■誰が決めたのか、赤穂浪士の討ち入りの日に国会で証人喚問が行なわれました。誰か吉良上野介で、大石蔵之助になるのは誰なのか、とまでは期待しなかったものの、もう少し実が上がらないものかいなあ?と予想通りのガッカリする結果でした。とても嫌な感じのする公明党を含めた与党の及び腰には、あれこれと憶測が飛んでいるようですが、状況証拠として構造計算書の偽装が発覚した前後に、国土交通省と自民・公明両党の議員が怪しい動きをしていた事、小嶋ヒューザー社長の妙に自信に満ちたマスコミ相手のパフォーマンス、熊本の建設会社の社長にしても東京支店長にしても、マスコミも国会も怖れていない態度……。
■小嶋社長が詐欺商売から不動産業に乗り換えて、成り上がり始めた頃から政治家との深い関係を誇示していたとの話も有りますし、まだ表面化していませんが、熊本県トップの建設会社を地元の自民党議員が放っておくとはとても思えませんからなあ。後援会だの選挙の応援だの、しつこくオネダリされていたに違いないし、その見返りは公共事業の受注だったり、公共投資削減となればその対応策を手助けするくらいは当然でしょう。そうなれば、国土交通省に面通しして「よしなに…」とあれこれ世話を焼いていた人が居ない方が変です。まして、コンサルタントの内河カリスマは、安い建設資材を台湾やらタイで大量に買い付ける旗振り役とピンハネ役を務めて、現地では「国賓待遇」の大活躍をしていたとの話を聞けば、国会議員を通じて外務省、そして現地の日本大使館へと「話」が通じていたとしか思えませんなあ。
■国土交通省と外務省が巻き込まれたら大変ですし、姉歯建築士が公明党と深い関係のある某宗教団体の熱心な信者だったことは、週刊誌などで全国的に知れ渡っていますから、与党は一致団結して事件の結末を先回りして決めてしまっているような感触が有りますなあ。国会は言論の府ですから、「言葉の力」だけが頼りです。勿論、裏側には変な金銭や利権が行ったり来たりしているのでしょうが、表舞台は飽くまでも言論で勝負です。それも、証人喚問されるような怪しげな人物は、舌先三寸で大抵の人間は煙に巻いてしまうツワモノですし、これが詐欺師となったら余程の証拠を突付けるか、チベットの学僧以上の緻密な論争術を会得していなけば、何の成果も上がらないに決まっています。携帯電話のテトリス・ゲーム程度の頭では無理な仕事なのです。
渡辺具能 (福岡4区)自民党国交部会建設専任部会長
林幹雄(千葉10区)衆院国交常任委員長
中野正志(比例・東北ブロック・宮城)国土交通大臣政務官
望月義夫(静岡4区)経産部会長
吉田六左エ門(新潟1区)建設会社出身、総務大臣政務官
■与党自民党が送り込んだ質問者は以上の5人で、どなたも似たようなものでしたが、渡辺具能さんは、2004年5月に衆議院本会議中に携帯電話のゲーム「テトリス」に熱中する姿がTV中継されて謝罪した事で有名な人です。42分も質問時間を貰っていながら、姉歯さんには7分しか発言させないという、自分の立場を御存知ない方のようですなあ。失礼ながら、福岡ではこういうタイプの男が人望を集めるのでしょうか?他の方々も、「ワタクシは……と思うのであります」だの「この場を借りて国民に謝れ」などと、証人喚問とは何の関係も無い「テレビ出演」を楽しんでいたようです。ざっと経歴を見ると、建設業界とは仲良しの関係にある可能性が濃厚で、専門的な知識が有るだろうと選ばれたのでしょうが、新聞の切り抜きやらインターネットやら、税金で活動資金やら秘書給与を貰っていながら、毎日、何をやっているのだろう?と画面を見ていた人は呆れたり怒ったりしたに違いありませんなあ。
■5人の変なオジさんがテレビ・カメラに向ってツバを飛ばして騒いでいる姿を、じっと座って眺めていた姉歯さんも大変でしたでしょうが、他の3人の証人は余裕たっぷりで完全に自民党を舐めていたようにも見えましたなあ。まさか、顔を見ながら「こいつに渡した献金は合計すると…」などと計算しながらにやにやしていたわけでもないでしょうが。元野党で今は何が何でも与党という公明党からは威勢の良い高木陽介(比例・東京ブロック)さんが、木村建設に噛み付いていましたが、疑惑の影が気になって向きになって睨みつける表情の差を観察したい誘惑に駆られましたなあ。ご本人が質問時間が短い!と質問中に言っていたのに、公明党は自民党に同調して、追加の喚問を要求している野党に対して抵抗しているのだそうですなあ。変なの!
■民主党からは4人の質問者が立って、男を上げたのは馬渕さんでしたなあ。民主党でもこれだけやるのなら、不思議な調査能力を持っている共産党なら、どんな活躍をするのやら、と思ったら期待外れで、いよいよ社会党の後を追うのかなあ、と虚しく響く穀田さんの怒鳴り声を聴いていました。民主党の出門者は以下の4名でした。
三日月大造(滋賀3区)
馬渕澄夫(奈良1区)
下条みつ(長野2区)
森本哲生(三重4区)
■最後の証人となった内河カリスマに、さんざん勝手な自己弁護をさせておいて、入手先は絶対に言わないようですが、総合経営研究所のナンバー2の四ヶ所という1人の人物が書いたメモを突き付けてこの日の主役として記憶される事となりました。残念ですが、後に続いた共産党の吉井英勝(比例・近畿ブロック)、笠井亮(比例・東京ブロック)、穀田恵二(比例・近畿ブロック)の3人も、社民党と国民新党の質問者も、仕事をしませんでしたなあ。しかし、税金使って開催される証人喚問の主役は、何と言っても証人たちです。資産の隠匿とマスコミからの逃走に忙しい中、口裏合せやら想定問答やら、きっと十分な準備をして来たに違いない怪しい人達のぬらぬらした言い逃れを捕まえられず、つるつると取り逃がしてしまう質疑応答を歯がゆく思いながら、何故かインパール作戦を思い出しておりました。
■小嶋社長が詐欺商売から不動産業に乗り換えて、成り上がり始めた頃から政治家との深い関係を誇示していたとの話も有りますし、まだ表面化していませんが、熊本県トップの建設会社を地元の自民党議員が放っておくとはとても思えませんからなあ。後援会だの選挙の応援だの、しつこくオネダリされていたに違いないし、その見返りは公共事業の受注だったり、公共投資削減となればその対応策を手助けするくらいは当然でしょう。そうなれば、国土交通省に面通しして「よしなに…」とあれこれ世話を焼いていた人が居ない方が変です。まして、コンサルタントの内河カリスマは、安い建設資材を台湾やらタイで大量に買い付ける旗振り役とピンハネ役を務めて、現地では「国賓待遇」の大活躍をしていたとの話を聞けば、国会議員を通じて外務省、そして現地の日本大使館へと「話」が通じていたとしか思えませんなあ。
■国土交通省と外務省が巻き込まれたら大変ですし、姉歯建築士が公明党と深い関係のある某宗教団体の熱心な信者だったことは、週刊誌などで全国的に知れ渡っていますから、与党は一致団結して事件の結末を先回りして決めてしまっているような感触が有りますなあ。国会は言論の府ですから、「言葉の力」だけが頼りです。勿論、裏側には変な金銭や利権が行ったり来たりしているのでしょうが、表舞台は飽くまでも言論で勝負です。それも、証人喚問されるような怪しげな人物は、舌先三寸で大抵の人間は煙に巻いてしまうツワモノですし、これが詐欺師となったら余程の証拠を突付けるか、チベットの学僧以上の緻密な論争術を会得していなけば、何の成果も上がらないに決まっています。携帯電話のテトリス・ゲーム程度の頭では無理な仕事なのです。
渡辺具能 (福岡4区)自民党国交部会建設専任部会長
林幹雄(千葉10区)衆院国交常任委員長
中野正志(比例・東北ブロック・宮城)国土交通大臣政務官
望月義夫(静岡4区)経産部会長
吉田六左エ門(新潟1区)建設会社出身、総務大臣政務官
■与党自民党が送り込んだ質問者は以上の5人で、どなたも似たようなものでしたが、渡辺具能さんは、2004年5月に衆議院本会議中に携帯電話のゲーム「テトリス」に熱中する姿がTV中継されて謝罪した事で有名な人です。42分も質問時間を貰っていながら、姉歯さんには7分しか発言させないという、自分の立場を御存知ない方のようですなあ。失礼ながら、福岡ではこういうタイプの男が人望を集めるのでしょうか?他の方々も、「ワタクシは……と思うのであります」だの「この場を借りて国民に謝れ」などと、証人喚問とは何の関係も無い「テレビ出演」を楽しんでいたようです。ざっと経歴を見ると、建設業界とは仲良しの関係にある可能性が濃厚で、専門的な知識が有るだろうと選ばれたのでしょうが、新聞の切り抜きやらインターネットやら、税金で活動資金やら秘書給与を貰っていながら、毎日、何をやっているのだろう?と画面を見ていた人は呆れたり怒ったりしたに違いありませんなあ。
■5人の変なオジさんがテレビ・カメラに向ってツバを飛ばして騒いでいる姿を、じっと座って眺めていた姉歯さんも大変でしたでしょうが、他の3人の証人は余裕たっぷりで完全に自民党を舐めていたようにも見えましたなあ。まさか、顔を見ながら「こいつに渡した献金は合計すると…」などと計算しながらにやにやしていたわけでもないでしょうが。元野党で今は何が何でも与党という公明党からは威勢の良い高木陽介(比例・東京ブロック)さんが、木村建設に噛み付いていましたが、疑惑の影が気になって向きになって睨みつける表情の差を観察したい誘惑に駆られましたなあ。ご本人が質問時間が短い!と質問中に言っていたのに、公明党は自民党に同調して、追加の喚問を要求している野党に対して抵抗しているのだそうですなあ。変なの!
■民主党からは4人の質問者が立って、男を上げたのは馬渕さんでしたなあ。民主党でもこれだけやるのなら、不思議な調査能力を持っている共産党なら、どんな活躍をするのやら、と思ったら期待外れで、いよいよ社会党の後を追うのかなあ、と虚しく響く穀田さんの怒鳴り声を聴いていました。民主党の出門者は以下の4名でした。
三日月大造(滋賀3区)
馬渕澄夫(奈良1区)
下条みつ(長野2区)
森本哲生(三重4区)
■最後の証人となった内河カリスマに、さんざん勝手な自己弁護をさせておいて、入手先は絶対に言わないようですが、総合経営研究所のナンバー2の四ヶ所という1人の人物が書いたメモを突き付けてこの日の主役として記憶される事となりました。残念ですが、後に続いた共産党の吉井英勝(比例・近畿ブロック)、笠井亮(比例・東京ブロック)、穀田恵二(比例・近畿ブロック)の3人も、社民党と国民新党の質問者も、仕事をしませんでしたなあ。しかし、税金使って開催される証人喚問の主役は、何と言っても証人たちです。資産の隠匿とマスコミからの逃走に忙しい中、口裏合せやら想定問答やら、きっと十分な準備をして来たに違いない怪しい人達のぬらぬらした言い逃れを捕まえられず、つるつると取り逃がしてしまう質疑応答を歯がゆく思いながら、何故かインパール作戦を思い出しておりました。