花送り あじさい寺の 花錆びぬ
梅士 Baishi
田植えが終わり、やれやれという雨があり、花の季節も風呂
敷をたたんで、おいとまごいのご挨拶をする時節です。
草遍路の道は草刈が終わり、花もめっきり少なくなりました。
たんぼには水が張られ、植えられたばかりの苗が不慣れに
立っておりました。
遍路の道に疲れ果てておりましたが、もう一息と、咲き始め
たころに訪ねた紫陽花の寺まで足をのばしました。
花はみずみずしさを失い、錆びておりました。
あじさいの季節が終わりました。
もう一つ見届けたのは、たわわに実っていた梅の果実も刈
り込まれて夏毛の梅になっておりました。
蒸し暑い曇り空でしたけれども、半袖の手が赤く日焼けして
おりました。
もうすぐ盆になり、彼岸花の秋になります。
しばらくは訪ねることもないであろう遍路の道をあとにいた
しました。
那の国・万葉・歩き旅