ベルベット坊主

南平岸の小さな中華屋「旬菜酒家なかなか」 マスターのひとりごと

旬菜酒家なかなかのスポットメニュー その25 ホタテとエビのパリパリ唐辛子炒め

2010-08-27 09:43:25 | メニュー

7月末からおすすめとしてお出ししているこのメニュー、当店ではあまり使用していなかったホタテをメインの食材としております。

あまり使っていなかったからかどうかはわかりませんが、なかなかの人気。

これを機にホタテのメニューを常時用意しようかなあと考え中でございます。


この辣炒双鮮(ラァツァオスワンシェン)はホタテとエビ、旬野菜と共に「ピリパリ唐辛子」という唐辛子のスナックを炒め合わせております。

ピリパリ唐辛子とは、ほど良い辛さのそのまま食べられる唐辛子で、パリパリとした食感が何とも言えずうまい!

ぜひご賞味あれ

旬菜酒家なかなかのメニュー その33 モツのピリ辛炒め

2010-07-07 00:51:01 | メニュー

例年より暑かった6月を何とか乗り切ったものの、これからが夏本番。

夏バテしそうでちょっと心配…と思っているあなたに朗報!

今回はスタミナがつく事請け合いの魚香双肚(ユイシャンスワンドゥ)をご紹介いたします。



中華の内臓料理といえばレバニラ(ニラレバか?)私もレバニラは大好きな料理。
しかしレバーは好き嫌いの多い食材。

そのため注文に偏りが出る事が予想され、いつもフレッシュなレバーを提供できるかどうか自信がありませんでした。

でも内臓料理も少しは入れたい。

それならば白モツを使ってみてはどうだろう、と考え付いたのが始まりでございます。



当初はくせの少ない豚の胃袋ガツを何度も茹でこぼし、臭みを抜いてから炒めておりました。

これはこれで美味しいのですがどうも物足りない。
はぐれコックの名が泣いてしまう。

いろいろと試行錯誤した結果、牛の第二胃ハチノスを入れてみる事にいたしました。

これにより微妙に違う二つのモツの食感がおもしろく、他にはないものになったと自負しております。


味付けは四川料理の伝統的な調味法である「魚香」をイメージし、ニンニク、ショウガ、豆板醤を効かせ、ピリッと辛い仕上げに。
付け合わせの野菜はニラをはじめ季節野菜をふんだんに使用しております。


ちょっと変化球気味の「なかなか」らしいメニューでございますので是非お試しください

旬菜酒家なかなかのスポットメニュー その24 牛肉とピーマンの細切り炒め

2010-06-13 01:24:29 | メニュー

ずいぶんと長い事料理の記事を書いてないなあ、と思いさかのぼってみると最後に乗せたのがなんと3カ月以上前

新しいオススメメニューを作っていない訳ではないんですけど(酸辣湯とかいろいろとやってはいたのです)どうもブログを書こうとすると鯖太郎の事になってしまいがちに…

しっかりしろ!と鯖太郎に言われる前に今回の青椒牛肉絲(チンジャオニュウロウスゥ)をとりあげたいと思います。


前回の酢豚に続き原点回帰シリーズ(そんなものはない)のこの一品。
家庭でもおなじみの料理かと思います。

ただどうも通常メニューに乗せるには抵抗がある。
なぜかというと、面倒くさいから…というのはうそで(多少はありますが)材料をすべて細切りにしなくてはならないため、食材の汎用性がなくなってしまうという、小さい店にとってはなかなか頭の痛い問題があるためであります。

とはいいつつもポピュラーな料理ゆえにお客さまからのリクエストも多い。
それならばいっちょ試しにやってみるべか、と思い切っておすすめメニューとしてお出しすることとなりました。


材料を細切りにするため、どうしても油っぽくなりがちな料理なのですが、広東料理の技法を用いそれをクリア。
他店のものよりは確実に油少なめ、シャキシャキ感多めのチンジャオロースーになっているかと思います。

牛肉とピーマンの他には、今が時期の新玉ねぎや旨みたっぷりの乾し椎茸、食感の筍やもやしなどはもちろん、アクセントとしてある香味野菜を入れております。

意外に重要な役割をはたしているこの香味野菜。
知りたい方は当店へご来店ください

間違いなくおすすめですよ。

旬菜酒家なかなかのスポットメニュー その23 「赤い酢豚」サンザシの香り

2010-03-09 01:09:39 | メニュー

わたくしがコックになったのは16年ほど前のことです。

その頃、中華で赤い料理といえばエビチリか酢豚と相場が決まっておりました。


ところが近年、健康志向の高まりから黒酢が注目を浴び、いつの間にやら酢豚も黒酢をつかった黒い仕上がりのものが主流となりました。



…と思っていたんですがグーグルで検索してみたら、まだ赤い酢豚の方が主流だったようです。
どうりで人気があると思った



当店がいつもご提供している酢豚は思いっきり変化球な一品。
黒酢を使い、肉はひき肉にレバー等を混ぜた物に衣をつけカリッと揚げ、隠し味にはカレー粉なんかを入れちゃっているわけのわからない酢豚(詳しくはコチラ

この酢豚も自分的には気に入っているのですがたまには原点回帰、という事でオーソドックスな酢豚をおすすめでお出ししております。


肉は筋が多少あるのですが、赤身と脂身のバランスが良い豚肩ロースを。
これに下味をしっかりとつけ玉子と片栗粉でしっかりと衣付け。
さらにあげる際に片栗粉をまぶしクリスピーな食感を出してみました。


甘酢にはサンザシをブレンド。赤い色の元であるトマトケチャップもしっかりと入れておりますが、レシピ的にはいたってシンプル。
元々の酢豚が変化球過ぎるので…

野菜はパイナップルをふんだんに…入れておりません
わたくし的には嫌いじゃないのですが。
ラッキョウなんかを入れても意外と美味しいんですがこれもなし。
他の料理との兼ね合いもあるので、入る野菜は基本ランダムとなっております。


しばらくおすすめでお出ししている予定ですので是非!

旬菜酒家なかなかのスポットメニュー その22 赤井川豚の手作り肉まん

2010-02-25 10:55:12 | メニュー
断言してしまいますが、点心の王道といえば肉まんなんです。

「いや餃子だろ」
「焼売や小籠包、蝦餃なんかもあるぞ」などといった意見もあるかとおもいますが、やっぱり肉まんが王道なんです。自分的には。


理由はざっくりと3つあります。



まずひとつ目は皮。

肉まんはやはり皮がフカフカしていないと美味しくないと思うのですが、この生地の具合がなかなかに難しい。

発酵した生地を使うのがセオリーなのですが、粉を何にするのか?酵母はどれを使うのか?水分は何を使って練りこむのか?膨張剤は使用するのか…

老麺という発酵生地を使うのが中華では一般的なのですが、香りのよい生イーストを今回は使用。
薄力粉に牛乳を加え、ベーキングパウダーを補助的に使い練りこんでみました。
以前紹介した蒸しパンの生地とほぼ一緒の手順でございます。


皮の製作には、生地の練り方や発酵の見きわめなど他の点心に流用できる事が多々含まれています。




次に具材。餡であります。

生のひき肉をベースに包みこんでいくやり方もあるのですが、火を入れるとハンバーグの様になってしまい皮との一体感がどうも出ない。
そこで当店の肉まんは生肉と煮込んで味付けした肉の両刀使い。

肉のみでは単調になってしまうので野菜も加える。
オーソドックスですが筍と干し椎茸、甘みののっているキャベツなどを中心に今回は使用。
肉汁が出過ぎると皮にしみ込んでしまうので、それを防ぐために春雨なんかも加えてたりします。

味付けは醤油と甜麺醤を基本に生姜などを効かせ、ブラックペッパーをアクセントに。


鍋の基本的な操作、具材を適度な大きさに切りそろえる刀工、バランスの良い味付け、これらができないと美味しい餡にはなりえません。



最後に成形。包み方です。

成形は時間との戦い。素早く成形しないと発酵しすぎてしまう。
まず生地を棒状に伸ばし、所定の重さにちぎる。切らずにちぎる。
切るより早く分けられるのでちぎる。

続いて円形に伸す。
ちぎった断面を上下に置き、上から潰して麺棒で伸す。
均等に包めるように中央を厚めに伸す。

伸した生地に適量の餡を入れ包む。
肉まんがきれいに成形出来たら一人前といわれています。それゆえに難しい。
ヒダを寄せていく右手も重要なのですが、実は左手の動きもかなり重要。
なめらかに左手が動かないと均等なヒダが入りません。
小さめの茶碗で練習したりしてました。

均等にちぎっていく手の感覚、麺棒の使い方、ヒダの寄せかた全て一筋縄ではいかない技術であります。


これらが3つの要素が合わさったものが肉まんなのです。
王道と言わずして何と言えば良いのでしょうか!




…なんて偉そうなことをいいつつ実はあまり得意ではなかったりいたします
画像の肉まんも一番出来の良いものだったりして

この菜肉包子(ツァイロウパオズ)はとりあえず期間限定商品ですのでお早めにどうぞ。