夢屋だより

那須高原・古民家のカフェ夢屋より、カフェの新着情報・染め織りの記録、その他つれづれ日記などをupします。

道真にだって出来ないことはある。

2010年02月26日 | ゆるゆる日記

朝、いつも走っている公園を歩いてみました。

いつもの川沿いのコンクリートの道を避け、なるべく人が通らなそうな木々の間を歩いているともう同じ公園ではないようです。

梅が咲いていて良い感じ。

昔は満開の桜が好きでしたが、最近黒くて無骨な幹にポッと花をつける梅がたまりません。まだまだ寒いとき、モノクロの中に彩りを添える感じが良いですね。あと香りも良い。

将来の夢は、良い感じの枝振りの梅の木がある庭を持つことです。

せっかくなので近くの神社まで足を伸ばすことに。

平日のためかほとんど人がいません。境内掃いているおじさんと話してるおばさんくらい。

そういえば初詣まだしてない。

お金持っていなかったのでさすがに本殿でお参りするのは気が引けて、本殿の影にひっそりと建つお社でちっさいお願いして満足しました。

でもあれ菅原道真公を祀ってたよな。健康とか頼んでよかったんだろうか。

なんてテクテク歩いて小さい池に出ました。この池はカワセミが来るので、写真愛好家のおじさんが大勢すわりこんでレンズを光らせているのですが、まだシーズンではないのかカワセミも一人のおじさんも見あたりませんでした。

池の畔の噴水が見える位置にあるベンチによいしょっと腰を下ろしてぼーっとしていると、すぐ後ろの茂みをガサガサさせながら大きな猫が登場。ひょいっと雀の隣に座りました。

なにこのジブリ的展開。

色合いも、ふくよかなかんじも「猫の恩返し」にでてくるムタそっくり。

なそいつは、当然のように雀の膝にどしっと座ると「なでれ」とでも言うように丸くなりました。

端から見たら大きな餅でも抱えているように見えるんじゃないかっていうそれを、ひたすら撫でながら水の音聞きながら、梅のにおいかぎながら、めちゃくちゃ幸せな気分でぼーっとしました。

すべての通行人が「なにその物体」的な目線を送っていた感じがします。

膝の上で熟睡する猫さん。でも、動かなくていい理由ができたようで、なんとも居心地が良い時間でした。

そうしてしばらくいたら知らないおばさんが話しかけてきて、そのまま小一時間おばさんの話し相手に。

猫が膝から降りたタイミングでおばさんに別れを告げ、雀の朝の散歩は終了しました。


犬で移動できると本気で思ったあの頃。

2010年02月23日 | ゆるゆる日記

弓道をはじめました。

区の弓道連盟による無料の(大事!)初心者弓道教室です。

抽選だからダメかな~と思いましたが、応募葉書を出した数日後に当選通知が。そんなわけで喜び勇んで行ってきました。

開講10分前に某スポーツセンターの弓道場へ着くと、既にたくさんの着物に袴の人たちが。『動きやすい服装で』とは書いてあったけどここまで求められていたのかと一瞬焦りましたが、どうやら講師の方々だったよう。ジャージの生徒達を見つけて安心しました。

弓道場は見たことがある人なら分かると思いますが、普通の板目の道場を半分に割ったような形で、外に開いてる面の50m先くらいに的が並んでいるというもの。

分からない人は自分の想像力を嘆いてください。

受講者は雀を入れても10人ほど。ほぼマンツーマンレッスンです。これは抽選でも競争率無かったのではないかと嬉しいような損したような気分になりました。

講師陣のお手本を観た後、さっそく稽古開始。本物の弓は危ないのでまずはエアー弓で作法を習います。

弓道は矢を的に当てるだけでなくその前後にも決まった型があって、競技ではなく何かの儀式のようです。作法の一つ一つは矢を放つ瞬間へと精神を集中させる過程であり、なにか大きいものと向き合う儀式のように感じました。神的で、とても綺麗です。

この弓道の型、似てるんですよバレエに。形式の美です。東西でこんなにも人種が違うのに(脚の長さとか)、”美”の観念って不思議だ。

弓道には五重十文字と言って、弓と矢や首筋と矢といった様々な箇所が十字になります。つまり左右対称。力の入れ方も左右対称。こんなとこも西洋建築の左右対称を彷彿とさせます。よく造園なんかで日本文化と西洋文化を対比させるけど、こんなところで共通してたんだ!と感激。そういえば今書いていて気づいたけど”美”っていう漢字も左右対称だ!すげぇ!

とにかくバレエの型に似ているので分かりやすく、先生に「弓道経験者ですか?!」と聞かれて悪い気もしないので、だんだん楽しくなってきました。

「物見」なんかピルエットの構えそっくり!「足踏み」は6番から2番への移行だ!とか考えながら調子に乗っていると先生が一言、「雀さん、なんか踊ってるみたいですよ。」・・・図星です。

ゴムの器具で練習した後、軽めの本物の弓を引かせてもらえました。さすがに本物は引きが重い!でも本物の弓は大きくて綺麗で、早く矢を放ってみたくてウズウズしました。

小さい頃から雀は、無骨で性能が全面に出たアーチェリーよりも、しなやかで流線型の美しい弓道の弓のほうが好きでした。

それはひとえに『もののけ姫』の影響だと思われます。

『もののけ姫』を映画館で観た次の日、父に篠竹で弓と矢を、兄に端材の板で的を(彼はそれにポスカで「的当てゲーマ」と書いてくれた)作ってもらい、日が暮れるまで練習した思い出があります。

バレエは高2のとき、何か将来役に立つことを習得しよう!と決心してピアノと一緒にはじめ、上京するまでやっていました。

その二つがまさかこんなところで役に立つとは!人生ってわからない!


「おとうと」3D化に期待。

2010年02月11日 | ゆるゆる日記

実家に帰省していました。

いや~・・・やっぱり家は良い!めちゃくちゃ落ち着く。一週間もだらだらと滞在しました。

久しぶりの那須は、新しい店が建ってたり残念ながらつぶれてたり、コインランドリーという画期的なものが(無かったんです)出来てたり。

知らないところで変わってくな~と・・・でも根本的には全然変わってないんですが。

中でも一番の変化は、隣町に映画館が出来たこと!

これは本当にすごい。雀が住んでたころは最短でも県庁所在地の宇都宮まで出なければなりませんでした。

例えばある日曜日にふと映画を観たくなります。すると、まず4㎞離れた最寄りのバス停まで歩きます。

そこから3時間に一本ほどのバスに乗り、720円で20分ほど揺られ駅に着きます。

950円の切符を買って乗車、50分後宇都宮駅に到着。そこから15分くらい歩いたところにちょっと大きいホームシアターほどの映画館があり、学割で1000円の映画を観ます。

つまり映画というものは往復3340円かけて行かなければならないという、考えただけでぐったりするようなものだったわけです。昼飯でも食べようものなら交通費映画込みで5000円ですよ。都内だったら何回観られるんだっつうもんですよ。

それが、車で20分程の隣町に出来たと。もう画期的ですね。出来れば雀がいる内に出来て欲しかった。

上映期間は短めですが作品数も多く、人寄せの話題作からオーナーのこだわりが感じられる作品もあり、なかなかいいラインナップ。3Dで話題の『アバター』をさっそく見に行ってみました。

もうね、3Dすげぇ!雀の記憶にある3Dはディズニーかなんかのアトラクションで赤と青のフィルムのメガネのやつでしたが、今のは普通の黒っぽいメガネなんですね。昔のはとにかく飛び出して脅かすみたいのだったけど、アバターはすごく自然で飛び出すと言うより奥行きが出る感じ。面白いです。

最初は小馬鹿にしていたのですが、新しい映画の楽しみ方にやられました。でもきっと今のところ実写よりアニメーションの方が効果的かも。予告編の『コララインとボタンの魔女』とか『トイストーリー3』の映像は本当に立体!という感じ。本編はところどころ違和感を感じました。

余談ですが『コラライン~』めちゃくちゃ怖くないですか?あまりの恐怖にメガネはずしましたもん。あれ、子供観たらトラウマになるんじゃ・・・

3Dが注目されがちかもしれないけど、『アバター』は内容も面白かったです。星レベルの話だけど、国単位の人間の歴史を垣間見ます。むしろ現在進行形の国にも重なる。これ先住民を殺しまくったり、奴隷として売りさばいたりした国はかなり心が痛むんじゃないだろうか。なにも気づかず娯楽で観ていたとしたらちょっと救いようがなく思えます。あと、ところどころ監督絶対「ナウシカ」とか「もののけ」観てる!と感じるのは考えすぎでしょうか。でも「ナウシカ」は絶対観てる。原作も読んでるんじゃないだろうか。

3Dという形態は、DVD普及による映画館の低迷を打破するかもしれませんね。といっても雀が行った日は平日ということもあってか、一桁ほどの観客でした。映画というものが長らく無かったので普及してないんだろうな。正月の仮面ライダーとかは満員だったみたいだけど。せっかくできた映画館、つぶれないで欲しいと切に願ってます。

でもね、3D3Dって言うけど、究極の3Dって演劇なんですよ。めっちゃ3Dですよ。3Dがよかったら劇場に足を運んでくださいね。