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雨と疑問と災害のこと


子供の頃、“湿度”という概念が、なかなか理解できなかった。
それでも…。
いつの頃からか?
「空気中にどれだけ水分が溶け込んでいるかを、パーセント表示したもの」だと、
理解できるようにはなった。
(関連する過去の記事⇒)
“これって、何だろうか?”
“何故だろうか?”
などと、不思議に思ったり、
分からないことを、他人に訊ねてはみたもの。
よく理解できないままだったことがある。
それに…。
学生時代は、学位や教養と言ったものを、
安っぽい処世術の1つのようにしか思えず、
どこか本気で取り組むのにも避けていたところがあった。
大人になっていくことで理解できることがあれば、そうでもないことがある。
自分なりの考えをもって、他人に説明できることもあれば、
他人の受け売りでしかない知識もある。
そこで、日々の生活の中で、疑問にも感じなくなっていることに気付く。
だから、古い疑問を思い出したときは…。
この「はんぐおーば」にアップしてみることがある。



夏場になると、落雷を引き起こす積乱雲が発生する。
10億ボルトもの電圧を発する雷だが、その正体は、静電気。
プラスティックの下敷きを髪の毛にこすりつけることで
発生する静電気と同じ種類のもの。
空気が乾いている冬場の時期は、静電気が帯電しやすく。
セーターなどへ着替えるときに、静電気でバチバチすることも少なくない。
このとき発生している静電気は、電力こそ、弱くても、
3000Vと高電圧で、なかなか侮れない。
反対に湿度の高い夏場は、空気中に導電性のある水の分子が多く、
静電気は帯電しにくい。
それなのに、湿気のカタマリのような雲の中では、
何故、静電気が帯電していくのか?
そう疑問に感じたことがある。

少し考えてみた。
静電気は、電気的に絶縁された2つの異なる物質が、
相接触して離れるときに発生し、物質の絶縁抵抗が大きいものほど大きい。
つまり導電性のある物質(水)も、
状態によっては静電気を発生させることになる。
急速に発生する積乱雲の中では、
大気中の水蒸気は、気流によって、冷やされて、氷の粒へと変わる。
雲の中で、その氷の粒は、浮き沈みを繰り返し、ぶつかり合って、
静電気を発生させていく。
大空を埋めつく尽くすほどの積乱雲の中に帯電していく静電気の量は、
もちろん、巨大なものになる。
神話や伝説などの時代から、落雷を、神の御業や怒りとして、
人類が畏れたのも不思議でないところ。
それに、実際、危険だから、ね。

付録?:
気象庁の気象情報では、「災害が起こるおそれ」のあるときは、“注意報”が、
「重大な災害が起こるおそれ」のあるときは、“警報”が発表されます。

気象庁による1時間の雨量。
[雨の降り方。※雨量は目安なので「以上」「未満」と厳密ではない。]
1時間の雨量 10~20mm
[ザーザーと降り、雨音で話し声がよく聞こえない。]
20~30mm
[ドシャ降り。側溝や下水、小さな川があふれる。]
30~50mm
[バケツをひっくり返したようなに降り、道路が川のようになる。]
50~80mm
[滝のように降り、土石流がおこりやすい。車の運転は危険。]
80mm以上
[雨による大規模な災害発生の危険があり、厳重な警戒が必要。]

台風と風について:
最大風速17m/秒未満を熱帯低気圧、
それを超えるものを台風と言います。
熱帯低気圧でも大雨を伴うものがありますから、注意が必要です。
台風は、暴風と大雨をもたらします。
また、梅雨の後半から夏にかけては、集中豪雨が多発する時期です。
昼間は晴れていても、大気の状態が不安定な場合は、
狭い地域に、突然、短時間に滝のような雨が降る場合があります。


台風の大きさ(気象庁による)
 呼び方 平均風速15m/秒以上の半径
台風 500km未満
大型の台風(大きい台風) 500km~800km未満
超大型の台風(非常に大きい台風) 800km以上

台風の強さ(気象庁による)
呼び方 最大風速(m/秒)
台風 17~33未満
強い台風 33~44未満
非常に強い台風 44~54未満
猛烈な台風 54以上
風の強さと被害想定(気象庁による)
※風速は目安なので「以上」「未満」と厳密ではない。
風速10~15 看板やトタン板が飛び始める。
風速15~20 風に向かって歩けない。
風速20~25 しっかりと体を確保しないと転倒する。
風速25~30 立っていられず、ブロック塀が壊れる。
風速30~ 屋根が飛び、家が倒れることもある。

(2018年1月加筆訂正)
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