■日本の農業技術をせっせと教えて輸入している内に、日本の野菜市場がメイド・イン・チャイナに席捲されるような事態になったのは、一体、誰の差し金だったのか?職業研修生制度は以前から有ったのですが、農業に特化して広まったのはそれほど古い話ではないようです。
各農園は同県の最低賃金(約670円)を下回る時給500円の残業代しか払っておらず、労組側は未払い賃金の返還とともに、5人の解雇撤回を求めている。長苺園は強制帰国について「行き過ぎがあった」と認めたが、「解雇は不当ではない」と反論。各農園は未払い賃金については減額を要求し、交渉が難航している。江田栃園会理事長は「優秀な実習生なら帰す必要はない」と、勤務態度がふまじめだったことを示唆する。一方、実習生の一人で黒竜江省ハルビン出身の張利民さん(34)は「奴隷のように扱われ、見下されている気がずっとしていた」と不満を訴えている。
■農業技術研修生は中国国籍の人ばかりではなく、世界中の貧困国から集まっているという噂が流れていますが、なかなか実態が分かりません。「研修生」となれば学生・生徒ですから、教師ではなく雇用主が待っていたら相手はどう思うでしょう?制度に関する認識がまったく違うのは、監督官庁の怠慢でもあるでしょう。しかし、バブル景気が絶頂に達した頃、人手不足に苦しんでいた自動車会社などがブラジルの日系人を労働力として募集した事が有りました。その後、日本に定着した家族の子供達が就学年齢に達しても放置されているという深刻な事態になっていましたなあ。あの時は「人手不足」でしたが、今回は先が見えない長期のデフレ経済が原因とも言えます。そうなれば、デフレを気に入っている日本銀行の責任さえ出て来るかも知れませんぞ。
■日本に来て日本を恨んで祖国に帰る人が増えるのは、中東のイスラム諸国から恨みを買ってアルカーイダに攻撃された米国の轍を踏む危険さえあるかも知れません。石原都知事ではありませんが、メイド・イン・チャイナの全てが悪いわけでは有りませんし、チャイナの人々が全て悪人であるはずも有りません。親日家を増やさねばならない時代に、派遣労働者ならばまだしも、「奴隷」同然の安価な労働力と勘違いしているような事態を放置すると、巡り巡って日本を攻撃する動機が堆積して行くのではないでしょうか?「日中友好」神話に酔ってべたべたの関係になる必要は毛頭ありませんが、悪用可能な法律は改善し、拙速に作った制度はしっかり管理しなければならないという話です。
法務省は昨年12月、外国人研修・技能実習生の受け入れ企業・団体に対して「研修手当や賃金の不払い」など不正行為を明記した指針を明らかにしたが、徹底されていない。冬から春は「とちおとめ」などイチゴ収穫の最盛期。実習生たちは朝5時に起床し、摘み取り、包装作業を午後10時ごろまで続けた。「農家に休みはない」と土日も働いた。
■自然を相手にする仕事ですから、ここまでは理解可能な話です。しかし、時間外労働に対する正規の割り増し給与は当然として、それ以外にもいろいろと感謝の気持ちを表わす心遣いが欠かせないはずです。使い捨ての消耗品のように人間を扱うのはトンデモないことでしょうなあ。
栃園会加盟のある農園経営者(55)は、肉牛を飼育していたが、牛海綿状脳症(BSE)問題の影響で7000万円を借金した。再起をかけてイチゴ栽培を始め、安い労働力と考えて研修生を受け入れたという。この経営者は「法律の仕組みのことは、行政が教えてくれないと分からない」と残業代の一部が未払いになったことを弁解する。……
1月29日 毎日新聞
■BSE問題がイチゴに飛火して外国人労働者をタダ同然に使って借金経営に耐えている農家。とても複雑な農業経営の問題には立ち入れませんが、どうやら近代的な「労働法」を伝統的な「滅私奉公」感覚で押し潰してしまう乱暴な感性と、白人以外の外国人に対する侮蔑の念が混在しているような印象が強いようです。「南京大虐殺」には大いなる疑惑が有るとしても、満洲建国時に無法な農地収奪が行われたのは事実だったのですから、特に農業に関してこういう問題を起こすのは日本としては損でもあるでしょうし、恥ずかしい事です。
■毒入り餃子が事故だったのか意図的な犯罪行為だったのか、今のところはまったく分かりませんが、万が一、単なる反日・愛国教育の影響ではなく、実際に日本での経験から生まれた怒りが原因になっていたなどという恐ろしい背景が浮き上がったりしたら大変です。それが杞憂であってくれることを祈るばかりです。
中国製冷凍ギョーザに殺虫剤が混入した問題で兵庫県が厚生労働省に報告が遅れたことについて「被害者家族内のトラブルを疑っていた」と厚労省に説明していることが関係者の話で31日、分かった。……「中華deごちそうひとくち餃子」を食べて吐き気を訴え、病院で診察を受けた。翌日に病院が県警に通報し、同県は事態を把握した。……兵庫県は「広く一般に出回っている商品なのに、ほかで被害が出ていなかったため、家族内のトラブルも含めて、何者かが毒物を混入させた可能性が高いとみて、捜査を優先させた」と厚労省に説明したという。結局、厚労省が事態を把握したのは29日午後9時、東京都からの連絡だった。
■このところ、家族内での尊属殺人事件が多発しているのは事実でしょう。しかし、この疑惑の構造は「松本サリン」事件の時とそっくりではないでしょうか?早い段階で介入した警察が、まったく情報を出さなかった原因はこのような見込み捜査があったのでしょう。兵庫県が県警の意見に押し切られたとしたら問題ですなあ。「輸入品」なのですから、製造側に問題が有る可能性は最初から考えるべきでしょう。厚労省が定めている『食品衛生法』を守って通報だけはしておくべきでした。こうしている間にも、「そう言えば私も……」と訴え出た被害者が500人近くに達しているそうです。中には勘違いや、悪質な便乗者も含まれてはいるでしょうが、汚染されたパッケージの数が予想以上の多いとなれば、ますます犯罪の臭いが強まりそうです。
■乗っ取られた旅客機が都心に突っ込むのも怖いですが、日常生活に欠かせない食糧に劇物が混入されるのも同じ様に国家的な脅威であります。
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チベット語にな
各農園は同県の最低賃金(約670円)を下回る時給500円の残業代しか払っておらず、労組側は未払い賃金の返還とともに、5人の解雇撤回を求めている。長苺園は強制帰国について「行き過ぎがあった」と認めたが、「解雇は不当ではない」と反論。各農園は未払い賃金については減額を要求し、交渉が難航している。江田栃園会理事長は「優秀な実習生なら帰す必要はない」と、勤務態度がふまじめだったことを示唆する。一方、実習生の一人で黒竜江省ハルビン出身の張利民さん(34)は「奴隷のように扱われ、見下されている気がずっとしていた」と不満を訴えている。
■農業技術研修生は中国国籍の人ばかりではなく、世界中の貧困国から集まっているという噂が流れていますが、なかなか実態が分かりません。「研修生」となれば学生・生徒ですから、教師ではなく雇用主が待っていたら相手はどう思うでしょう?制度に関する認識がまったく違うのは、監督官庁の怠慢でもあるでしょう。しかし、バブル景気が絶頂に達した頃、人手不足に苦しんでいた自動車会社などがブラジルの日系人を労働力として募集した事が有りました。その後、日本に定着した家族の子供達が就学年齢に達しても放置されているという深刻な事態になっていましたなあ。あの時は「人手不足」でしたが、今回は先が見えない長期のデフレ経済が原因とも言えます。そうなれば、デフレを気に入っている日本銀行の責任さえ出て来るかも知れませんぞ。
■日本に来て日本を恨んで祖国に帰る人が増えるのは、中東のイスラム諸国から恨みを買ってアルカーイダに攻撃された米国の轍を踏む危険さえあるかも知れません。石原都知事ではありませんが、メイド・イン・チャイナの全てが悪いわけでは有りませんし、チャイナの人々が全て悪人であるはずも有りません。親日家を増やさねばならない時代に、派遣労働者ならばまだしも、「奴隷」同然の安価な労働力と勘違いしているような事態を放置すると、巡り巡って日本を攻撃する動機が堆積して行くのではないでしょうか?「日中友好」神話に酔ってべたべたの関係になる必要は毛頭ありませんが、悪用可能な法律は改善し、拙速に作った制度はしっかり管理しなければならないという話です。
法務省は昨年12月、外国人研修・技能実習生の受け入れ企業・団体に対して「研修手当や賃金の不払い」など不正行為を明記した指針を明らかにしたが、徹底されていない。冬から春は「とちおとめ」などイチゴ収穫の最盛期。実習生たちは朝5時に起床し、摘み取り、包装作業を午後10時ごろまで続けた。「農家に休みはない」と土日も働いた。
■自然を相手にする仕事ですから、ここまでは理解可能な話です。しかし、時間外労働に対する正規の割り増し給与は当然として、それ以外にもいろいろと感謝の気持ちを表わす心遣いが欠かせないはずです。使い捨ての消耗品のように人間を扱うのはトンデモないことでしょうなあ。
栃園会加盟のある農園経営者(55)は、肉牛を飼育していたが、牛海綿状脳症(BSE)問題の影響で7000万円を借金した。再起をかけてイチゴ栽培を始め、安い労働力と考えて研修生を受け入れたという。この経営者は「法律の仕組みのことは、行政が教えてくれないと分からない」と残業代の一部が未払いになったことを弁解する。……
1月29日 毎日新聞
■BSE問題がイチゴに飛火して外国人労働者をタダ同然に使って借金経営に耐えている農家。とても複雑な農業経営の問題には立ち入れませんが、どうやら近代的な「労働法」を伝統的な「滅私奉公」感覚で押し潰してしまう乱暴な感性と、白人以外の外国人に対する侮蔑の念が混在しているような印象が強いようです。「南京大虐殺」には大いなる疑惑が有るとしても、満洲建国時に無法な農地収奪が行われたのは事実だったのですから、特に農業に関してこういう問題を起こすのは日本としては損でもあるでしょうし、恥ずかしい事です。
■毒入り餃子が事故だったのか意図的な犯罪行為だったのか、今のところはまったく分かりませんが、万が一、単なる反日・愛国教育の影響ではなく、実際に日本での経験から生まれた怒りが原因になっていたなどという恐ろしい背景が浮き上がったりしたら大変です。それが杞憂であってくれることを祈るばかりです。
中国製冷凍ギョーザに殺虫剤が混入した問題で兵庫県が厚生労働省に報告が遅れたことについて「被害者家族内のトラブルを疑っていた」と厚労省に説明していることが関係者の話で31日、分かった。……「中華deごちそうひとくち餃子」を食べて吐き気を訴え、病院で診察を受けた。翌日に病院が県警に通報し、同県は事態を把握した。……兵庫県は「広く一般に出回っている商品なのに、ほかで被害が出ていなかったため、家族内のトラブルも含めて、何者かが毒物を混入させた可能性が高いとみて、捜査を優先させた」と厚労省に説明したという。結局、厚労省が事態を把握したのは29日午後9時、東京都からの連絡だった。
■このところ、家族内での尊属殺人事件が多発しているのは事実でしょう。しかし、この疑惑の構造は「松本サリン」事件の時とそっくりではないでしょうか?早い段階で介入した警察が、まったく情報を出さなかった原因はこのような見込み捜査があったのでしょう。兵庫県が県警の意見に押し切られたとしたら問題ですなあ。「輸入品」なのですから、製造側に問題が有る可能性は最初から考えるべきでしょう。厚労省が定めている『食品衛生法』を守って通報だけはしておくべきでした。こうしている間にも、「そう言えば私も……」と訴え出た被害者が500人近くに達しているそうです。中には勘違いや、悪質な便乗者も含まれてはいるでしょうが、汚染されたパッケージの数が予想以上の多いとなれば、ますます犯罪の臭いが強まりそうです。
■乗っ取られた旅客機が都心に突っ込むのも怖いですが、日常生活に欠かせない食糧に劇物が混入されるのも同じ様に国家的な脅威であります。
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