先日友達に誘われて、某子育てサークルのイベントに参加しました。隣町の消防署と、農協の加工施設の見学会です。
消防署では業務の説明、建物の中の案内、救急車や消防車の説明の後に実際に乗せてもらってぐるっと駐車場内を一回りしてくれたりと、とても楽しいモノでした。
加工施設の見学も、たまたまなのかな、ついて回ってくれた施設側の人が何を訊いてもすぐ答えてくれる、打てば響く人だったので、とても楽しめました。
その中で、私が一番目に付いたのがコレ。
救急車の横に描いてあったマークです。なんかシンボルっぽいですよね。
早速案内してくれた方に訊いてみたところ、ギリシャ神話に出てくるヘビで医療関係の意味があり、救急車には必ずこれがシンボルマークとしてついているのだそうです。
うお~、なんかうちのトピ(歴史トピ)っぽい話題じゃんかよ!っちゅうか、トピでこの話したら絶対知ってる人が何人も出てくるよな、と思いました。
ヘビが出た時点ですぐに「アダムとイブに囁いたあのヘビ?」と思ってしまった私は知識薄…恥ずかしいっす。
と言うわけで帰ってきてすぐ調べてみました。
このヘビさんと杖がセットで、「アスクレピオスの杖」というのだそうです。
以下はウィキペディアから抜粋
アスクレピオスはアポロンとコロニスの子。コロニスはテッサリアのラピテス族の王プレギュアスの娘で、アポロンは一羽のカラスを使いとしてコロニスとの連絡係にしていた。(中略)あるとき、カラスがコロニスの浮気を告げたために、怒ったアポロンはコロニスを矢で射殺した。このカラスの報告は道草を食っていた言い訳に付いた嘘だったという説と、カラスがうっかり者で早とちりをしたという説がある。(中略)コロニスは身ごもっていることを告げて死んだため、アポロンは胎児を救い出してケンタウロスの賢者ケイロンに養育を託した。この胎児がアスクレピオスである。
ケイロンのもとで育ったアスクレピオスは、とくに医学に才能を示し、師のケイロンさえ凌ぐほどであった。(中略)ついに死者まで生き返らせることができるようになった。(中略)冥界の王ハデスは、自らの領域から死者が取り戻されていくのを“世界の秩序(生老病死)を乱すもの”とゼウスに強く抗議した。ゼウスはこれを聞き入れ、雷霆をもってアスクレピオスを撃ち殺した。
(この話にはちょこちょこ色んなエピソードが含まれてるんだけど、今回は割愛してアスクレピオスに関する記述のみ抜粋)
で、このアスクレピオスがいつも杖を持ち、その杖には蛇が巻きついていたため、一匹の蛇が巻きついた杖のことを〝アスクレピオスの杖〟と呼ぶようになったそうです(ケイロンに託された時に、一緒に犬と蛇も託されたという記述もあった)。
現在でも医療関係のモチーフとして様々なところで使われているそうです。例えば世界保健機関、米国医師会のマーク、世界各国の救急車(日本もそうだしね)、
再びウィキペディアから引用すれば、、軍隊等で軍医や衛生兵などの兵科記章に用いられていることもある。陸上自衛隊の衛生科職種の職種き章(徽章)でもある。また、『スタートレック』においても、エンタープライズ号の医療室のドアに「アスクレピオスの杖」が描かれているシーンが存在するそうです。
ただ、ひとつ問題があってね。
今回検索した時「杖 ヘビ ギリシャ」で検索してみたのね。そしたら、このアスクレピオスの杖以外にもうひとつ、「ケリュケイオン」っていうのもヒットしたのね。
このケリュケイオンっていうのは、ギリシャ神話の伝令の神ヘルメスの杖の事。上の3つのキーワードだとどちらもヒットしちゃうけど、よく見るとアスクレピオスの杖はヘビが1匹、ケリュケイオンは2匹。そしてケリュケイオンは杖の上が翼になってるの。でもとっても間違えやすい。
その画像はこちら。
確かにびみょ~だ。
実際に間違われているようで…。
ウィキペディアから引用。
「アスクレピオスの杖」はヘルメスの持っている「ケリュケイオンの杖」とデザインがよく似ているが、両者は全く別のものなので混同しないよう注意が必要である。(前者はヘビが1匹であるのに対し、後者はヘビが2匹で杖の上に翼が付いている。)ただ、二者の混同は欧米においてもしばしば見られる。後者は杖に翼が付いているため装飾性が高く、軍隊でも翼付きの「ウイングマーク」がしばしば用いられるため、デザイン上敢えてそちらを選択する例もある。国内では防衛医科大学校の校章は「ケリュケイオンの杖」に酷似しているが、公には平和の象徴である鳩と蛇杖を組み合わせたものとされている
分かってて使ってる場合もあるんですね。
ケリュケイオンの方はヘルメスの杖。ヘルメスは賢く、敏捷で、手先も器用であり、金融業、商業、賭博、旅行、詐欺師、盗賊の神として崇められていたので、彼の持つ杖が金融界や郵政界や大使のシンボルになったそうです。金融界や郵政界に残るシンボル、あるいは公式の使者の象徴また神聖の印として伝令使や大使がもちいる杖となったそうです。
欧米では商業の紋章として用いられることが多いし、 日本でも一橋大学では校章として用いられていたり、他の商業高校や商科大学の校章に用いられている事があるそうです。
蛇足ですが、もし里中満智子さんの「マンガギリシャ神話シリーズ」をお持ちの方がいらしたら、文庫3巻にアスクレピオスが出てきますのでご参照くださいませ。
余談。
このアスクレピオスの杖を調べてたら、エスカロップが出てきた。
エスカロップというのは根室発祥の料理で、この辺じゃないと食べられないと思う。私もこちらに来て初めて知ったもんな~。
こんな料理です。炒めたご飯の上にとんかつ、その上にデミグラスソース。大抵同じ皿にサラダが乗ってます。
で、このエスカロップの語源がアスクレピオスらしいのよ。アスクレピオスという名前の医療用メスの商品が出たらしくて、その後良く切れる医療用メスの代名詞になった。
その後「メスのような鋭い包丁で切った牛肉や豚肉」という意味になり→薄切り肉の意味になり→薄切り肉を使った料理の意味になり…という事だそうです。
転じるにもほどがあるっちゅうくらいころころ転じてますなぁ。
消防署では業務の説明、建物の中の案内、救急車や消防車の説明の後に実際に乗せてもらってぐるっと駐車場内を一回りしてくれたりと、とても楽しいモノでした。
加工施設の見学も、たまたまなのかな、ついて回ってくれた施設側の人が何を訊いてもすぐ答えてくれる、打てば響く人だったので、とても楽しめました。
その中で、私が一番目に付いたのがコレ。
救急車の横に描いてあったマークです。なんかシンボルっぽいですよね。
早速案内してくれた方に訊いてみたところ、ギリシャ神話に出てくるヘビで医療関係の意味があり、救急車には必ずこれがシンボルマークとしてついているのだそうです。
うお~、なんかうちのトピ(歴史トピ)っぽい話題じゃんかよ!っちゅうか、トピでこの話したら絶対知ってる人が何人も出てくるよな、と思いました。
ヘビが出た時点ですぐに「アダムとイブに囁いたあのヘビ?」と思ってしまった私は知識薄…恥ずかしいっす。
と言うわけで帰ってきてすぐ調べてみました。
このヘビさんと杖がセットで、「アスクレピオスの杖」というのだそうです。
以下はウィキペディアから抜粋
アスクレピオスはアポロンとコロニスの子。コロニスはテッサリアのラピテス族の王プレギュアスの娘で、アポロンは一羽のカラスを使いとしてコロニスとの連絡係にしていた。(中略)あるとき、カラスがコロニスの浮気を告げたために、怒ったアポロンはコロニスを矢で射殺した。このカラスの報告は道草を食っていた言い訳に付いた嘘だったという説と、カラスがうっかり者で早とちりをしたという説がある。(中略)コロニスは身ごもっていることを告げて死んだため、アポロンは胎児を救い出してケンタウロスの賢者ケイロンに養育を託した。この胎児がアスクレピオスである。
ケイロンのもとで育ったアスクレピオスは、とくに医学に才能を示し、師のケイロンさえ凌ぐほどであった。(中略)ついに死者まで生き返らせることができるようになった。(中略)冥界の王ハデスは、自らの領域から死者が取り戻されていくのを“世界の秩序(生老病死)を乱すもの”とゼウスに強く抗議した。ゼウスはこれを聞き入れ、雷霆をもってアスクレピオスを撃ち殺した。
(この話にはちょこちょこ色んなエピソードが含まれてるんだけど、今回は割愛してアスクレピオスに関する記述のみ抜粋)
で、このアスクレピオスがいつも杖を持ち、その杖には蛇が巻きついていたため、一匹の蛇が巻きついた杖のことを〝アスクレピオスの杖〟と呼ぶようになったそうです(ケイロンに託された時に、一緒に犬と蛇も託されたという記述もあった)。
現在でも医療関係のモチーフとして様々なところで使われているそうです。例えば世界保健機関、米国医師会のマーク、世界各国の救急車(日本もそうだしね)、
再びウィキペディアから引用すれば、、軍隊等で軍医や衛生兵などの兵科記章に用いられていることもある。陸上自衛隊の衛生科職種の職種き章(徽章)でもある。また、『スタートレック』においても、エンタープライズ号の医療室のドアに「アスクレピオスの杖」が描かれているシーンが存在するそうです。
ただ、ひとつ問題があってね。
今回検索した時「杖 ヘビ ギリシャ」で検索してみたのね。そしたら、このアスクレピオスの杖以外にもうひとつ、「ケリュケイオン」っていうのもヒットしたのね。
このケリュケイオンっていうのは、ギリシャ神話の伝令の神ヘルメスの杖の事。上の3つのキーワードだとどちらもヒットしちゃうけど、よく見るとアスクレピオスの杖はヘビが1匹、ケリュケイオンは2匹。そしてケリュケイオンは杖の上が翼になってるの。でもとっても間違えやすい。
その画像はこちら。
確かにびみょ~だ。
実際に間違われているようで…。
ウィキペディアから引用。
「アスクレピオスの杖」はヘルメスの持っている「ケリュケイオンの杖」とデザインがよく似ているが、両者は全く別のものなので混同しないよう注意が必要である。(前者はヘビが1匹であるのに対し、後者はヘビが2匹で杖の上に翼が付いている。)ただ、二者の混同は欧米においてもしばしば見られる。後者は杖に翼が付いているため装飾性が高く、軍隊でも翼付きの「ウイングマーク」がしばしば用いられるため、デザイン上敢えてそちらを選択する例もある。国内では防衛医科大学校の校章は「ケリュケイオンの杖」に酷似しているが、公には平和の象徴である鳩と蛇杖を組み合わせたものとされている
分かってて使ってる場合もあるんですね。
ケリュケイオンの方はヘルメスの杖。ヘルメスは賢く、敏捷で、手先も器用であり、金融業、商業、賭博、旅行、詐欺師、盗賊の神として崇められていたので、彼の持つ杖が金融界や郵政界や大使のシンボルになったそうです。金融界や郵政界に残るシンボル、あるいは公式の使者の象徴また神聖の印として伝令使や大使がもちいる杖となったそうです。
欧米では商業の紋章として用いられることが多いし、 日本でも一橋大学では校章として用いられていたり、他の商業高校や商科大学の校章に用いられている事があるそうです。
蛇足ですが、もし里中満智子さんの「マンガギリシャ神話シリーズ」をお持ちの方がいらしたら、文庫3巻にアスクレピオスが出てきますのでご参照くださいませ。
余談。
このアスクレピオスの杖を調べてたら、エスカロップが出てきた。
エスカロップというのは根室発祥の料理で、この辺じゃないと食べられないと思う。私もこちらに来て初めて知ったもんな~。
こんな料理です。炒めたご飯の上にとんかつ、その上にデミグラスソース。大抵同じ皿にサラダが乗ってます。
で、このエスカロップの語源がアスクレピオスらしいのよ。アスクレピオスという名前の医療用メスの商品が出たらしくて、その後良く切れる医療用メスの代名詞になった。
その後「メスのような鋭い包丁で切った牛肉や豚肉」という意味になり→薄切り肉の意味になり→薄切り肉を使った料理の意味になり…という事だそうです。
転じるにもほどがあるっちゅうくらいころころ転じてますなぁ。
校章に「ヘビ」が入ってましたよ。
入学の時、気持ち悪い校章だなーと思ったら、
「ヘビは商業の神様だから、校章に入れた」とかって説明を受けたような?
遠い昔の事なので、ウロ覚えですが…。
でも2匹だったろうか。1匹だったような気がする…。
(HPで確認したら1匹だった。羽はあるようだが。)
…これってもしや、間違ってる…?
商業の神様だけど、「詐欺師」「盗賊」の神とも一緒なのね…。知らなかったわ
色々考えると(考えすぎると)、
金儲けするにはずる賢くならないと…、と言うことかって思えてしまった
うぅ~~む
ギリシャ神話の神様って、色んな神様を兼任(?)してますからねぇ。結構スゴイ組み合わせもあったりしますから。
今ウィキで検索してみたらこんな感じ
↓
旅人、泥棒、商業、羊飼いの守護神であり、神々の伝令役。能弁、体育技能、眠り、夢の神とも言われる。 特にゼウスの忠実な部下で、アルゴス暗殺など、多くの密命を果たしている。
死者、特に英雄の魂を冥界に導く死神としての一面も持ち、(以下略)
ですって。