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イジメ・自殺、その後の展開 其の壱

2006-11-27 07:38:15 | 教育
■24日深夜のテレビ朝日『朝まで生テレビ』でもイジメ・自殺問題が緊急テーマとして取り上げられていましたが、他のテレビ局でもここぞとばかりに玉石混交の提言やら思い込みやらを並べ立てる番組を制作しているのがテレビ欄からも読み取れます。中には、「エッこの局でも扱うのかい?」と驚かされるような番組も目にしますなあ。そんな付け焼刃の番組を作るより、自分達が垂れ流しているイジメを進化させるような番組をどうにかしたら如何でしょう?とも思いますが、学校を舞台にして大人顔負けの残虐な「犯罪」を子供の遊びの振りをして楽しんでいる悪ガキも、大切な視聴者なのですから、彼らが好む刺激の強い表現を工夫して商売を繁盛させなければならないのは皮肉な話であります。
 
■日本中でこの週末にさまざまな会議や集会が目白押しだったとも報道されていますなあ。とてもじゃないけれど、全ての記事を読み通す事など不可能です。まあ、一大決心をして忍耐強く読み切ったところで、目から鱗(うろこ)が落ちるような話は無いのであろう、と予測は出来ます。勿論、役所が作・演出・提供して大笑いされている「ヤラセ」会議ではないのでしょうが、それでも、煎じ詰めれば金太郎飴のような議論の展開の後に、「問題は多い」とか何とか、或いは「国民全体の課題として取り組まねばならない」などの決まり文句で閉会しているのでしょうなあ。規制緩和と一緒に進められるはずだった地方分権の流れに乗って、教育行政に関する「責任」も地方に分散させるような動きが既定路線のように言われるのですが、センター試験・教科書・学習指導要領の3点セットを独占している文部科学省の権威と統制力は揺ぎ無いものであり続けますから、やはり、文科相の発言にマスコミは注目せざるを得ません。

■それに加えて中央教育審議会という正規の組織が有るというのに、屋上に屋を加えるだけの「教育再生会議」を置いた安倍新総理には、もっと語るべき責任が有るはずです。しかし、何故か安倍首相の口からは何も出て来ません。話すべき事が多過ぎるからなのか、最も効果的な時期を待ち構えているのかは分かりませんが、まさか、何も言うべき事を持っていない、などという事はないでしょうな?!


学校でいじめによる自殺が相次いでいる事態を受け、安倍首相直属の教育再生会議(野依良治座長)は25日、いじめ問題に対する緊急提言を来週にもまとめ、公表する方針を固めた。都道府県や市町村の教育委員会に対し、
〈1〉いじめた児童・生徒に出席停止など厳しい対応を取る
〈2〉深刻ないじめ問題が起きた場合に備え、緊急に学校を支援する態勢をつくる――ことなどを求める。

■「教育基本法の改正案」さえ国会を通れば、万事が上手く行く、と思っていたらしい安倍新政権にとって、実は「再生」させると言っていた教育現場の崩壊状況と荒れようは、安倍さんの想像を遥かに越える惨状を呈していた事が明らかになってしまいました。「基本法」そのものが蓋(うた)になっていたはずはないのですが、事態の推移を見ていると、まるでパンドラの箱を開いてしまったように思えますなあ。実際のところは、惨状が隠していた分厚い蓋の役目を果たしていたのは、「ゆとり教育」を何の説明も無いままに出したり引っ込めたり、トボケた統計数値を集めて発表したり、国民から声を聞くと称してヤラセ大会を各地で開催していた文科省のお役人達だったのでした。


同会議は来年1月に中間報告を作成する予定だが、自殺問題を重く見て、法改正などが不要の緊急対策を早急に打ち出すことにした。文部科学省も速やかに対策を講じる考えだ。学校教育法では、「児童の性行不良で、他の児童の教育に妨げがある時」は、市町村教委は保護者に対し、その児童の出席停止を命じることができると定めている。具体例として、傷害、心身の苦痛、財産上の損失などを与える場合を挙げている。
読売新聞 - 11月25日

■簡単に言ってしまえば、「学校教育法」という法律が死蔵されていたという事です。被害を受けた側が体よく追い出されて転校やら不登校状態を強いられ、学校では「何事も無かった」ことにして毎日の学校運営は粛々と進められていたというわけですなあ。教育を受ける「権利」に基づいて税金が使われている義務教育の現場から追い出されるという事は、絵に描いたような「人権蹂躙」が行われているという事です。「人権重視派」を自認する政治家やマスコミ人などから、人権を侵害しているイジメを楽しんでいる者を糾弾する声が一切上がって来なかったというのも面妖な話ですが、文科省が「学校教育法」を持ち出すのを躊躇していたというのは、もっと奇怪な話であります。


伊吹文部科学相は26日のNHK番組で、いじめが原因と見られる自殺が相次いだ問題に関して「スクールカウンセラー(の拡充)などについて、安倍首相の指示で、補正予算でも対応する」と述べた。スクールカウンセラーは、不登校や問題行動などを起こした児童・生徒の相談に当たる。中学校に比べ、小学校への配置が進んでいない。
読売新聞 - 11月26日
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