04 11:43:28
中国の記事を読ませていただきました。
格差社会の問題で、何度も耳にした中国の現状は涙なしには見聞きできません。
最近日本では耳を疑う事件がありました。それは「戸籍のない子供」えんは驚きと悔しい気持ちで複雑な思いだけが今も消えません。母として子供の幸せを願うばかりです。
さくらこさんの思いは、えんも同じで多くのみなさんも同じ思いに違いありませんね。小さなこと!えんも考えてみますね。
涙がとまりません。。。 (ねこでこ)
2007-02-04 14:38:27
「のだめ」ドラマでお世話になりました、ねこでこです。
さくらさん、いい記事を紹介してくださりありがとうございます。
読みながら涙がとまりませんでした・・・
日本でも、「産めよ増やせよ」の上に思わず本音を吐いてしまった政治家も最近は話題になっていますが、
その裏では生まれても、決して幸せな生活を送れない子供もいっぱいいるのですよね。
中国の場合は、まさに「格差社会」が生んだ金銭面の問題が大きいですが、日本の場合はゆがんだ家族関係や精神面の問題なのでしょうか。。。
血のつながりってなんだろう・・・子供のいない私ですが、いろいろ考えさせられることばかりです。
ありがとうございました。 (おりょうさんへ・さくらこ)
2007-02-04 19:33:10
こちらの記事、もう既にコメント残された方以外でも何人も来て下さってるみたいですよ。
こういう記事には、コメントも書きにくいものがあるかもしれませんね~。
読んでくださるだけで、もう十分、良かったと思っています。

この記事を書かれた方のブログは、色んな世の中の動きに沿った話題の記事が色々あって、また見に行こうかな、と思いました。

おりょうさんのお陰で私の知らない世界、記事に出会えて本当に感謝しています。
TBもどうもありがとうございました。
読んでくださって、ありがとう (えんさんへ・さくらこ)
2007-02-04 20:31:10
いつもとちょっと違った記事でしょう?
私だけの視野では見つけられなかった記事でした。
多くの方にも読んでもらいたくなって・・・。

日本での、無国籍の人の話。
そのまま我が子が成長していった時、困るとか思わなかったんでしょうか、この親は。
外国の貧富の激しい所ほどではないにしても、日本でも働いていながらもお金が無くて医者にもいけないとか、問題は色々あるようですね。

我が家はお陰と、金銭的にとても困ったこととかないので、だからこそ、どんな風にお金や物に対しての考え方を教えて言ったらいいのか、うまく伝えられていないみたいで悩むこともあります。
言葉だけで伝えられることではないですよね。
お久しぶりです~ (ねこでこさんへ・さくらこ)
2007-02-04 20:54:39
わあ、ねこでこさん、コメントどうもありがとうございます!
思わぬところで思わぬ方がちゃんと読んでくださってるんですね~。
嬉しいです。
こうして記事にした甲斐がありました。

私も初めて読んだ時、泣けてしまいました。
8歳の子供って言ったら、まだ本当に幼いと思うのに、私よりよほど大人、しっかりしてるなあ、と。
貧しくても血は繋がっていなくても、いかにこの二人の間に深い愛情、思いやりがあったかということなんでしょうね。

貧富と愛情の深さは別物だとは思いますが、余計な欲が出ることは、やはり人の心をおかしくする元になっている様な気がします。

本当の親子・兄弟は、血が繋がっているから、ということに甘んじていてはいけないんでしょうね。
身内だからこそ、愛情の掛け方とか感謝の仕方に独りよがり、いい加減になってるところもあるかな~、と感じることもありますね。
これは人のことばかりではないです、反省反省。

またそちらにも伺わせていただきますね~。
感じる事・・・ ()
2007-02-07 11:04:15
最近は映画やドラマで感動のような何かを感じる事が多くなりました!
それは私だけのような気もするけど
でも少なくとも同じ様に思う方もいらっしゃる筈です。
少し前、まだ日本が健全だった頃、誰もが夢を抱きしっかりと地に足をつけて歩いていた時代
映画やドラマでその時代背景が出て来るともう胸が高鳴るくらいになるのです。
家族愛、師弟愛、義理人情の世界
忘れていた何かを求めている人って多いのかも知れませんね!
記事に関係なかったかも。。。
ごめんなさい◎<(_ _)>◎
読んでくださって、ありがとう (花さんへ・さくらこ)
2007-02-07 17:57:20
最近、何かがおかしい、どこかで何かが間違った方向に行ってし待っている、って思うこと、よくありますよね。
物が豊かになりすぎたから?
人のことは言えないけれど、大人になりきれていない大人が多いのかも?
子供は主張が多すぎる?

前の「白虎隊」ではないですが、ならぬことはならぬ、と言う考え方が、通らなくなってしまっている、って思うんですよね。

映画でも小説でもドラマでも、心に染みわたる、ほっとするような気持ちになれたなら、そんな気持ちを忘れずに日々を過ごしていったら、もう少しは人と人とのいさかいも減るのかなあ、なんて。
良質の作品に触れると言う経験も大切ですね。


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